この６つのおかげでヒトは進化した

チップ・ウォルター氏の『この６つのおかげでヒトは進化した　つま先+親指+のど+笑い+涙+キス』を
読みました。

足の親指が太く長くなったために、しっかりと大地を踏みしめ、二本足での直立歩行が
可能になったこと。

手の親指が、他の四本の指より下にあり、しかも離れているために他の四本の指と向かい合うことが
できるようになったおかげで、複雑で繊細な動きが可能になり、ただの棒きれを破壊的な武器に変え、
ごく小さな物体を優しく正確につかむことができるようになったこと。

それまで身振りで意志を伝えていたため、意志の伝達があいまいで少数にしか伝えられなかったものが、
直立して走るようになったため、咽頭が進化し巧みに音を操ることができるようになり、
発話へと飛躍したことで、正確な情報を群れ全体に伝えられるようになり、
便利なアイディアや文化を群れ全体で知ることとなり、生き残りの確率が高くなったこと。

言語と脳が互いを少しずつ進化させていくことで、「自己認識」や「意識」が生まれ
コミュニケーション能力を高め、集団内の関係にうまく対処できる知能の発達した者が
生き残るようになったこと。

笑いは、特定の人たちと一緒に笑えば笑うほど信頼関係を増して行き、対人関係を円滑にしたこと。

泣くことは、助けを求めているしるしをはっきりと示すこと。

キスは、自分とは免疫系が大きく異なる者に惹かれるフェロモン説と、先史時代に
親が食べ物を噛み砕いて与えた給餌説があるが、どちらにしても愛情表現が生まれたこと。

要約するとこういう要素が、類人猿をホモサピエンスに進化させたということが
書かれています。
ただ、キスは人類全てに見られるコミュニケーションじゃないから、日本人の私としては、
異論もあるところなんですが、人類の発達の過程を事細かく説明してくれて、
とても面白い本でした。

できれば、中高生から読んでいただきたい本です。すっごく面白いです。
ただ、難しい面もあるので、高校生からかなー？

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今日は、返却期限の来た本を、図書館に返しに行きました。
上記の本も今日だったので、メモを残し返却してきました。
いつもたくさんの本をリクエストして、買っていただいているので、年明けの挨拶もしてきました。
本当に、お世話になっていますものねー。いつもありがとうございます。