矢崎存美さんの『幽霊は身元不明』を読みました。
自称・霊能力者の咲子の元に、小沼家の跡取り息子・喜代志の霊視の依頼が来た。
彼は20年もの失踪の後、別人の記憶を持って発見されたというのだ。
DNA鑑定では、本人ということが確定しているのに、彼は否定する。
どうも彼の背後霊が何か関わっているらしいのだが・・・。
小沼家の人々の背後霊が、様々に個性的で面白かったり怖かったり、
事件の解決に非協力的だったり役に立たなかったりで、面白かったです。
ただ、今回の物語のモチーフが某小説のせいか、全体的に暗め重めの話になっています。