こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

探偵宣言

2007-05-14 00:00:00 | 未分類
芦辺拓さんの『探偵宣言 森江春策の事件簿』を読みました。

森江春策の高校時代、時計塔を使ったトリックを見破った事件に始まり、
骨董品のコレクションに関わる殺人事件、ホテルのバスに起こった不気味な出来事など、
成長するに従って、様々な不可思議な殺人事件に出会い、解決していきます。
最後に出会った森江春策をターゲットにした逆恨みの不可能犯罪とは?
あまりのおぞましさに寒気がします。

今回は、時間の流れに合わせて事件が発生していくので読みやすいです。
それに、ここまで読んできた他の物語の登場人物がゲストとして現れるところも面白いです。
芦辺さんは、いつもの森江春策シリーズが時間の流れに合わせて書かれていないことを
気になさっていますが、私はあまり気にせず読ませていただいています。
確かに、頭の切り替えが必要ですけど。

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青空の卵

2007-05-13 00:00:00 | 未分類
坂木司さんの『青空の卵』を読みました。

坂木司は、外資系の保険会社に勤めている。それは、友人の鳥井真一がひきこもりだからだ。
鳥井が極度の外出嫌いになった理由の一つは、母親の不在。もう一つはいじめが原因だった。
傍目には、鳥井が坂木に依存しているようだが、学校で鳥井が孤独になるのを見計らって
声をかけたのだ「一番の親友になりたい」と。

ミステリとして語られるのは、男を襲う通り魔の謎であったり、視覚障碍者を尾行する者の真意であったり、
若手歌舞伎役者のもとに届けられる奇妙なプレゼントの謎であったり、迷子になった少年の
身元調べであったりする。

どの話にも、その根底にあるのは、人間関係の構築が苦手な人々の苦悩です。
鳥井も、坂木の努力の甲斐あって、少しずつではありますが、
様々な人との交流ができるようになってきています。
少し寂しさも感じてはいるようですが、今後の彼らがどのように変わっていくのかが楽しみです。

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冥王星パーティー

2007-05-12 00:00:00 | 未分類
平山瑞穂さんの『冥王星パーティー』を読みました。

衛が昔付き合っていた女性の名前でサイトをチェックしたら、アダルトサイトに行き着いてしまった。
衛が昔、鈍くさく偏った知識と性格をしていたときには、落ち着いて普通の女性だったはずの彼女。
何が彼女を変えてしまったのか?

彼女だけでなく、衛自身もある意味道を踏み外している面があり、久しぶりに会うことで、
より良い方向に変わっていきます。
でも、そこまでに到達するまでの人生が、読んでいてつらかったですね。

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デパートで北海道の物産展があったので、ルタオのチーズケーキとマルセイバターサンドを買ってきました。
年に一度のお楽しみです。

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桜川ピクニック

2007-05-11 00:00:00 | 未分類
川端裕人さんの『桜川ピクニック』を読みました。

これは、育児に正面から立ち向かうお父さんたちの物語です。
子どもに虐待する女性を真剣に止めようとするパンクなお父さん・恵。
常に報道の前線に立つカメラマンであったが、怪我をしたせいもあって育児休業をとった
お父さん・慎二。
妻が二人目を妊娠し入院したために、長男の育児に励む治。

職場に顔を出すと、気楽に休めていいな、などと言われ休みの無い育児の大変さに対する
無理解に憤るなど、彼らなりにもやもやを抱えている様子です。
でも、全体としては、温かく誠実な家庭と育児が描かれており、やさしい気持ちにさせてくれます。
みんな、いいお父さんです。

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論理学園事件帳

2007-05-10 00:00:00 | 未分類
ミステリ短編アンソロジー集『論理学園事件帳』を読みました。
著者は北村薫さん、大山誠一郎さん、芦辺拓さん、柳広司さん、貫井徳郎さん、西澤保彦さん、
乙一さん、有栖川有栖さん、鯨統一郎さん、霞流一さん、青井夏海さん、千街晶之さん、笠井潔さんです。

辞世の句に書かれていた凱旋という言葉の意味、鸚鵡と飼い主の密室殺人、
マルコポーロのホラ話、浮気の目撃者の謎など、様々な趣向が楽しめます。
面白い作家を探している時に、これは参考になると思います。
ただ、タイトルと中身のギャップがあると思います。
異形コレクションみたいにテーマに合わせて書かれたわけじゃありませんからね。

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