興趣つきぬ日々

僅椒亭余白 (きんしょうてい よはく) の美酒・美味探訪 & 世相観察

街角でタバコを吸う女性がふえた

2006-03-04 | チラッと世相観察
 人前でタバコを吸う若い女性を、最近よく見かける。
 街を歩きながら、駅のホームで、昼飯処で、喫茶店で、そして酒場で……。

 数年前、バージニアスリムという外国タバコのTVコマーシャルに、颯爽と街を歩くキャリアウーマン風の女性たちが登場していた(外国人の美しい女性)。時代は女性の時代、社会の第一線で活躍する女性は、タバコだって堂々と吸うのよ、というメッセージが伝わってきた。

 この広告の影響というわけでもなかろうが、女性の社会進出の拡大、権利主張の場の広がりとともに、「女は人前ではタバコを吸わないのがたしなみ」という昔からの無言の社会規範が、このところかなり薄れてきた、とはいえそうである。
 女性のタバコが社会的に認知されてきたともいえよう。

 私は、女性の人前での喫煙に眉をひそめるものではないが、タバコを吸いながら街路を歩くのをカッコイイとは思わないし、酒場のカウンター席にすわるやいなや、隣席への気遣いなしにタバコに火をつけるのも気に入らない(これは、もちろん男性にもいえること)。

 ところで、最近、人前で抱き合ったり、チュウをしたりする若いカップルもよく見かける(学生が多いかもしれない)。
 日本の若者もヨーロッパの若者なみになってきたと思うむきもあろうが、私はそうは思わない。キスなどは人目をはばかってするものであろう(多分)。
 私は、今の若者たちの中に周囲の目をまったく意識しない、意識しようとしない人たちがふえてきているのを感ずる。人前で抱き合う男女もそうだが、電車の中で大声で話をする女子高生たち、先日は二人分の席を使い横ずわりし眠りこけている高校生を見た。
 彼らには、マナー違反をしているなどどいうなまやさしいものでない一種異様なものを感ずる。傍若無人というか、周囲の人たちをまったく意識の中に入れていないメンタリティの存在である。
 これからこんな若者たちがどんどんふえていくのではないかと思うと、空恐ろしい思いがする。

 タバコを人前で吸う女性がふえてきたことと関係なければいいのだが……。
2001.5.3

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