Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

台湾西部縦断 10 関仔嶺温泉散策

2023-03-14 15:09:09 | 東アジア

2月7日 続き

嘉儀駅に戻り、荷物をピックアップしたらタクシーを拾う。

 小さな自由の女神を見ながら市街を出て高速に乗り、目指したのは関仔嶺温泉。
バスもあるけれど、今夜の宿はバス停から坂を上がる所にあるはずなので荷物を引きずりたくなかったのだ。

温泉には40分で到着、果たして目指す宿は温泉地の一番奥、わかりずらい脇道を入って急坂を上がった先だったのでタクシーを使ったのは大正解。
 景大渡假荘園まで800元(約3600円)。

なんとか英語の通じるフロントでチェックインして、荷物を部屋に置いたらもう4時近くなってしまったが、まだ明るいので温泉街の散歩に出る。

関仔嶺温泉には以前マンゴー狩りツアーに参加した時に寄ったことがある。
その時に入ったホテルの前を通り、バス通りに出ると廃業したらしい大きな建物の先に飲食店などが並んでいて
  
 
この地の名産らしい椎茸の店などもあるが、平日の夕方のためか景気の良さそうな所はない。

途中には大きな公園があって、濃いピンクの桜もわずかに見える。
  
 
公園の中には「関仔嶺の恋」なる曲の歌碑まであって、こんなところはなんとなく日本の温泉地にも似ている。

この公園のちょっと先には道の脇に展望台があった。
 
いかにも山の中、曲がりくねった道の先にも温泉街が見えるが、標高はそれほど高くないので夕方でも寒くはない。

この展望台の近くに階段があり、下の温泉街への近道らしいので降りてみることにした。
 するとこれがちゃんと整備はされているがなかなかの急階段。
 
降り切った所は小川にかかる宝泉橋のたもと、ここが2つある源泉の一つで
 
湧いているのは灰色の弱アルカリ性炭酸水素ナトリウム泉の泥湯。本日の温度は63.6℃、日本語の説明もしっかりしている。

 橋を渡ったバス通り沿いにも古びた店や宿が並んでいるが
 
小川の源泉側には「百年老店」が誇らしい鄙びきった静楽館なる宿があり
 
その先に伸びる狭い通り沿いにはもう一軒、関仔嶺大旅社という日本風の建物がある。
この2軒は日本統治時代の1904,5年に温泉旅館として営業を始めたそうなのでまさに百年老店。
 
小路を上がり切った所には公共浴場跡の石碑があり、その前に関仔嶺大旅社の現在の入り口があった。
ここのお風呂にぜひ入ってみたかったのだが思いのほか遅くなってしまい、同行の友人があまりの鄙び具合にドン引きしているのもあって今回は断念。ここはまた来なければ。

 来た道を引き返すと当然急な石段を上ることになるわけで、帰路は汗だく。
それでは宿のお風呂に入ろう。


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台湾西部縦断 9 嘉儀で鶏肉飯

2023-03-12 13:06:27 | 東アジア

2月7日

 今朝の朝食は市場で買ったパイナップル。甘くておいし~。

10時に鍵をフロントに置いてチェックアウト、タクシーで駅まで100元。
 
台南から嘉儀へは自強号で45分、135元(約600円)。

 
嘉儀駅も昔のままの古い駅。
 
これまたクラシックな手荷物預かり所(とちゃんと日本語で書いてある)に大きな荷物を預けて外へ。

嘉儀も2019年以来2回目。前回食べたこの町名物の鶏肉飯がもう一つだったので今回はそのリベンジ。
 
と我ながらしつこいが、駅前から伸びる中山路をずっと歩いて、今もKANOのピッチャーが回る噴水池も過ぎてさらに先へ。

途中には激渋の耳鼻咽喉科医院や
  
 
入口のカーテンがなんともレトロな建物などあって、6、70年もタイムスリップしたよう。

駅から15分ほど歩いてやっと目指す店に到着。
 
「劉里長鶏肉飯」は人気と聞いていた通り、12時過ぎに来ると20人以上も人が並んでいる。
が、行列の半分ほどは持ち帰りの人、回転も速いので
 
10分ほどで店先のテーブルに着くことができた。
 
嘉儀の鶏肉飯は七面鳥のお肉。今回もこま切れ肉の火鶏肉絲飯とモモ肉を大切りにした火鶏肉片飯の両方を頼んでみたが、どちらもお肉が柔らかくてタレの味が良く、前回の駅前の店より確かにおいしい。今回はモモ肉よりタレがしっかりからむ肉絲飯の方がおいしかったかも。
白菜とブロッコリー、卵とスープを2つづつ頼んで全部で220元(約990円)で大満足。

食後はコーヒーでも飲もうとカフェを探す。
 
途中、また古い建物がぽつぽつ現れるが、探すと見つからないのがおしゃれなカフェ。

 と、道の反対側に気になる店を発見したので早速近寄ってみる。
 
するとかわいらしいお店が営業中。
 
中もとてもかわいくて、メニューを見せてもらうと火鍋などを出すレストランだったが、お茶だけでもOK、2階もあると言うので上がらせてもらうと
   
   
店内には古ーいテレビなど飾られて居心地よく、アイスティをいただいただけなのにコーヒーゼリーまで出してくださった。
名前にあるようにこの建物は1931年に建てられたのだろう。修復工事中の隣も同年代の建物らしいので、どうなるか楽しみ。


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台湾西部縦断 8 安平散策

2023-03-10 14:49:24 | 東アジア

2月6日 続き

神農老街から戻ったらタクシーを拾って安平樹屋まで15分ほど。
 
入場料50元を支払い、まずは徳記洋行の白い建物へ。

 
徳記洋行とは1867年にイギリス人が設立した商社。
 
2階にはその主な取扱品であったお茶に関する展示などあり
 
1階にはさらに古い時代からの台湾の貿易に関する展示があって、もちろん日本も登場する。

この白い建物の後ろにあるのが安平樹屋。
元々は徳記洋行やその後の大日本塩業の倉庫や社宅だったそうだが、会社が移転して放棄されてからガジュマルの樹に侵食されてしまった。
  
  
この建物を侵食するガジュマルはカンボジアのタ・プロムが有名だけれど、気根がウネウネととぐろを巻く姿は実に不気味。ここでは崩れそうな建物を鉄骨で補強、ブリッジも作ってうまく見せている。

さらに樹屋の後ろにはブリッジ歩道が作られていて
  

その向こうには海へつながる運河とマングローブの湿地が見える。
昔はここが外国商船の入る港だったのだとか。

安平樹屋を出たら少し歩いて次は安平古堡へ。
 
ここは17世紀にはオランダの要塞があった所だが、その当時の建物はレンガ壁が少し残るだけ。
 
ここにもいる鄭成功の向こうの展望台に上ると台南の中心のビルと、その手前に大きなお寺が見える。

 そのお寺の前を通って
 
お昼はこの町で有名な揚げエビ巻のお店へ。揚げたてのエビ巻につみれスープはおいしかったけれど、ちょうどお昼時で店内は満員、若いカップルの席にちょっと強引に相席させてもらっちゃって、二人には悪いことをした。

 古堡の下からは安平老街という土産物通りが伸びているが、ここは素通りしてその奥へ行くと
  
 
その奥には昔ながらの背の低い民家が今も現役で続いている。
 途中にあった派手な壁はエビ巻で儲けた周さんがお寺に寄贈したもの。   
 
安平からの帰りはタクシーがなかなか捕まらなくて苦労したけれど、樹屋の前まで戻ってやっと空車を見つけ、そのまま林百貨へ。
  
このデパートが新装開業したばかりの2014年にも来たけれど、レトロなエレベーターで屋上に上がれば
 
台南名物の中が空洞のお菓子が並んでいてかわいい。その下の、以前はまだ工事中だった食堂に入ってみると
 かなり広い店内は若いお客さんでいっぱい。
 
ここでタピオカ豆花と小豆かき氷のおやつ。
豆花メニューに「東京豆花」とあるのは醤油をかける冷奴なのに笑った。台湾では冷たい豆腐は必ずおやつなのだろうか。

 
店内は相変わらずおしゃれで、売られている商品もセンスがいい。
 レトロなトイレもかわいくて、台湾は古い建物を活用するのが本当に上手。

宿に戻ったら今夜はもう疲れてしまって、夕食はお弁当をテイクアウト。
 排骨飯に鶏肉飯はサラダとスープ付き、もう一つエビの入ったサラダも入れて全部で270元(約1200円)。今回もエンゲル係数の低い旅だ。


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台湾西部縦断 7 台南の朝散歩

2023-03-08 13:00:49 | 東アジア

2月6日

昨晩は人でいっぱいだったランタンの路地。
 朝の8時には歩く人もいない。

朝食を求めてやってきたのはその向かい側にある永楽市場。
 
こちらの通りには既に開いている店も多く、バイクが行きかっている。

お目当ては通りの入り口にある「金得春捲」と言う店。
  
 
春巻きと言っても揚げるわけではなく、高雄でおじさんが味見させてくれた薄いクレープにたくさんの具を入れて巻いたもの。豚肉、海老、薄焼き卵などに大量のキャベツが入り、ピーナッツの粉と砂糖が入るが砂糖の量は調節もできる。かなりの大きさだがキャベツが多いのでヘルシー、砂糖半量でちょうど良くて、これは気に入った。

この通りには他にも牛肉湯やら碗粿、割包の有名店があって朝食激戦区らしいが
 
青汁の店やら豆花も気になる~。

と歩いて行くと店先で餅にごまやピーナッツ粉をまぶしている所があった。
覗いているとまた「どうぞ」と1つ味見をさせてくれて、これがおいしい。
 
そこで買って帰ると、ごまをまぶしたものは中もごまとピーナッツでこれが激うま。
お店の人の笑顔も最高。

 さらに行くと暗いアーケードに中に渋い衣類や雑貨が並ぶ一角があって
  
その先にあるのが水仙宮という廟。
 この廟の前にまた市場が広がっていて
 
朝なのになぜか魚屋などは開いていない。8時過ぎでもう終わってしまったのか、休日なのか。
その代わりお菓子屋さんや総菜屋さんは開いていて
  
 
食べてみたいものがいっぱい。

 市場を抜けると大通りに出て
 
お向かいが昨晩来た神農老街。期待通り、平日の早朝にはほとんど人通りもなく
   
 古い家がなるほど絵になる。
 
提灯にも窓にもうさぎがいっぱい。

  
 
突き当りの薬王廟は昼間見るとその細工の細かさがよくわかる。

その隣の大木は明るくなってもやっぱり巨大で、脇が小さな祠のようになっている。
 
かろうじて見える幹の前に「榕松公」と小さな碑があって、これだけの大木は台湾でもやはり神聖なものなのだとわかるが、それにしては隣の建物の無理やりな建て方!

来た道を引き返して水仙宮市場の横を通ると、今頃になって開いている魚屋がちらほら。
ナマコにスッポン
  
 
カエルも魚扱いなのか。手作りソーセージがおいしそうだ。


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台湾西部縦断 6 台南の夜散歩

2023-03-06 14:37:32 | 東アジア

2月5日 続き

残念な夕食の後、宿のお姉さんが近所でランタン祭りをしていると言っていた所に行ってみることにした。

 教わった所に行ってみると、狭い路地の入口に門が立ち、大勢の人が詰めかけている。
 
路地の中はさらに多くの人でいっぱい、頭上には色とりどりの提灯がたくさん下がってにぎやか。これが200mほども続いている。
 提灯の絵柄はすべて手書きらしく同じものは2つとない。
子供の落書きのようなものからプロっぽいものまで、今年の干支のうさぎが多い。

 
先に進むと廟があって、この境内にもたくさんの提灯。
お参りの人も多くて、どうやらこの廟の元宵節のためのランタン祭りらしい。
暗い空にまん丸い提灯は縁日の水風船が空に浮かんでいるように見える。

 
廟の脇には静かな路地があったのでそちらへ入ってみる。
すると途中の階段を上がった所にまた別の廟があり、覗くとおじさんが見ていけと手招きするので入らせていただく。
   
 ちょっと不気味な人形もあったりして、道教のお寺はよくわからないけれど、勉強すればなかなか面白そうだ。

さらに閉まって静かな市場の中を抜け、大通りに出ると向かい側にまた人が大勢集まった路地がある。
 
ここはガイドブックにも載っている神農老街。
 
古い家並みが残ってフォトジェニック、のはずだが、ここも人が多すぎ、開いている店はチープな感じ。

それでもずっと歩いて行くとやがて店がなくなり、人通りも少なくなって、突き当りには派手で大きな廟が現れた。
 
その脇には驚くほどの大木があって、ここはまた明日、明るい時に来てみよう。

宿に向かって引き返すと、大通りで高雄でも見たにぎやかな行列に出くわした。
  
 
大音量で音楽を流し、お神輿まで電飾で飾られているので発電機を引きずりながらの行列。
中華の神様はとにかく派手だ。


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台湾西部縦断 5 台南の宿

2023-03-04 16:31:43 | 東アジア

2月5日 続き

さて、台南での宿は駅から車で10分弱の場所にある「Thinking Homestay」という民宿。

 
台南で今人気らしいケーキ屋の横の狭い路地を入ると
 すぐにしゃれた入り口が見える。
扉は閉ざされていて、スタッフとの連絡にはLineが必要。最近はどこでもネット環境が必要なので、現地SIMがないと大変。

 
入口を入ると中はちょっと雑然とした骨董屋みたい。壁には古い日本語の看板がいくつもかかっている。

突き当りには中庭をはさんで部屋が見えるが、我々の部屋へは靴を脱いでその手前の階段を上がって行く。
  
2階には共用のミニキッチンがあって、
 
もう一段、急な階段を上がった狭い廊下の先が我々の部屋。

 
入ってすぐは大きなテレビとテーブルセットのあるスペースで
 
その先のベランダへのガラス扉がなんともレトロ。

 
寝室は一段上がった木の床になっていて
  
その奥におそらくキッチンだったと思われるスペース、そのさらに奥がバスルームで、このタイル張りが昭和っぽくて懐かしい。

窓から覗くと他の部屋の窓が見えるが、どうやって行くのかよくわからない複雑な造り。
古い家をうまくリノベーションしていて、チェックインしてしまえばあとはほったらかし、自分の家のように過ごして、最後は鍵をフロントに置いて出て行くだけ。
快適なホテルもいいが、こういう宿が大好き。

 部屋でしばらく休み、暗くなってきたところで夕食を求めて外へ。
 宿からちょっと行くと電飾で華やかな廟が見えて
 
その先にあるのが赤崁楼。
  
鄭成功がここにあったオランダの要塞を攻め落としたのでこの中国風の廟の中は鄭成功万歳だが
 元はこんな形だった。
 
土産物屋もビールからチップス、ポップコーンまで鄭成功様様。

夕食は台南に来たからには担仔麺を食べねばなるまい、と一番の有名店、度小月に行くことにする。
台南には本店があるけれど、歩き疲れていたので赤崁楼のすぐ隣の支店へ。
 するとこれがあけっぴろげの庶民的な店。メニューを見ても大したものがなくて
 担仔麺はともかく、イカなどまずくて食べられない。

後でネットを見直すと本店に行けばちゃんとした席で他の台湾料理も食べられたよう。
メニューを見た時点ですぐに方向転換すればよかった。
台湾の貴重な一食を無駄にして反省。


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台湾西部縦断 4 台南市美術館

2023-02-25 15:36:36 | 東アジア

2月5日

ホテルは朝食付きだけれど、台湾に来たら朝ご飯屋さんに行かねばならない。

そこで外へ出ると、ホテルの並びでおじさんが中華式のクレープを焼いている。
 
以前どこかの市場でも見たことがあるが、手にペタペタする生地を持って鉄板の上にクルクルっと擦り付ける作り方。実に器用で、見とれて写真を撮らせてもらうと「お食べ」と焼き立てを一枚くれた。
モチモチとしてちょっと塩気もあるクレープはこれだけ食べてもおいしいけれど、朝ご飯屋ではこれに卵が入った蛋餅になる。こういう専門店で焼いているんだ。おじさん、ごちそうさま。

さらに歩いて向かったのは高雄で有名な「興隆居」。と言っても以前に行った本店は混んでいるので、ホテルに近い復興店へ。
こちらは予想通り、というか拍子抜けするほど空いていて、その分観光客慣れしていないのか鹹豆漿がなかなか通じなくてアクセントチェックまでされてしまった(笑)が
 
無事に肉汁したたる湯包に濃厚な鹹豆漿、おこわおにぎりの飯糰をゲット。ただし飯糰はあまり好みではなく、ここはやっぱり蛋餅か葱餅にすべきだったか。

10時半にホテルをチェックアウトして地下鉄一駅、台鉄の高雄駅へ行き、次の台南まで自販機で自強号の指定席券を買う。
 
こちらの自販機はなんと11か国語対応。しかし漢字のありがたさ、翻訳しなくてもなんとなくわかる。
  
随分きれいになった高雄駅。
 プラットフォームは地下だ。

台南まではわずか35分、高雄の郊外に出たらもう着いてしまう感じ。
 
古めかしく広々としたプラットフォームに、駅弁屋の売店がかわいい。
 が、駅舎は修復工事中で外観が見られないのが残念。

駅からはタクシーで今夜の宿に行き、チェックインには早いので荷物だけ置いて台南の市内観光に出る。
台南に来るのはマンゴー狩りに来た2014年以来だ。

 まずは近くのカフェでおいしいイチゴソーダでのどを潤して
 お昼は老舗ちまき屋さんへ。超有名店ながら全く変わらない店構え。
 
八宝肉ちまきは9年前から10元しか値上げしていなくて、でも相変わらず二人で一つで十分な大きさ。

 
街の中心へ向かうと以前も見た旧台南測候所や教会が現れ
 渡るのが大変なロータリーの真ん中に立つと
 
元台南州庁の國家台灣文學館と、元宵節の提灯に飾られた今だ現役の消防署がかっこいい。

このロータリーから南に下り、台灣文學館のお向かいにある旧台南警察署へ。
 ここは2018年以来、台南市美術館の1号館になっているのだ。
そこで200元(約900円)の入場料を支払って中に入れば
 
1931年に建てられた旧館はアールデコの意匠がかっこいい!
 
真ん中に大きなガジュマルの樹が植えられた中庭はカフェスペースになっていて
 
裏側には新しく大きな展示スペースが増築されている。

この元警察署の斜め前には大きな孔子廟があり
  
 
その並びの武徳殿や旧山林事務所など日本植民地時代の建物を過ぎると
 
2019年にオープンした台南市美術館2号館が見えてくる。
四角い箱を不規則に積み上げたように見えるこの建物は最近活躍の目覚ましい坂茂氏の作品。
坂氏は同行の友人の個人的知りあい、自分も氏の被災者支援などの活動に感銘を受けているのでやってきたわけ。

入場券は1号館と共通なので持っているものを見せればすぐに入れる。
 
中央、大きな吹き抜けのロビーの真ん中にはちょっと東京スカイツリーを思い出させるような柱があり、天井の透ける模様がきれい。この天井は日光を反射して室内温度を上げないようにできているのだそうだ。

積み上げられた箱の一つ一つが展示室になっていて、廊下を回りながら各部屋を見て行く。
収蔵品は1号館、2号館とも主に台湾出身の現代作家たちで
 
フェミニズムをテーマにした部屋があったり
 
台湾原住民の衣装を元にしたファッションデザインがあったりするが、正直どちらも収蔵作品より建物の方が興味深い。
それでも特に2号館には大勢のお客さんが来ていて
 ミュージアムショップもなかなかいい感じだ。

さて、そろそろ部屋の用意もできただろうと宿に向かって歩いて行くと、
 華やかな赤い提灯でいっぱいの鄭成功廟があった。
 
鄭成功は台南の英雄、母親が日本人と言うことでそんな母子像もある。
 
廟脇に並ぶ提灯はよく見ると日本語が書いてあって、これらは台南と友好都市の山形市の子供たちが絵付けしたのだそうだ。

鄭成功廟の隣にも廟があって、その前には道路を半分ほどもふさいで大きなテントが建てられている。
 
中で料理人が準備をしていたのはやはり元宵節のお祝いのためだろうか。それにしても大胆なお祝い会場だ。

宿に着く前にもう一か所立ち寄り。
 
ここも間口は小さいけれど有名な果物屋さん。日本語を話すおばさまにお願いしたのは
 フルーツの盛り合わせとトマト、170元。
おばさまにも「トマト、好き?」と聞かれたが、台南ではトマトを生姜と梅砂糖入りの醤油ダレに付けて食べる、これがおいしいのだ。
宿に持ち帰って夜食べたが、盛り合わせもさすがのおいしさ、食べごろを待って高雄から持ってきた鳳梨釋迦ともども、堪能した。


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台湾西部縦断 3 打拘英国領事館

2023-02-21 17:04:43 | 東アジア

2月4日 続き

西子湾から地下鉄に1駅乗り、お昼は塩埕埔のワンタンの店へ。
 
大きな通りから狭い路地に入った所にある金温州餛飩。我々が日本人とわかると店のおばちゃんはすぐに日本語メニューを出してくれた。
 こちらのワンタンはお肉ががっつり入ってほとんど水餃子。麺はうどんのようで量もたっぷり、お腹いっぱいになる。が、それよりも冷蔵庫から勝手に持ってくるおかず、特にインゲンがしゃきしゃきとおいしくて感動。

食後はまた西子湾に戻り、以前来た時にはフェリーで旗津へ渡ったけれど、今回は橋を渡って英国領事館を目指す。
 
橋を渡ってすぐに「英国領事館官邸景観歩道」の矢印があったのでそれに従って行くと
 
狭い道が住宅の間を抜け、やがて結構急な階段が山の上へと続く。

この階段を上り切ると展望台があって

眼下には西子湾。

 
左手には中国式の廟があり、官邸はもっと上かと思ったらこの廟のすぐ隣にあってちょっと拍子抜け。

なぜか半端な99元の入場料を払って1879年に作られた官邸の中へ。
 
2階には英国式のお茶を出す喫茶室があり
 
後は高雄港の歴史を見せる展示が少しあるだけだが

この高台から現在の市街地も良く見える。

 
ちょっとした庭を抜けると領事が毎日通ったという階段が山の下の領事官事務所へ続いている。
 途中、誰か座っていると思ったらこれは生態調査が趣味だった初代領事スワインホーさんの人形。
  
 事務所の中や外にも人形の展示があって、これがよくできている。

白い事務所の上、赤い建物が先ほどまでいた官邸。
  
目の前には旗津の灯台が見えて、景色のいい所だ。

高雄の観光はこれで終了、一度ホテルに戻り、夕食は地下鉄文化中心駅から5分ほどの「香味海産粥」というお店へ。
 
例によって道端にまでテーブルが並び、厨房が表から良く見える店だが、覗くとエビやカキが大量に用意されている。
店名の海産粥は原味と味噌味の2種類があるのでオリジナルの方を頼んでみると
 運ばれてきた紙製の丼の中にはエビとカキがごろごろ。他にホタテ貝柱にイカ、小さな蟹爪も入って、御飯にはなかなか到達しないほど。ご飯はさらさらでお粥というよりも海鮮スープをかけたお茶漬けみたい。あっさりとして、これは好み。ボリューム満点で165元(約750円)なのだからさすが高雄、安い。

満腹になって地下鉄の駅を上がるとなにやら大音量でいかにも中華な音楽が聞こえてきた。
何事かと思っているとなにやらおみこしのようなものを運ぶそろいの服に帽子、たすき掛けの人々が大勢行進していく。
 
ホテルのフロントで聞いても「お寺のお祝いです」ともう一つ要領を得なかったが、調べるとこれは旧正月の元宵節というお祝いで、神様が輿に乗って地域を巡るのだそうだ。
それにしてもにぎやかなこと、驚いた。


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台湾西部縦断 2 高雄LRTで観光

2023-02-19 14:48:18 | 東アジア

2月4日

Hotel Duaは朝食付きだったので最上階にあるレストランへ。
 
なかなかの品ぞろえで盛り付けもおしゃれ。
 
薄切り牛肉に熱々のスープをかける牛肉湯に魯肉飯、サラダの上に乗っている肉厚の葉っぱは石蓮花というサボテンの一種。初めて食べたがサクサクとした歯触りで酸味があっておいしく、気に入る。

レストランには外に出られるベランダがあるので食後に出てみると

高雄で一番高い高雄85大楼も見えて都会らしい景色。と、友人が目ざとく面白いものを見つけた。
 観覧車か目玉が集まったような建物。なんだろう。

では早速、高雄の観光に出発。まずは地下鉄で凱旋駅まで行く。
 道を渡るとLRTの前鎮之星駅があるので乗り換え。
 
このLRT、2017年に来た時にはまだ数駅しかできていなかったが、西子湾まで伸びたというので乗ってみたのだ。距離が伸びたためか、思いのほかたくさんの乗客。今はまだ南側半分しか開通していないが、いずれは環状線になるのだそう。
運賃は一律、なので交通カードは一度タッチすればOK。

走り出すと巨大なショッピングモールや新しいビルが立ち並ぶ中を行き、やがて港湾施設が見えてくる。
 
するとホテルから見えた不思議な形の建物が見えて来たではないか。それではもっと近くで見よう、とLRTを降りる。

  
行ってみると手前には海音館という音楽ホールがあり、観覧車のような高い建物は2棟に分かれている。
 
アルト棟、ソプラノ棟と名付けられた中には音楽関係のスタジオや会社が入っている様子。
 それにしても不思議な形のこの建物、スペインの建築家の作品らしい。

さらにこの周辺にはサンゴ礁、イルカ、クジラなどと名付けられた施設が作られ
 
遠くに見えるやはりクジラのような黒い建物はLRTも近くを通った建設中のクルーズターミナル。
愛河河口のこの周辺、この日のように天気がいい日の散歩には最高だ。

ここからLRTの線路に沿って歩いて行けば以前にも来た駁二藝術特區が現れる。
 
学校の木製椅子でできたドームがあったり 
  
 
針金を丸めて捨てたようなものがよく見ると観音像だったり、古い倉庫の間にちょこちょこと作品がある。

 ほとんどの店は11時開店なのでそれまでちょっと休憩をして
 
台湾製品のお店を覗いてみれば洒落の効いたものがいっぱい。SIM用のピンをなくさないためのホルダーは確かに旅の必需品かも(笑)。

タコか宇宙人の向こうに伸びているのは2020年にできた高雄港大港橋。
  
 
中央は螺旋階段で展望台に上がれるようになっている。これを渡った時は知らなかったがこの橋、中央部分が水平に回転するのだそうだ。

壁画やコンテナを組み合わせたオブジェを見ながら歩いて行くとこのエリアの大きなキャラクターが登場。
  
  今年らしくうさぎの耳としっぽ付き。

さらに海寄りにあるのは2018年にオープンした「KW2 棧貳庫」という施設。

ここも日本植民地時代からの砂糖倉庫だったそうだが
 
柱がなく天所の高い建物の中にはたくさんのお店が入って賑わっている。
 この前から出発するスヌーピーの船は湾内クルーズだ。

芸術区を出てMRTの西子湾駅まで歩くと、昔の高雄港駅が打狗鉄道故事館として残されている。
 
線路には古い列車が留められているが、その並びにはLRTの哈瑪星駅ができていて、ここが今のところ終点になっている。


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台湾西部縦断 1 高雄到着

2023-02-15 20:15:07 | 東アジア

2023年2月3日~2月10日 台湾西部縦断の旅

2月3日

2017年に一人で台湾東岸を北上したことがあったが、今回はいつもの旅友と西岸を北上することにし、台湾の皆さんと満席のチャイナエアラインで高雄空港に降り立った。
 
両替をすると1台湾ドルは約4.5円、3年前には3.5円だったから円安が身に染みる。

ターミナルから出てすぐの地下鉄駅へ行き、持っていた台北の交通カードにチャージ。
 
以前来た時には萌えキャラだらけだった駅も少しすっきりしたようだが
 
乗り込んだ車両はケイト・スペードのタイアップ車両で、3両それぞれに異なった柄が貼られ、吊皮の所には小さなバッグが下げられてかわいい!

しかしそれより驚いたのは乗客の皆さん。
降り立った高雄は夕方でも25℃はあり、日本から着いた我々は暑くてすぐに上着を脱いだが、こちらの人たちにとってはあくまで冬だからか、なんとダウンまで着込んだ人が何人もいて、暑そうな様子も見せないのでびっくり。そんなに冬服が着たいのかな。

空港から6駅の美麗島駅で下車。有名な駅中央の天井の写真を撮っていたら急に明かりが全部消えて、何事かと思ったら
 
 床にスターウォーズのオープニングのように文字が現れたのにも驚かされた。

地下道を荷物を引きながら歩き、6番出口を出たら今夜のホテルは徒歩1分。
  
 
なぜかこの日はリーズナブルな宿に空きがなく、自分基準としてはちょっと値の張る Hotel Dua にチェックイン。
 
しかしおかげで部屋は広く、所々さりげなく中華風の意匠が入っているのが品がいい。

さて、待望の台湾、最初の食事。まずは高雄で絶対に行きたかった店へ友人をご案内。
 
 
と言ってもお安い「阿霞焼肉飯」。網焼きの焼肉は脂が落ちる分魯肉飯よりもあっさりとして好きなのだけれど、なぜかこれは台北にはない。
5年前に比べてメニューはどれも5元づつ値上がりしているが、一人340円で満足の夕食。

食後は腹ごなしに六合夜市へ。
 
金曜の夜にしてはちょっと人出が少ないように感じるのは観光客が戻っていないせいだろうか。
 
それでも相変わらず屋台の店先で餃子を包んだり、大量のうずらの卵を割ったり
 
エイリアンのような焼きイカやガチョウの各パーツが照り照りに焼かれていたりして面白い。

 
今やスマホゲーム全盛なのに、超レトロなパチンコゲームで楽しそうに遊んでいる子供たちがいるのが意外。

夜市を一通り見て歩いて、以前も入った屋台で今夜のデザート。
 
八宝氷は10元値上がりしているけれど、台湾の豆や白玉の入ったかき氷が大好き。

 帰り道には果物屋さんでパッションフルーツと鳳梨釋迦(アテモヤ)を発見してお買い上げ。どちらもとても大きくて、これで500円強、そしてどちらもものすごく甘酸っぱくておいしくて、これだから台湾が好きなんだよ~。


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