Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

ウラジオストクのユル・ブリンナー

2019-06-06 17:36:00 | ロシア

中学生の頃、一番好きなハリウッドスターはユル・ブリンナーだった。
テレビで見た「王様と私」と「荒野の七人」での精悍な風貌にガキながら夢中になったのだ。

そのユル・ブリンナーが実はウラジオストク出身であるとは、今回の旅のためにいろいろ調べ始めて知った。
しかも彼の銅像まであるとなれば、これは探しに行くしかない。

中央広場から駅へと向かうアリューツカヤ通りにあるとのことだったのでキョロキョロしていると、通りからちょっと上がったところにしゃれたお屋敷が並んでいる。

その建物をもっとよく見ようと近づくと
 その前に立っているのは
 
ユル・ブリンナー様!シャム王のお姿でかっこいい!

さらにかっこいいのは後ろの家にはめ込まれたプレート。
 「俳優ユル・ブリンナーはここで1920年7月11日に生まれた」とロシア語と英語で書かれている。

場所は国立沿海地方美術館のちょうど向かい側。
 
アールデコ風の素敵な家で、これにはちょっとびっくり。
と言うのもユル・ブリンナーと言えばジプシーの血を引いているとか、パリで空中ブランコ乗りをしていたとか言われていたので、もっと貧しい家の生まれかと思っていたのだ。

さらにアルセーニエフ沿海地方博物館に行くと
 階段の壁に「王様と私」と「荒野の七人」のポスター。彼は他の映画にも出ているが、この2本が何と言ってもダントツ。

そして19世紀末の貿易商たちに関する部屋で面白いものを発見。
 
ここには商人の名前とその取扱った品を並べた棚があるのだが、ここに「ユーリー・ブリンナー」の名前が!

調べてみるとこれがまさにユル・ブリンナーのおじいさんで、元々スイス出身だったこの人は若い頃に一旗揚げようとなんと開国から間もない日本にやってきて横浜や長崎で貿易商となり、日本女性と結婚していたこともあるらしい。

その後ロシアに渡って再婚、できた息子がユルのお父さんだが、モンゴルの血が入っていると言われるのは再婚相手がモンゴル系だったのだろうか。

このお父さんの結婚相手がウラジオストク出身だったのでユルはこの地で生まれたそうだが、その後お父さんはロシア人女優と再婚して中国のハルピンに移ってしまったので、ユルはウラジオストク育ちと言うわけではないらしい。

その後パリに移ったユル、ソルボンヌの哲学科を出たという説もあるからやはり裕福な家だったのではないだろうか。
サーカスで働いていたという話も、金持ち坊ちゃんが家業がいやで逃げ出したか、あるいはスターをエキゾチックに見せるための伝説だったのかも。

いずれにしろまさに国際人だったユル・ブリンナー、久しぶりに「王様と私」をまた見たくなった。


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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ヒョウちゃん)
2019-06-06 21:06:34
タイでは上映禁止です。
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Unknown (trintrin)
2019-06-07 10:53:20
スプーン曲げのおっちゃんと混同してました。
おまけにユル・「プ」リンナーだと・・・
Luntaさま
お若い時分に
中々渋い方がお好みなのね
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Unknown (Lunta)
2019-06-07 18:04:30
ヒョウちゃん様、

有名な話ですね。
確かにミュージカルとしてはよく出来ているけれど、こちらから見ればタイを後進国として見下しているし、まして不敬罪のあるタイ王室ですからね。
でもユル・ブリンナーの王様はやっぱりかっこいいです。


trintrin様、

スプーン曲げは「ユリ」ですな。
わたくし、子供の頃から老け専だったんです。
ませたガキですね。
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Unknown (タヌ子)
2019-06-12 06:38:48
私もユル・ブリンナーは好きでした。
ウラジオストク生まれだったんですね。
確かに何系と限定できない無国籍な顔ですよね。
お祖父さんの血を引く日本の子孫の中にはユル・ブリンナー似の人が居るかもしれませんね。
俳優としてデビューしてくれないかな(笑)
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タヌ子様、 (Lunta)
2019-06-12 10:09:09
ユル・ブリンナーがウラジオストク生まれであることは地元でも最近になって知られたそうですよ。
ロシアの血を引いていることは生前、公にしていなかったようで。
日本の子孫がケン・ワタナベみたいだったらいいな(笑)。
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