9月26日 続き
ベラトを出発し、まずは北へ向かう。
町を出てすぐに目に付いたのは交差点に置かれた古いミグ戦闘機。
この脇の広い敷地はアルバニアがソ連と仲良くしていた頃に作られた空軍基地で、それが今はNATOの基地になっている。アルバニアが2009年からNATOに加盟しているとは、不勉強にして全く知らなかったので驚いた。
その少し先に行くと小さな油井のやぐらがたくさん並んでいる所があった。
ここでは原油が採れる、が国内に精製施設がないのが問題とのこと。
オリーブ畑の続く中をしばらく行くと交通の要衝、エルバサンが近づいてきて
今度は大きな工場が見えてきた。これは中国と仲良くしていた時代に作られた鉄工所。が今はほんのわずかに民間企業が操業しているだけでほとんどは廃墟なのだとか。
アルバニアには鉱物資源などもあるがインフラが整っていないので活用できず、政治が腐敗しまくっているので有能な人材はみんな海外に行ってしまう、なんのための民主化だったのか、とガイド氏は嘆く。
時間はもう2時。なかなかランチ休憩にならないな、と思っていたらエルバサンの外のレストランに停まった。
車がたくさん停まっていて、広い店内にお客さんは少ないが、天気がいいのでテラスはいっぱい。
ここはビーフステーキで人気の店だそうで、なるほど、ここに来たかったのでお昼が遅くなったのか。
ということでガイド氏おすすめのTボーンステーキとピラフを注文。ステーキは脂身がなくて、ちょっと硬いがおいしい。ピラフにヨーグルトをかけると、「君も立派なアルバニア人になったね」とガイド氏ご満悦。この一皿が500レク(約800円)。
エルバサンを過ぎたら東へ向かう。
緑の山が続いてその中を線路が走っているが、今は列車は通っていない。
やがて道は山を登り始めて、とてもいい景色。
1000mを越える峠を過ぎた所でガイド氏は車を停めて何やら支払いをした。聞くとこれから北マケドニアに入る、するとアルバニアの車保険が効かなくなるので、ここで短期の保険に入るのだそうだ。
やがて右手に湖が見えてきた。これがアルバニアと北マケドニアの国境にあるオフリド湖。
すぐに国境の検問所があったが、車を降りることもなくパスポートを見せるだけ、10分もかからずに通過した。
ここを過ぎたら湖の北を回って東側にあるオフリドの町に入る。
が、町の手前にはパトカーがたくさん停まって脇道に入るよう指示され遠回り。後で聞くとちょうどハンガリーの首相が来ていたせいとのこと。
さらに旧市街に入ると狭い道が入り組んでわかりにくい。散々迷ってようやくホテルへの道にたどり着いたが、急坂の途中にあるホテルへは車が入れなくて、石畳を大荷物を引きずって入ることになった。
中も階段しかなくて苦労したが
部屋の外には小さなベランダがあって
赤い屋根の向こうにオフリド湖が見える。
すぐ下には石造りの小さな教会、急な坂はさらに上へ伸びて、いかにもオフリドの旧市街らしい。
ホテルに着いたのが夕方5時、一息入れているうちに日が暮れてきた。
そこで夕食を探しに行こうと暗くなった町へ。
石畳の続く街にはトルコ式に上へ行くにしたがって張り出す建物が並んで、それを模した街灯はどこか日本の提灯っぽい。
ホテルから遠くない所に伝統料理をうたうレストランがあったので本日はここ。
アルバニアで出される無料のパンは普通の食パン型が多かったが、ホームメードというここのパンはアツアツ、ムッチリですごくおいしい。
ピーマンの肉詰めだけではちょっと物足りなかったのでバクラヴァを頼むと3つも来てしまったが、これもおいしく完食。支払いはユーロでOK、21€。
食後に湖畔に出てみると、広場にはカフェがいくつもあって外でくつろぐ観光客がいっぱい。
しかしベラトのようにやかましいこともなく、にぎやかだけれど落ち着いた感じ。
が、湖から吹いてくる風は冷たくて寒い。
早くホテルに帰ろう。
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旧市街の街並みは変わりようがないと思いますが、それ以外はどうでしょうか。
ついでに。バクラヴァ、一昨日、トルコで食べたばかりです。激甘ですが、美味しいですね。
アルバニアなど今はもうスタンプも押してくれません。
バクラヴァは中東から東欧までよく食べられるお菓子ですが、トルコのものが一番甘いと思います。