高校の頃、深夜放送が流行っていた。好きだったのは、オールナイトニッポンのカメ&アンコウ。当時は、芸能人ではなく、自局のアナウンサーが人気パーソナリティとして活躍することが多かった。このカメさん、どこに行ったかと思っていたら、以前世間を騒がせたライブドアの株式買占め事件では、なんとニッポン放送の社長として出ていた。今はどうしているんだろう。その当時は、線の細い人の良さそうなお兄さんだったような記憶があるんだけど、やはり、年月は人を変えるのか?
それは、どうでもいいのだが、高校の頃、この深夜放送にはまっていたので、当然のことながら常時睡眠不足の状態である。しかし、不思議なもので、人間はどこかで、生理的に睡眠不足を解消するように作られているらしい。授業中なんてものは、なぜかもっとも睡眠不足解消に適した時間のようだ。ということで、高校時代は、授業中、ついつい夢の世界に引き込まれてしまう事が多かった。特に面白くない教科の場合は、その傾向が顕著である。
当然、教師の方は、自分の授業中に居眠りをされては面白くない。そこで、わざと私を指して、質問を浴びせるのである。答えられなければ、居眠りをしていたことに嫌味でも言ってやろうという魂胆である。
しかし、残念ながら、私は、体質的に眠りが浅いし、何も自分から積極的に居眠りしようと思っていた訳でもない。授業がつまらないから眠くなるのだ。だから、時々居眠りしながらも、授業の状況はある程度把握できている。加えて、カンの方も割と良かったので、教師たちの多大な期待に反して、結構的確な答えを返していたのであった。これは、一種の伝説のようになっていたことを卒業してから聞いたことがある。
それにしても、教師たちの、当てが外れて苦虫を噛み潰したような顔が、今でも忘れられない。
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本記事は、2006年02月27日付で「時空の流離人」に掲載したものに加筆訂正を加えたものです。
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