文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

書評:終電ちゃん 2

2018-01-19 10:20:53 | 書評:その他
終電ちゃん(2) (モーニングコミックス)
クリエーター情報なし
講談社

・藤本正二

 1巻の内容が面白かったので最新の4巻まで揃えてしまったシリーズの2巻目。メインのヒロインは、やっぱり中央線の終電ちゃんだ。

 この終電ちゃん、なんと半世紀も前から終電ちゃんをやっているようだ。そのころから、姿形は全く変わってないから、やっぱり人間ではなく、妖精さんのようなものなのだろうか。ちなみに下町のオカンのようなしゃべり方も昔からずっとのようだ(笑)。

 この2巻でも描かれるのは、運転士を目指す吉本よしこの話や会社員の横山雪菜と山下圭一のロマンスなど、鉄道にまつわるいろいろな人間ドラマだ。

 圭一はクレーム対応で大阪に出張する。大阪環状線にも終電ちゃんはいる。こちらは、いかにも大阪らしく、手にハリセン、背中に遮断機といった格好で、遅れた客の尻をビシバシ。得意はノリチッコミだ。

 時々客とトラブルを起こすようだが、その心は、皆にちゃんと帰って欲しいだけ。根はとってもいい子である。中央線の終電ちゃんを姉御と慕っているようだ。

 山手線の終電ちゃんはロリータファッションである。若干ツンデレ。終業後に屋台でラーメンを食べるのが楽しみらしい(この時は、ロリータではなくパジャマ姿だが)。

 東海道新幹線の終電ちゃんは、かなり上品なお嬢様。佐世保線ののんびりゆるい終電ちゃん、妹でちょっと口うるさい松浦鉄道西九州線の終電ちゃんも出てくる。

 話の中心は中央線の終電ちゃんだが、この他にどんな終電ちゃんが出てくるのかとても楽しみであり、読んでいると、鉄道旅がしてみたくなってくる。もちろん、終電ちゃんには会えないだろうが(笑)。

☆☆☆☆

※初出は、「風竜胆の書評」です。
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