血流がすべて整う食べ方 | |
クリエーター情報なし | |
サンマーク出版 |
・堀江昭佳
本書カバーにある著者経歴を読んで、どうも覚えがあるなと思ったら、以前読んだ「血流がすべて解決する」を書いた著者だった。漢方薬剤師で、出雲大社の参道で90年近く続く老舗漢方薬局を経営しているという。
体の不調を訴える人には、血流が足りていない場合が多いというのが本書の主張するところである。なお漢方では、「血」とは血液のことだけでなく、ホルモンや栄養といったものを含んだもっと幅広い概念らしい。
それでは、この「血」の質・量・流れを改善するにはどうしたらいいだろうか。前著には「血をつくる」、「血を増やす」、「血を流す」という3つの観点から解説されていたが、今回は「食べること」という1つのことに絞り込んで書かれている。
血流改善の基本は食べることだ。しかし胃腸が汚れていては血流改善はままならない。胃腸の中の不要物は速やかに体の外に出さなければならないのである。つまりは快食快便ということだ。
本書では、胃腸を綺麗にする方法として断食を勧めている。断食と言っても、一日二食にして夕飯を抜くことを1週間行うだけだから、今のように一日三食になったのが江戸時代の中ごろだという話もあるので、そう無理というわけでもないだろう。また、食物繊維の摂取なども勧めている。
もっとも、これをやったからと言って、必ず不調がなくなるという保証はないが、書かれていることを実行したとしても少なくとも損になることはないと思う。むしろ常識的には健康ライフを送れそうな気もするので、試してみるのも良いのではないかと思う。
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※初出は、「風竜胆の書評」です。