「週刊ポスト」に1978年3月から2003年11月の間連載された本作。なお知っている人は多いと思うが、「週刊ポスト」は別に漫画雑誌と言う訳ではない。これだけ長く連載が続いて、全110巻になったということは、かなりの人気があったということだろう。なお、続編もあり、私は視ていないのだが、テレビドラマにもなっているようだ。
最初は、狼の睾丸(ふぐり)という二つ名を持つ、男前だが、気がものすごく短い同心藤掛飯伍が主人公だったのだが、いつの間にか三枚目のみるっからに弱っちい同心だが、なぜか命がけで女に惚れられる菊地鶴次郎が主人公になっていく。なにしろ鶴次郎の最初の女が磔になって刑死するした鬼神のお松という女凶賊。そして二人の上司は南町奉行の大岡越前守忠相。描かれるのは、飯伍のろう女という美しい女性だが、蝋細工の名人との愛情。ところでこの飯伍、狼の睾丸と言われるくらいの危険人物なのだが、色々な所でズッコケているし、ろう女さんには完全に尻に敷かれている(笑)
この飯伍の子分が、羽子板の由造という岡っ引き。いや4巻で正式に奉行所から範伍の子分として任命されているし、岡っ引きはその行為が目に余ると言うので廃止されたのでもう岡っ引きではないか。由造は、女装が良く似合うので、今だったら珍しくもない「男の娘枠」か? 自分では女になりたいと言っていながら、あちこちで女性とチョメチョメしている場面が描かれている。ということは、目指すのは百合か?
この1~5巻では、4巻目あたりから鶴次郎が、見習い同心として登場してくる。多分この辺りを書いているときは、まさか鶴次郎が主人公になるとは思ってなかったのか? しかし鶴次郎、まだ顔つきが小物小物しているなあ(笑)。
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