本書は、同名の放送大学科目のテキストである。内容は、社会調査を行う際のやり方や一般的な注意事項である。
社会調査は、大きく質的調査と量的調査に分けられる。質的調査というのは、インタビュー記録やフィールドノートのように、主に質的データを扱う調査であり、質的データには数量的データ以外のあらゆるデータが含まれる。
これに対して量的調査とは、質問票(質問紙)を用いて、対象者に対し、同一手順・同一内容で行うものである。またデータの統計的処理の方法についても説明されている。
最後に、報告書の書き方についても章を割いて説明されているので、本書を読めば、社会調査のやり方の概要が一通り身に付くのではないかと思う。これから社会調査をする必要があると思われる人には必須の技能だろう。
ただ、私から見れば、常識的な礼儀と思われるようなことも多く、このようなことも教えねばならない時代になったということが伺え、ちょっと寂しい気持ちになる。
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