3秒決断思考 やるか、すぐやるか。 | |
クリエーター情報なし | |
集英社 |
・金川顕教
本書の内容を端的に表せば、「思い立ったが吉日、迷うような時間があったらまずやってみよう。失敗してもいいじゃないか。何かをそこから学べるから。」ということだろうか。
著者は、大学は2浪して立命館に入ったそうだ。ちなみに、著者が通った高校で過去20年間で立命館に通ったのは自分だけだということである。しかし、大学入学と同時にダブルスクールを初めて、大学在学中に公認会計士試験に合格したという。このあたり、若干自慢になっているようなそうでないような・・・。
著者は「考えるな」という。どうせ天才以外は考えても無駄だからというのがその理由だ。「下手の考え休むに似たり」という諺もある。これは、ウジウジ迷っているくらいならまず手をつけなさいという意味だろう。最初はそうでなくともやっているうちに同時どんどん興味が湧いてくることもある。しかし本当に自分の頭で考えなくなってはいけないと思う。それは単なる前例踏襲主義になってしまうからだ。
「守破離」という言葉があるが、最初は先人を模倣しするのが効率的だが、いつの段階からはそこから離れて自分で考えていかなくてはならないのだ。
44ページにある<「やらない」ことを決める>というのは賛成だ。人生は短い。これは自戒もあるのだが、あれもこれもと手を出していると全部中途半端で終わってしまいかねない。やりたいこと全部ができるわけではないのだ。
100ページにある「うまくいったら他人のおかげ、うまくいかないのは自分のせい」というのは多くの人が心にとどめておくべきだと思う。失敗したことを、他人のせいにしてもそこからは何も生まれない。それよりはそこからなにかを学んで少しでも前に進んだ方が建設的だというものだ。
☆☆☆
※初出は、「風竜胆の書評」です。