本気で変わりたい人の 行動イノベーション --- 本当の欲望に素直になれば、やる気が目覚める― | |
クリエーター情報なし | |
秀和システム |
アドラー心理学の考え方をベースにしたという、行動イノベーションの指南書、「本気で変わりたい人の 行動イノベーション --- 本当の欲望に素直になれば、やる気が目覚める―」(大平信孝:秀和システム)。
心理学といえば、フロイト、ユングあたりは知っていたが、アドラーについてはよく知らなかった。著者によれば、この3人を並べて、心理学の三大巨頭というらしい。寡聞にして知らなかったのだが、先般、書店でたまたま、アドラー心理学に関するコーナーができているのを見たので、ビジネス界では、結構有名な人なのだろう。調べてみると、アドラー心理学は、個人というものに重点を置いて、行動の原因ではなく目的を重視していることなどを特徴とするもののようだ。
通常のビジネス書では、何かをやり遂げようとする場合、まず「目標」に沿った計画をを立ててから、これを実行していくことを説く。しかし、どんなにきちんとした計画を作っても、その通りにはならないことが多いのではないだろうか。著者は、その原因を、「欲望」がないからだと説明する。だから、まず自分の「欲望」が何かを知ることから、始めなければならないと言うのだ。欲望というと、なんだか不道徳な響きがあるが、つまりは、自分が本当にやりたいことに対して、素直になるということなのだろう。
どうすれば、自分の欲望にきちんと向き合って、それがをかなえることができるのか。著者が示すのは、「1分間行動イノベーション」というものだ。これは、自分が本当はどうしたいのかを問う50秒セルフトークと、そのために10秒で出来ることを行う10秒アクションから構成されている。この「1分間行動イノベーション」を、夜寝る前の10分以内と朝起きてから10分以内の、1日2分間ずっと続けていけば良いのだそうだ。
なぜ、この方法が有効なのか。それは、10秒でできることをやり続けていくことにより、小さな成功体験が積み重なっていくからだということらしい。一種の自己暗示のようなものだが、何をするにしても、メンタルの影響と言うのは無視できないので、なかなか有効な方法かもしれない。1日当たり、僅か2分というのだから、やってみて損になることもないだろう。もっとも、この2分間というのは、単なるきっかけづくりに過ぎないことは言うまでもないと思う。その後に、どのような行動をとり続けるかということが一番重要なのだ。
☆☆☆
※本記事は、姉妹ブログと共通掲載です。