文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

イジらないで、長瀞さん7

2023-06-10 08:21:45 | 書評:その他

 

 肉食系女子の長瀞早瀬(長瀞、ハヤっち、トロちゃん、ネコミミ女)草食系男子八王子直人(センパイ)の繰り広げるラブコメの7巻目。長瀞さん、センパイの事が好きすぎてついイジってしまうのが、傍から見ていれば丸わかり。直人の方もまんざらではないようだ。

 さて、この7巻では、文化祭の打ち上げで、長瀞フレンズといっしょに、回転寿司屋に行く。寿司ネタを組み合わせて、よりおいしい寿司を作って、長瀞フレンズの面々、センパイをもてなすのだが、それに対抗して長瀞さんの作ったのは、なんとたらこと白子を組みあせた「おめでた寿司」。これには長瀞フレンズからも、食べ物で下ネタをやるなんて下品だと大不評。でもセンパイは「美味しい」と食べる。この辺りが長瀞さんがセンパイのことを好きな理由なんだろうな。

 そして、美術部長からもらった動物園のチケットで二人は動物園デート。でもシャセイを長瀞さん違う意味で捉えていて愕然。もちろんここでのシャセイは「写生」と言う意味。長瀞さん、いったい何を動物園で期待していたんだ。

 ところで、この美術部長だが、何もしなければ、ボンキュボンの長身美少女なんだが、実は大変人。裏山でセンパイと長瀞さんは、全裸の部長と遭遇。なんでも、大自然の中でイマジネーションを得ながら、自画像を描くために、ローブを羽織ってセルフフォトを撮っているときに、風でローブを飛ばされたらしい。いや自分の部屋でやれよと、みんな思うのではないだろうか。

 最初のころは、年下肉食系女子にいじめられる草食系男子の漫画かと思ったら、実はかなり変わったラブコメ。超ツンデレの長瀞さんがセンパイにしだいにデレていくところがなんとも面白い。

☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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伝説の雀鬼 ショーイチ【完全版】1~3

2023-06-09 08:19:57 | 書評:その他

 

 

 

 今は競技人口も少なくなったが、昔麻雀が大学生の必修科目のような時代があった。今のように、勉強よりデートやバイトと言う時代ではない。でも勉強より麻雀と言う学生は結構いたと思う。今は少なくなったが、その時代には、大学の周りにはかなりの雀荘があった。

 そんな時代に、スターのような雀士が存在していた。色川武大という名義でも知られ、作家としても有名な故阿佐田哲也さんは、その中でもメジャーだったが、通の間では桜井章一さんも有名だった。何しろ、20年間無敗というのだから。

 本作は、この桜井章一さんを主人公にしたものだ。彼を主人公にした漫画だが、私のような第三者には、どこまでがフィクションでどこからが真実なのかは分からない。ただ麻雀のようなギャンブルには、危ない人たちが関係してくる。本作にも、結構危ない場面が出てくるが、似たような場面はあったのではないかと推測する。

 出てくるのは、彼がいかに積み込みや牌のすり替えなど麻雀におけるイカサマに精通しているかということ。昔のように手積みの時代ならともかく、雀荘では、機械が積んでくれるようになったので、かなりやりにくくなったのではないかと思う。ただ、仲間内でサインを送ってやるようなイカサマは、別に機械が積むからと言ってやりにくくなったということはないので、知らない人たちに交じってやるのは止めた方がいいと思う。

 本作を読めば、麻雀におけるイカサマにどんな手口があるかが分かるだろう。最近は老化防止のために、高齢者の間でも麻雀が人気だと聞く。仲間内で遊ぶのならそんな効果も期待できると思うので、くれぐれも知らない人に交じって打たないように。

 ☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

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流体的地球像

2023-06-08 09:54:47 | 書評:学術教養(科学・工学)

 

 本書も放送大学のテキストとして使われたものだ。残念なことに20年も前の課目なので、現在は閉講になっているが、古書店などに行けば手に入る可能性はある。また大きな図書館にはおいてあるかもしれない。

 私たちの住む地球には多くの流れがある。風などの大気の流れ、河川や海流などの水の流れなど。私達の目には触れない地下深くにだって、マントルが流れているのだ。氷河のような固体だって、長い目で見れば流れている。。アフリカで発生した人類が世界中に分布を広げたのだって一種の流れだ。ただ人類全部を扱うと恐らく膨大な量になるからだろうか、本書では日本人のルーツとなる先史モンゴロイドの移住・拡散に焦点を置いて記述している。ちなみに、日本人のルーツには諸説あるが、遺伝子解析によれば、シベリアのどこからしい。

 本書の内容を一言で言えば、地球はいろいろなもので構成されているが、それらを共通の「流れる」という視点から見るということだろう。

 ある現象について何かを考えるときに、その現象特有の事象に焦点を当てるという視点もあるだろうが、本書のように、共通なものはなにかという視点もあると思う。ある分野では当たり前だったことが、別の分野では画期的だということがある。そういう意味で本書はいろいろと得るものが多いのではないかと思う。

☆☆☆☆

 

 

 

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柔道一直線1

2023-06-04 11:41:52 | 書評:その他

 

 なつかしの柔道一直線。一言で表せば、柔道を題材としたスポコンものだ。大昔にテレビドラマでやっていたが、調べてみると、放映されたのが1969年から71年にかけてである。今から半世紀以上前の作品で、ドラマの方はツッコミどころが多かったが、 マンガの方も時代を感じさせるところがある。

 この第1巻では、ドラマでは桜木健一さんが演じていた一条直也が、高松英郎さん演じる車周作の押しかけ弟子になって、必殺技の二段投げに開眼するまでだ。舞台は東京だとばかり思っていたが、九州の小倉が舞台であることや、ドラマでは吉沢京子さんが演じていた高原ミキ(ミキっぺ)が直也より1つ上といったことはこの第1巻を読んで初めて知った。

 柔道一直線で最も有名なのは近藤正臣さん扮する結城真吾が足でピアノを弾く場面だと思うが、残念ながらこの巻ではまだ出てこない。もっともあれは主人公が高校生になってからのエピソードだが、今はまだ中学二年生。

 まあ、今見るとかなり荒唐無稽なところもあるが、昭和の時代はこんな漫画があったということで、懐かしさも結構ある。ちなみに作画担当の永島慎二は梶原一騎と漫画観が異なるということで降板し、最期は斎藤ゆずるが引き継いでいる。

☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

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乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です 1

2023-06-02 16:28:26 | 書評:小説(SF/ファンタジー)

 

 元日本の社会人だった主人公は、男爵の3男・リオン・フォウ・バルトファルトとして剣と魔法の世界に転生する。その世界は、極端な女尊男卑。この世界は死の直前までやっていた乙女ゲームの世界。乙女ゲームというのは、私もやったことがないのだが、要するに恋愛シミュレーションゲームで、イケメンたちを攻略していくというゲームらしい。だから、女性に極端に都合がよく作られている。

 権力は女性が持っており、好き勝手に遊び歩いている。エルフや獣人の愛人を堂々と連れ歩くのも許されているのだ。しかし、戦争などで闘うのは男、一家の大黒柱も男。そう男は搾取されるだけの存在なのだ。特に貴族の女性がひどいようだ。

 ところが作ったのが、これまで男性向けのゲームを手掛けていたメーカーなのでロールプレイングゲーム要素や、戦略シミュレーションゲームの要素まで入っているのだ。戦闘は、鎧と呼ばれるロボットもどきに乗り込んで行うのだが、なぜに剣と魔法の世界にそんなものが。

 そして、乙女ゲームに付き物は、ヒロインと悪役令嬢である。実は、ヒロインは、オリヴィアと言う少女なのだが、この作品では、そんな徴候は見られない。代わりにゲームのヒロイン役として登場してくるのが、マリエという子爵令嬢。ゲームでのオリヴィアの役を次々に取っていくのである。そして悪役令嬢役はアンジェリカという公爵令嬢。このアンジェリカ、どこが悪役やと突っ込みたくなるほどいい娘なのだ。最後にはアンジェリカとオリビアは仲良くなる。しかし悪役令嬢とヒロインのタッグとは。

 リオンはマリエのことが本能的に大嫌い。実はマリエはリオンの前世の妹が転生した人物である。普通兄妹は仲良しで描かれるのだが、前世で、妹に徹底的に利用されたのでリオンは前世の妹の事が大嫌い。その妹は外面だけは良いらしい。だから両親は、主人公のことを誤解したまま。主人公が好きでもない乙女ゲームをやることになったのだって、妹が遊びに行くので攻略を押し付けられたからだ。

 リオンが頭角を現したきっかけは、父親の正妻のゾラ(リオンは諸子)が彼に見合い話をもってきたこと。ゾラも典型的なこの世界の貴族女性であり、彼女の持ってきた見合い話というのは、なんと相手の女性は50過ぎで、既婚7回の猛者である。要するに身売りされ、使いつぶされるということだ。

 危機感を感じたリオンは、なんと浮島を攻略して、お見合い話を無くす。また浮島を攻略した功績で王都の学園を卒業したら男爵に叙爵されることになった。

 そして、学園でマリエに操られていた王太子ユリウスとその取り巻き4人をボコボコにする。王太子を倒してしまったリオンだが、自分が助かることと、家に迷惑がかからないことに関する工作をアンジェリカの父である公爵に頼む。その結果が、王太子を含む5人の廃嫡と、自らの叙爵と昇進。学園を出てスローライフを楽しむつもりだったリオンはあてがはずれてがっかり。

 この1巻で、完結するのかと思ったら、現在まで11巻まで出ているのである。いったい2巻以降でどのような展開があるのだろう。

☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

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