チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

Kazuo Ishiguro

2012年11月12日 | 

曇り、21度、72%

 香港は、本屋が少ない街だと思います。25年前の香港、まだイギリスの統治下でしたから、英語の本屋の方が多かったくらいです。その本屋にしても、昔の本屋です。足元から天井まで棚があって、びっしりと並んでいました。おまけに、照明は暗いし、コンピューターでの管理ではありませんから、本を頼む時なども大きな帳簿を繰って探していました。

 英語の背表紙に、まだ慣れない私は、作者や題名を読むのすら一苦労です。横書きのものが、縦になってますから、私が首を傾げて読んだりしていました。そんな中でも、日本名の横書きはすっと目に飛び込んできます。

 Kzuo Ishiguroもそんな作家の一人でした。さて、知らない作家です。

  初めに読んだのは、THE REMAINS OF THE DAY.イギリスのブッガー賞をとった作品です。ジェームス アイボリー監督で、アンソニー ホプキンス主演の映画にもなっています。イギリスが舞台のこの作品は、イギリスの深い影のような雰囲気をたたえた小説です。これは、彼の3作目の本です。

次に、読んだのは 彼の2作目にあたる、AN ARTIST OF THE FLOATING WORLD。日本人を取り上げた作品ですが、戦前のノスタルジックなものを彷彿とさせてくれます。

  彼の5作目の、WHEN WE WERE ORPHANS. これは、上海が舞台です。ベストセラーにもなった本です。

  6作目の、NEVER LET ME GO.舞台はイギリス、映画化され、昨年日本でも公開された作品です。この映画の公開にあたって、日本の本が随分とカズオイシグロを取り上げているのを見ました。日本生まれ、両親とも日本人でも、ほとんど日本語を話すことなく育ち、現在はイギリス国籍だそうです。

 珍しい短編集、 7冊目にあたります。NOCTURNES.音楽にも造形に深い、イシグロらしい短編集です。

 彼の初めの2冊の本は香港では、手に入れることが出来ませんでした。

ところが、 処女作にあたる、A PALE VIEW OF HILLS.家人がロンドンから買って来てくれた本のうち一冊でした。日本人女性が主人公です。彼の、両親のふるさとでもある長崎でしょうか、風景を描く表現が、イギリスの時のそれとは違って、薄く霞がかかったような感じを受けます。まだ、4作目の,THE UNCONSOLD は読んでいませんが、A PALE VIEW OF HILLSは、彼の作品の中では、明るい印象が残ります。

 確かカズオイシグロの作品は、全て日本語でも出版されているはずです。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする