チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

柴田是真の漆工、漆絵、絵画 根津美術館

2012年11月24日 | 旅行

小雨、17度、81%

 柴田是真、江戸末期から明治にかけて活躍した蒔絵師だそうです。私は、今回根津美術館を訪れるまで、是真に付いてはほとんど知識を持ち合わせていませんでした。ただ以前より松田権六の「うるしの話」などを読み漆芸には興味がありました。ここ香港にも中国の漆器が見られます。旅先のタイやベトナムにも、漆のものが見られます。その中でも、やはり、日本の漆器の質や細工の良さは、水準が高いように思われます。

 蒔絵が施された漆器は、見事です。それだけの手仕事、手がかかった分だけ際立ちます。今回、是真のたくさんの印籠を見ました。あの小さいものにここまでという細工です。大きな文箱や火鉢の細工と、根付け、印籠の細工になんだか違いがあるように見られます。是真の遊び心というか、小さいものの細工には、粋を感じます。

 漆絵もかなりの数です。おひな様のお軸があり、その表装の部分に、ひな道具がミッシリと描き込まれていました。なんとしゃれていることか。

 業平の顔が描かれた硯箱がふたつ並んでいます。はて?一方は、尾形光琳の描いたといわれる本歌。もう一方は、それを是真が写したものです。パッと見には、そっくりなのですが、よく見ると細部にわたって是真の方が手が込んでいます。本歌と写し、いろいろな意味合いから甲乙付け難いものです。こんなことをするのも、是真の遊びではないかしらと思います。

 漆絵ばかりでなく、絵画として屏風などもあり全作品、140点ほどもありました。

 最後の展示室は、茶道具の部屋です。11月、茶人の正月ともいわれる口切りの月です。確か、この部屋の展示物は全て、根津美術館所蔵のものばかりです。

  入館券。外は秋の静かな雨。土曜の昼前ですから、人出も少なく小一時間の贅沢な時間でした。

コメント (2)
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