晴れ、22度、85%
全体に小さい私は、服のあちこちをつめてもらって着ています。Tシャツの裾や袖すら、短くして着ます。お店で買った時に、直してもらうこともありますが、ここ香港には直しを専門にやってくれる店が、ここあしこと見られます。その名が、改衣屋。市場の狭いスペースで、ミシンひとつの店から、ビルの中に入っていて、ブランドもの専門などと詠った店まで様々です。 この店は、香港セントラルのビックブランドが入ったランドマークのすぐ斜め向かいのビルにあります。このフロアーだけで、3軒も改衣屋があります。この店とは、もう20年以上の付き合い、私とほぼ同年代のご夫婦がやっています。ここ4,5年、めっきり服を買わなくなりました。その代わり、物持ちのいい私、古い服の仕立て直しを頼むことが多くなりました。
この週末、二晩続けて、家人とともに式典に出席することになっています。その通知を頂くと、家人が新しい服を買いなさい、と言ってくれました。ちょうど、秋冬物が街に出始めましたので、久々にウキウキと見て回りました。自慢ではありませんが、こういうとき、徹底的に見てみます。我が家から歩いても15分前後のところに、世界中のブランドものがずらりとあります。厚かましいので、何度でも出向きます。でも、今年の流れは、私の好みではありません。今の手持ちの服で充分と、家人に伝えました。
先月、福岡の実家の整理をしていたとき、母のワードローブを開けました。ほとんど私の趣味ではない服ばかりです。その中で、ただ1着、着れそうね、と思う服がありました。黒地に黒の大きな水玉が浮き出ているスーツです。 私より小柄な母ですが、確か30年ほど前の服、ゆったりと着ることが出来ます。そこで、香港に持ち帰り、例の改衣屋さんに急ぎました。ひと月ほどしか時間がありません。
母の外出着は、ほとんどがジパンシー、当時の直輸入ものばかりです。改衣屋さんもビックリするほどいい生地です。肩の大きな張りを自然に、袖、見頃も、スカート丈も詰めてもらう事にしました。私の好みをわかってくれているので、ある程度はお任せです。しかも、無理を言って、早めに仕上げてもらいました。
昨日、我が家に戻って来たスーツ、この金曜日、私はスーツではなくツーピースとして、これを着ることにしています。