雨、27度、90%
MOMOという名前の餃子があります。形は、ショウロンポーみたいですが、皮はペタンとした餃子の皮です。生まれはネパール、シェルパ族のごちそう料理だそうです。この餃子の存在を知ったのは、ここ数年。我が家の下は、SOHOと呼ばれる一大レストラン街です。世界中の食べ物屋さんが集まっています。数年前に出来たネパール料理の店の写真入りメニューに、MOMOが載っていました。食べてみたいな、と思いながら毎日その店の横を通ります。我が家はこのSOHOで滅多に外食をしません。そんなわけで、夢だけ膨らむ餃子のMOMOでした。
先日、ターメリックやバスマティライスを買いに、インドの食料品屋さんへ出かけました。なんだか、今までになく新しい商品が入荷しています。そこで見つけたのが、 MOMOマサラ。買うか買わないか迷います。だって、MOMOのレシピをもっていません。まあ、でも餃子よね、と持ち帰ってきました。そういえば、2年前にニューデリー行ったとき、ホテルの前にMOMOの屋台がありました。
そうですよね、ニューデリーからネパールはすぐ北です。この時も、屋台が開いている時間を逃がして、食べられないままでした。
さあ、ウェッブでMOMOの作り方を調べます。ヤクのひき肉で作るのだとか、ヤクの肉などは手に入りません。そこで、牛肉と豚肉をあわせて作ることにしました。その肉にタマネギとパクチーのみじん切りを一杯入れて、MOMOマサラで味付けをして、皮で包みます。ところが、この餃子のMOMOを一緒に食べる方に、タマネギを食べてはいけない方がいます。我が家のモモさんです。そこで、タマネギをキャベツに置き換えて、作ります。
トマトベースのたれを作ります。 トマトにパクチー、ニンニク、ヨーグルト、MOMOマサラ、お塩少々で作りました。
これは、トルティーヤに付けても食べれそう、美味しいたれです。皮は、市場に売っている香港地場の出来合い物のを使いました。
このMOMOは、蒸して作る餃子です。ネパールでは、専用の金属で出来た何段もの蒸し器、モモコバーロといわれる物まであるそうです。我が家は中華圏に住んでますから、 蒸籠です。
蒸し上がりの匂いが、いつも食べている餃子とは全く違います。スパイスとパクチーが肉の匂いに混じります。シェルパ族の人は、たれなど付けずにヤクの肉を味わうのだそうです。
私は、餃子が大好きです。小さな餃子で有名な福岡に育ちましたが、いつも家の者が行く中華料理屋は、上海出身のおじさんがやっていました。そこの店で出てくる餃子は、皮が厚く小さな餃子の倍はある大きさです。おかげで、どんな餃子もえり好みなく好きです。このMOMO、なんとも病みつきになる味です。インド料理でもない、中華でもない、食べ物が連れて行ってくれる世界は、興味が尽きません。ロシアの餃子も食べてみたい物のひとつです。