曇り、8度、56%
大晦日、家族で元旦の過ごし方を話していました。息子は自分が前厄なので、太宰府様に詣でたいと言います。お嫁さんが横でなにやら調べ物、するとお嫁さん自身は本厄だと分かりました。元旦の朝方、ふともしかして私も?と思いつき調べますと、なんと主人も私も後厄でした。一家揃って厄が重なっています。
福岡市内にも大きなお神社はいくつもありますが、香港へ行く事が3月に決まっていた30年前の元旦、義父、義母、息子と私の4人で参ったのは太宰府天満宮でした。主人はすでに香港に赴任していました。電車とバスを乗り継いで太宰府に着いたのは、お昼過ぎ。もっと人出が多いかと心配していましたがさほどではありません。
小さい頃から父母に連れられて来た太宰府です。父が梅の花が好きで初詣ばかりか寒い梅の季節には「夜梅」を楽しみに足を運びました。「夜梅」を見るときは、お参りより周りの庭園を散策します。贔屓のお石茶屋があり必ずそこで「梅ヶ枝餅」を食べました。
太鼓橋を渡り、参道の人混みをゆっくり息子一家と前に進みます。記憶にある太宰府よりすべてが小さく見えるのはなぜでしょう。本堂も周りの木々も心なしか小さく感じました。家族みんなが厄年ですから、手を合わせる気持ちも強くなります。お守りを頂戴して、おせちの準備のために、息子一家より一足先に家路に付きました。
門前町も昔ながらの店作りですが、 スターバックスなどができて時代の流れを感じます。出店のセルロイドのお面がずらりと並ぶ下を通りました。小さい頃欲しくても買ってもらえなかったセルロイドのお面です。
30年ぶりの太宰府天満宮、私の小さい頃の思い出も一緒に胸をよぎります。まだ若かった頃の父や母の顔、半世紀以上の前のことがすぐ目の前にあるように思えた初詣でした。