曇、7度、94%
モモさん、生きていれば昨日が14歳のお誕生日でした。毎年お誕生日を迎えると次のお誕生日がやってくるように願いました。それが叶いませんでした。モモさんと一緒に暮らしたのは12年と7ヶ月でした。9ヶ月という月齢で我が家にやって来ました。主人にも私にもかけがいのない存在です。大事な宝物です。
モモさんが食欲が落ちたり不調があると作るのがシフォンケーキでした。パンも好きでしたがやっぱりシフォンケーキの方が好きだったと思います。ところが亡くなる前、前立腺の肥大が進むと全くでんぷん質を摂らなくなりました。便を出すことができません。食べるものはタンパク質だけとなりました。医師の指示があったわけでもなく、私がモモさんにあげなかったわけでもなく、モモさんお身体がそう仕向けていたのだと思います。いまだに不思議に思うことの一つです。
モモさんが亡くなって以来、一度もシフォンケーキを焼くことができないでいました。ケーキの準備を始めるとモモさんわかっています。焼き上がるまでオーブンの側にいます。一昨年のモモさんです。 粉を振るうために用意をしていると、いつものようにテーブルに上って見つめています。
左の前足が少し出ました。
左の前足で丸いザルの縁を突きます。ザルがゆらゆら揺れました。実はこれは動画です。ブログに動画がアップできないので、クリップして写真にしました。この動画がいつも私の頭の中で揺れています。
昨日は気持ちを整えてシフォンケーキを作り始めました。長年作り続けて来たシフォンケーキ、体が作りかたを覚えています。この動画の時のように抹茶を加えました。モモさん抹茶のシフォンケーキを食べると、綺麗な緑の便をしていました。
焼きあがったケーキを供えます。 この前でココさんと一緒に大きな声で、「ハッピバースデー、モモさん。」と歌いました。そのあとココさん初めてのシフォンケーキを食べました。
東京の出張後、香港に戻り翌朝は深センの事務所に向かった主人から夕方メッセージが入りました。「今日はモモさんの誕生日ですね。白蘭のキャンドルを灯してあげてください。」暗くなってキャンドルに火を入れました。ここでまた、大きな声で「ハッピーバースデイ、モモさん。」と歌いました。主人の代わりです。
「モモさん、この日を一緒にこの家で迎えたかったよ。」そして心ではまた来年、と思いました。