雨、26度、93%
ラタトゥイユを作り始めて30年以上になります。私にとって和食のお味噌汁と同じようなもので、食べる度に「ああ、おいしい。」としみじみと思います。じんわりと身体に行き渡る感じです。ラタトゥイユは付け合わせに作る時にもわざと沢山作ります。残しておいて翌日のオムレツやパスタと合わせます。
以前読んだ本でフランスの方がラタトゥイユには「カイエヌンペッパー」が欠かせないと書いていました。そこで試してみましたが私の口には「カイエヌンペッパー」はちっとも美味しく感じません。欠かせないスパイスは「ローリエ」と「ガーリック」だと常々思っています。昔と違ってお野菜の旬がなくなりました。ナスだってトマトだって一年中買うことができます。でもラタトゥイユはやはり夏の料理だと思います。作り始めた頃、ズッキーニなんていう野菜は見たこともありませんでした。「どんな味だろう?」永いこと想像の野菜でした。今では簡単に手に入ります。ナスとも違うズッキーニもラタトゥイユの定番野菜になりました。
この夏初めてパスタのためにお鍋いっぱいにラタトゥイユを作りました。茹で上げたパスタに作り置いて冷たくしたラタトゥイユをたっぷりかけていただきます。 煮崩れた野菜達からの旨味が身体に広がります。ホールウィートのパスタは少し柔らかめに茹でてラタトゥイユが絡まり易くします。この一皿は動物性のものは一切入っていないのに、活力をくれます。いつまでもお味噌汁のように「おいしい。」と口から漏れるようにラタトゥイユを作りたいものです。