晴、23度、83%
飛行機の中でテロが起きるようになって、機内食のカトラリーがプラスチックになりました。以前は小振りなからも金属製でした。エアーラインによってその形や使い易さがありました。日本航空のカトラリーは形も素敵でした。食後、持ち帰る人も多かったと聞きます。日本航空のロゴが変わるときにセールされたそうです。
エアーフランスのトレードカラーは白と青、持ち手にその色をあしらったのが我が家に残るエアーフランスのカトラリーです。機内食の後にスチュワーデスさんに「貰ってもいいですか?」と尋ねると気前よく真新しいのを2セット持って来てくれました。このカトラリーは日本に帰国するときには香港の家に残しました。今は東京の主人の家にあります。
東京の家の食器棚や台所道具は私が使っていたものばかりです。懐かしい箸置きや、取り皿などを見るとホッとします。帰国時の引越しの際はたくさんのものを捨てました。何を捨てたのかも忘れてしまっています。「あのお皿、捨てたのかしら?」などと思っていて、主人の家の戸棚に発見すると「ここにいたのね。」と早速使います。
2組のうちスプーンを1本、主人が無くしたようです。確か20年以上前の旅行の時、行きに乗ったのがエアーフランスでしたから旅行の間中このカトラリーを大事に持って回ったのでしょう。持ち帰ったのにほとんど使っていません。普段なら主人とは向き合ってご飯ですが、機内だと並んでご飯をいただきます。往路ならこれからの旅行に期待を乗せて、帰路には疲れ切って、たくさんの機内食をいただきました。行った先々で求めたものもお土産ですが、カトラリーは飛行機のお土産です。
数日前も主人と向き合って夕飯後、主人がポツンと言いました。「どこか旅行にでも行きたいね。」私はもう十分あちこち連れて行って貰っています。でも、飛行機に乗って遠くに旅するのは心弾むものです。機内食のカトラリーにですら魅せられて思い出になります。