チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

ポンレベック チーズの話

2013年08月21日 | チーズ

曇り、26度、89%

 チーズに限らず乳製品が好きです。ところが、2年ほど前、乳がんの検査で再検査となりました。異常がなかったのですが、以来、乳製品の摂取量には気を遣っています。乳製品の摂取過多は、乳がんにつながるとのことです。欧米の女性の乳がんの罹患率が多いのも頷けます。ヨーグルト、バター、ミルク、アイスクリームにチーズ。ミルクは一年中飲みます。夏になると、ヨーグルト、アイスクリームを食べることが増えるので、チーズとバターをほとんど食べないでいました。スーパーでは、チーズの冷蔵庫の前を見ないように通り過ぎます。ところが昨日は、とうとう、ちょっと匂いだけでもと冷蔵庫の前に立ち止まりました。これが間違いのもと、ふたを開けたり、ひっくり返して匂ううちに、かごにポンと入れて仕舞いました。

 プロセスチーズと違って、季節があるナチュラルチーズですが、これまた農作物と同じく今や季節感がありません。昨日、かごにポイしたのはポンレベックです。 牛乳から出来ているウォッシュタイプのチーズです。ウォッシュというように、チーズの表面を水やマール酒、ワインなどで洗いながら菌を付けて発酵させたチーズです。修道院で作り始められたチーズだそうです。匂いといいますと、これは強烈の一言。 洗われて行くうちに表面が、硬くオレンジ色に変化します。ところがこの中は、 ねっとりと柔らかです。このポンレベックの強烈な匂いは、外のオレンジ色の部分から発しています。買う時は、匂いと真ん中をちょっと押してみて、熟成具合を確かめます。外のオレンジ色の部分を食べる食べないは、本国フランスでも賛否両論別れるとか。オレンジの部分を食べると、付いている菌がちくちくと刺すような感じで、匂いが口に拡がります。それに反して、中の部分はクリーミーでほとんど匂いがありません。私はこのコントラストが好きなので、オレンジの部分も一緒にお口にポイッと入れます。お肉なんかとは違った美味しさです。ポンレベックを食べる時は、手を加えて調理せず、そのままを赤ワインと一緒に頂きます。

 カマンベールや、こうしたねっとりヤイプのチーズを切り分けるには、穴があいたチーズナイフを使うときれいに切り分けられます。ここ数年、香港人もチーズに興味を持ち始めたからでしょうか、需要と供給の関係で昔に比べて、チーズのお値段は倍近くになっています。

 思わず勢いよく半分も食べてしまいました、今日は乳製品を控えめに。

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醤油醸造所

2013年08月20日 | 日々のこと

曇り、25度、92%

 何かの拍子に、そう、角を曲がった途端に今までと違う匂いがしたり、家と家の隙間に吹く風の匂いに、急に昔の匂いの記憶が甦ることがあります。もう随分と匂っていない匂いです。それがどこの匂いなのか、何の匂いなのか、すぐには解りません。目を閉じて、その匂いから甦る様々な風景を辿っても、まだたどり着けずにいます。不思議なことに、ちょっと忘れていると、あー、そうだった、あの匂いだわ、と思い出します。

 昨日、頭の中を巡っていた匂いの記憶は、醤油の醸造所の匂いでした。私の育った九州の福岡は、街の中に幾つか大きな醤油の作り元がありました。同じような作りで、高い板塀で囲まれた大きな敷地、これまた高いれんが造りの煙突が立っていて、醤油の木樽が大きいので、建物自体の屋根も高かったように記憶しています。

 私が通った小学校の隣の敷地が醤油の作り元でした。玄界灘の浜に近く、海から風が吹く日には、海の匂いでなく北側にある醤油の醸造の匂いがします。醤油の匂いとこの醸造の匂いは違います。日本の醤油の馥郁とした甘みを含んだ香りは、独特です。香港の醤油には、どんな高級なものでもあの奥行きが感じられません。醤油は発酵させるのですから、その過程で出てくる匂いが、醸造所の匂いです。その匂いをどう表現していいのか、納豆をもっとカラッとさせたような匂い、とでも言いましょうか。私は、その匂いが嫌いでした。煙突から煙が上がっている時は、匂いが強く感じます。恨めしく、煙突を見上げていました。

 醸造所の隣は、郵政局の官舎の3階建てのアパートでした。3階に住む友達の家に行くと、醸造所の塀の中の様子が見えます。大きな木桶と、まばらに働く人の姿です。どうしてあんな嫌な匂いがするのか子供の私は解りませんでした。ちょうど、日本の高度急成長のまっただ中の時代、その醸造所が、どこかへ、移転することになり、建物の解体が始まりました。明るい印象の建物ではありません、しかも、大きな建物です。日に日に進む解体を見ながら、もうあのにおいを嗅がなくていいという安堵感を感じていました。

 香港だって、大豆から作るみそ、醤油があります。工場で作られているに違いありません。どうして、あの匂いをふっと嗅いだのか解りません。でも、嫌いだった醤油の醸造の匂いが、あの時代、昭和30年代を背負って懐かしく私を訪れてくれました。

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笑顔

2013年08月19日 | 日々のこと

曇り、27度、89%

 中華圏に住み始めて、もう20年が以上が経ちます。中華圏といっても香港だけですが、中華圏を旅することも度々あります。同じ地区に長く住んでいると、だんだん顔見知りの人も出来てきます。もちろん、一番ふれあいが多いのはお店の人たちです。お互い名前は知らなくての簡単な挨拶は交わします。その挨拶の時、なんだかしっくりこないものを感じます。何だろう?その挨拶を交わしながらふと感じる私の心の中を過って行く感覚の正体が分かったのは、5年が過ぎた頃でした。

 日本では、最たるものはマクドナルドなど、カウンター向こうに並ぶお店の人はニコニコと挨拶してくれますし、注文を取っている間も、ニコニコ。これが当たり前と思っている私たちです。お客様だから、お金を落としてくれるから、という笑顔かも知れません。ところが香港では、長い顔見知りの人でも、立ち話するようになったような人ですら、挨拶のとき笑顔がありません。しかも、こちらが声をかけても、挨拶すらしない人もいます。もちろん、皆が皆ではありませんが、大方の人がそうです。普通に話をしていると大笑いなどするのですが。

 ちょっとした笑顔、これって、いい潤滑油です。その笑顔が、お客様に対する営業スマイルだとしても、受けた側は心にストレスを生じません。落ち込んでいたりして下を向いて歩いているようなとき、笑顔で挨拶をを受けると、自然とこちらも笑顔を作ります。引きつった笑顔かも知れません。毎日、営業スマイルを振る舞っている人たちは、そのことでストレスがあると思います。それでも受ける側は、なんとも嬉しく感じます。いえ、嬉しく、ありがたく感じる私のような人もいます。

 国民性の違いか、笑顔の少ないところで長いこと生活していると、私までブスッとしかねません。心が重い時でも笑顔を作ると、一瞬気持ちが晴れます。人に対する快、不快だけではなく、自分のために今日も笑顔で過ごしましょう。

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スパイス

2013年08月16日 | 日々のこと

曇り、27度、86%

 台風で外に出られないもので、ソファーを独占して、ひっくり返って本を読んでいました。クラーも除湿器もかかっているのに、なんだかジメジメします。急に、乾物や蓄えている粉類が心配になり、ヨッコラサと起きて、台所へ。香港の長くて、湿度の高い夏は半年近く続きます。しっかり仕舞っているつもりでも、こんな夏を越すと痛みが早くなります。時折点検して、使い切る、捨てるの処置をします。少しずつしか使わないスパイスだって、香りが飛んだり、インドからのものなどは急に虫が付いたりします。

 スパイスは外からだけでなく、蓋をとって、クンクン。並べてみると、まるで集合写真みたいです。主婦になって36年、つまり料理をはじめて36年が経ちます。料理なんてほとんどしたことがない、教えてもらったこともない駆け出しの主婦でした。スパイスへの興味は、以前にも書いた、ホルトハウスさんの料理の本でした。図書館で借りた本を1冊まるまるノートに写して始まった私の料理歴です。 たくさんのスパイスが使われています。でも、実際のものは見たことも聞いたこともないものばかり、当時、東京の普通のスーパーにはスパイスなんてほとんど売られていませんでした。それでも、紀ノ国屋や明治屋でひとつひとつ揃えて、料理します。スパイスのもつ香りにどんどん引き込まれて行きました。

 香港では、インドのスパイス類ももちろん中国のスパイスもヨーロッパのスパイスも簡単に手に入れることが出来ます。しかも、日本に比べると随分お安い値段です。

  インド直輸入のスパイスは、こんな箱入りで量も多めです。大小の瓶に入れ直して保管しています。 コリアンダー、ターメリック、マスタードシードに数種類のマサラです。

 中国のスパイスは、市場で小売りのものを求めます。 八角や陳皮、手前の真ん中は蝦の卵です。

  素焼きの壷に入っているのは、うちで採れた月桂樹の葉やクミンシードにフランスのミックスハーブ(エルブ ド プロバンス)です。

 これでも、数を随分減らしました。40代までは、とにかく知りたくて、使ってみたくて知らないスパイスを見れば買い求めていました。自分の作る料理の枠もだんだん解ってきます。使用頻度が少なければ、手元に置かないことにしました。

 臭みを消したり、腐敗を遅らしたり、薬効もあるスパイスですが、なんといっても、料理をしながら立ち上がって来るスパイスの香りが大好きです。決まりきった組み合わせでなく、何となく入れてみてあっというような驚きもあります。この時期作る茄子の煮物に月桂樹の葉っぱを2枚ほど、薄い醤油味なのに、どこか微かな風が吹いているような味に変わります。

 これからも、きっと楽しい発見を運んで来てくれるスパイスたちです。

 明日から、一週間、ブログお休みします。

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冷たいお味噌汁

2013年08月15日 | 日々のこと

小雨、27度、83%、シグナル1

 暑いからさっぱりとおそうめんだけとか、食欲がないから軽い食事を、なんていうことからほど遠い私です。しかも、暑くても熱いスープ、熱いお茶が一番と来ています。そんな私が、熱々に作ったものを、わざわざ一晩冷蔵庫で冷たくして、楽しみに食べるのが夏場の冷たいお味噌汁です。残り物を取って置いたのではありません。主人は、冷たいみそ汁なんて好きでないと仰ったので、以来、私ひとりの楽しみです。

 秋田にも、キュウリを生のまま使う冷たいみそ汁があるそうです。火を通さないキュウリの歯ごたえがいいそうですが、まだ試したことがありません。私の定番は、 茄子です。普通に煮立てて作った茄子のみそ汁を、しっかり冷たくしていただきます。わかめを入れてもいいのですが、今日は小ネギを合わせました。

 最近、香港の市場に新種のきのこがお目見えしました。 パッと見るとエノキのようですが、もっと細く、やや黄色がかっています。おばさんに値段を聞くと、やたら高いのです。それもそのはず、台湾からの輸入物です。おばさん曰く、炒めると美味しいよ、とのこと。早速、炒めてみました。エノキに似てはいますが、あの独特な匂いはなく、筋っぽいというより細いのに歯ごたえまであります。この名前の解らないきのこ、頭の部分は、そうそう、ナメコにそっくりです。ナメコは日系のスーパーで売られていて、ほんの少々で高嶺の花です。

 このきのこ、一袋がとても大きいので、少し取り分けてみそ汁を作りました。そして、冷蔵庫に、翌朝のお楽しみです。 お豆腐を切らしていたので、きのことシソの冷たいみそ汁です。一口すすると、あら?ナメコのようにぬめりが出ています。このきのこ、どこを触ってもヌルヌルなんてしていません。炒めた時もシャッキとしていたのに。不思議なきのこです。もちろん、みそ汁でも美味しく頂けます。

 こういう見つけものをすると、とっても得をしたような気分です。

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香港の台風

2013年08月14日 | 香港

雨、27度、94% シグナル8

 香港にシグナル8の強風注意報が夜中発令されました。台風ウトアに因るものです。台風が近づいてくるに連れて、このシグネルが数字をあげて行きます。初めが1、次が3そして8、その次が10という具合です。何故数字が飛んでいるのか、25年経った今も不思議です。ただ、以前と違ってこのシグナル風の強さによってのみ出されます。雨量の多さは、別のシグナル、雲マークで表されます。黄色雲、赤雲、黒雲。今回、雲マークが出ていないところを見るとこのウトアさん、風台風のようです。現にフィリッピンでかなりの被害を出した後、こちらに向かうシグナル3の時でさえ、時折ゴーッと荒ましい音がしていました。

 シグナル3の時は子供、お年寄りの外出は差し控えた方がいいのですが、街はいたって正常に動きます。ところが、このシグナル8が出た途端、一変します。離島へのフェリーは一切出ません。もちろん飛行機も飛びません。バスも電車も2階建てです。風で煽られるので、運行しません。動いていても間引き運転です。近年、やっと、地下鉄だけは間隔が長くなるものの動いてくれます。タクシーだって、何か事故があれば(例えば、大きな看板が飛んで来たり)自己責任ですからほとんど動いていません。

 香港の顔、証券取引所もお休みになります。銀行だって閉まっています。デパートや大きな商業ビルも開きません。今は夏休みですが、学校も一斉に休校です。開いているのは、個人や家族でやっているお店です。

 さて、香港のもう一つの顔が、観光地。夏休みで、旅行に来ている観光客にとってこれほど迷惑なものはないでしょう。どこにも行けない、ホテルでじっとしていなくてはなりません。ことによっては飛行場で一泊、なんて事にもなりかねません。

 仮に一日大きなデパートが閉まれば、経営上大きな痛手を受けます。ですから、シグナル8を出す時は実に慎重です。しかも、交通機関が止まるので、自宅に帰る人たちのために、早い時間からシグナル8が出ることを、ラジオ、テレビが知らせます。大きなビルや地下鉄の駅の至る所に、シグナルの立て看板も出ます。

 今までに、シグナル10や11を経験したことがあります。香港の高層ビルの壁面が硝子で出来ていると、強風で割れて地上にまで落ちて来ます。きちんと閉められていない窓を強風があおって、窓枠ごとはずれて飛んでいるのも見たことがあります。香港名物の大きな看板だって、時には飛んでしまいます。傘なんて何の役のもたちません。街路樹は、同じ方向になぎ倒されます。高層ビルの建築現場では、屋上に据え付けたクレーン車が落ちては大変ですから、強力な固定をするそうですが、見ていると風でユラユラしています。

 いつ解除されるか解らないシグネル8のために仕事もお休みになった人たちは、暑い夏の休養をとっていることでしょう。

 昨日、まだシグナルが3の頃から風の強さが気になっていました。昼過ぎには早々に、出窓にある植木鉢を来客用のバスルームに避難させました。大きなローリエなどは窓辺に寄せて固定します。折角ここまで育った緑たちがあっという間に惨めな姿になるのは、耐えられません。そのうえ、我が家のモモさん、こんな天候でもお外でトイレをしたがります。雨が大降りなら、さすがに引き返しますが、小振りなら濡れるのも何のその、意気揚々とお出かけです。いつもより1時間ばかり遅く、先程、散歩から帰宅しました。連れて行く私、何が飛んで来るか解りませんから、辺りに注意を払いながらです。夕方の散歩までに、シグナルが3に戻ってくれるといいね、モモさん。

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紀ノ国屋のアールグレー

2013年08月13日 | お茶

曇り、29度、70%、シグナル3

 中国でも紅茶が作られていると言うと、ビックリする方がいます。いわゆる中国茶といわれる発酵茶ではありませんが、お茶の木は同じお茶の木です。世界3大紅茶のひとつキーマンは、上海の西、安徽省の紅茶です。観光地でも有名な黄山の近く深い山中で採れる葉っぱです。

 主人が珍しく日本から紅茶を買って来てくれました。紀ノ国屋のアールグレーです。紀ノ国屋も最近では駅なかのお店が出来てきています。品数は少ないけれど、品揃えは紀ノ国屋らしくお値段もやや高めです。主人は、東京駅の紀ノ国屋で買い物をしたようです。

 アールグレーとはお茶にベルガモットも香りを付けたものですが、紅茶ばかりでなく緑茶やウーロン茶にも香り付けします。先日、TWGに日本へのお土産を買いに行きました。アールグレーがお好きな家へのお土産ですが、いつもいつも同じアールグレーではと思い、お店の人に全部の種類のアールグレーを出してくださいと、お願いしました。その数14種類。紅茶、緑茶、ウーロン茶それぞれにベルガモットで香りを付け、中には矢車草の花やハイビスカスの花は入っていたり、チョコレートの香りが微かに匂うものまであります。名前もフレンチアールグレーなどと凝っています。

 さて、主人が買って来てくれたアールグレーは、キーマンティーにベルガモットで香りを付けたものでした。 キーマンティーの微かに香る甘い花の匂いは、バラだとも蘭だとも言われます。10段階ほどに等級が別れていて、高いものは投機の対象にまでなるそうです。封を切るとベルガモットが香ります。熱い紅茶を口に含み、ちょっとおくと、あら?少し燻したような香りがします。燻した紅茶、ラプサンスーチューンのような香りです。ベルガモットもこの香りに押されています。おかしいなと思い、もう一杯。やはり、燻した香りが強くします。ふと、袋の裏を読むと、スモーキーな香りが特徴のキーマン紅茶をベースにして、と書かれています。ある紅茶の本で読んだことですが、キーマン紅茶の等級の低いものはスモーキーな香りがするのだそうです。

 紀ノ国屋だって、スモーキーな香りとベルガモットをあわせようと、工夫したのでしょうが、この紅茶あまりいい出来ではありません。私は、季節によって紅茶の入れ方ものむ種類も変えます。体が求める紅茶を飲むようにしています。今の私の体調にそぐわないのでしょうか、季節が変われば、この紅茶を美味しく感じられるかもしれません。数ヶ月したら、また入れてみる事にしましょう。

 

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リボン

2013年08月12日 | 身の回りのもの

晴れ、27度、84%

 まだ、息子が小さかった頃住んでいた街の絵が描かれたクッキーの空き缶があります。このクッキーは、ひょんなことから頂いたものです。 当時住んでいた家の道を挟んで斜め前の家には、息子よりひとつ年上の男の子がいました。幼稚園も、小学校もひとつ上。プールだけは同じ時に始めたので一緒のクラスでした。まだ、二人が幼稚園に通っていた頃、ちょうど夏休みだったと思います。夜も9時を回った頃、斜め前の家からお母さんが怒る声と一緒に、子供が泣き叫ぶ声がしました。続いて、ドアが閉まる音。静かな街でしたから、すっかり聞こえてしまいます。斜め前の家から我が家の門にかけて緩い坂になっていました。その坂を泣きじゃくって上がってくる子供のの様子があります。お母さんに出て行けといわれ、我が家にやって来たのです。主人とも相談して、その晩は泊めますから、と電話を入れました。翌日、昼前にお迎えに見えたそのお母さんから頂いたクッキーです。

 クッキーのお味なんて、覚えていません。ただただ、早く空き缶にしたかったのです。空いたこの缶には、もう30年近くも  リボンがびっしり入っています。プレゼントの箱にかかっていたものから、目につくと買い溜めてあるものから、お店で袋についていたものまで。木綿のしっかりしたものは、アイロンをかけてなおします。最近の化繊で出来たリボンは、あまり好きになれません。

 過剰包装はよくない、とは思うのですが、頂き物にリボンがかかっているととても嬉しくなります。これが水引ではダメです。やっぱりリボン。ふんわりと太めの柔らかなリボンもが箱にかかるのも、字が書かれた細めのリボンがきゅっと締められている様も好きです。

 とってあるリボンは、もちろん好きなものだけ。缶の中を見ると解るように、好きなリボンは焦げ茶やブルーが多いようです。リボンといえば赤と思いがちですが、その赤だっていろんな色があります。確かに豪華なのは赤のリボンです。茶やブルーのリボンは、包装紙とのコントラストで、それはシックな感じがします。袋に付けてくれるお店のリボンも、馴染みのお店では、もうちょっとちょうだい、と厚かましくおねだりしてしまいます。

 使うつもりのリボンですが、どうしても取って置きたいリボンもあります。もう少し長めに買っておけばよかったなと思うリボン、そうそう、香港ではリボンを売っている店などほとんどありません。あっても、どうもねえと思うようなものばかり。

 小さいとき、短い髪にリボンを結んでくれと母に頼みました。そのとき母が買って来たチェックの色違いのリボン、あんな素敵なリボンを探しています。

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ミーのクッキー型

2013年08月11日 | 日々のこと

晴れ、27度、84%

 お店に並んでいたクッキーの抜き型の中にムーミンに出て来るミーを見つけた若い友人は、あっ、私にと思って贈ってくださいました。頂いた私は、中のものが何か知りませんでした。開けてみて、主人と二人で、くるくる回しながら、何の型抜きかしらねえ?サザエさん、サザエさんのお父さんの磯野のり平だ、などといいながら首を傾げます。主人が、急にあれだよ、私が、あー、あれよね。そうです、今度は名前が出てきません。でも、間違いなくあれです。 きっと横向きのミーですが、どちらがお鼻かな?

 そんなわけで、クッキーを焼いてみました。 型抜きはクッキーだけでなく、お野菜を抜くのだってとても楽しい作業です。幼稚園の粘土遊びにかえったような気分です。バターも砂糖も少なめ、そのうえ、卵も入れないこのクッキーの生地は、とても扱い易く、焼き色が付かず白いクッキーになります。

 こんな型のクッキーを食べる時は、いつもどこから食べようか迷います。結局、ミーの足からカリッ。このクッキーはサブレと違うので、ホロッとはしません。カリッと。

 もちろん、ミーをやっつけるのがお好きなモモさんにもお裾分け。私のことを思い出してくれる方達に、ありがとう。

 訂正が入りました。サザエさんのお父さんの名前は、磯野のり平さんでなく磯野波平さんでした。

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香港の夕日

2013年08月10日 | 香港

晴れ、27度、86%

 ビクトリア湾を囲む香港の中心部は、香港島も九龍サイドも高いビルばかりです。地上からは夕日も朝日も見るのが困難です。香港島の西のやや高台にビクトリアロードという道があります。この道沿いから見る夕日は、ずっと中国に続く海面を照らし、それは素晴らしい景色です。マカオやジュハイを行き来するフェリーの航跡が長く残る海を、オレンジ色に照らし出します。

 先日、モモさんの散歩にはまだ早いと、戸棚の整理をしていたところ急に目の前が明るくなり始めました。 我が家の窓は東向きです。夕日が差し込むことはありません。ところがこの明るさ、紛れもなく夕日です。どの部屋も、夕日色に染まっています。 

 見出し写真が、我が家に差し込んだ夕日です。このオレンジ色は、実はお日様ではありません。フォーシーズンズホテルのビルに映った夕日です。高いビルが林立しています。ビルのある面に夕日が映り、隣のビルの側面にまた映る、これを私はいつもミラーマジックだと思っています。このフォーシーズンホテルの夕日も直接このビルに映っているかどうか解りません。ビルのミラーで出来た壁に次々に写し出される夕日です。私の家に差し込んだこの夕日、いったい何個目の夕日でしょう。こんな現象が見られるのも、香港ならではです。

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