蝶になりたい

いくつになっても、モラトリアム人生。
迷っているうちに、枯れる時期を過ぎてもまだ夢を見る・・・。

映画「NINE ナイン」 OH! イタリアーノ!!

2010-03-22 | 映画
ラテン系は日本人とは違うと、つくづく感じた。
陽気、明るい、ノリの良さ。
映画監督の苦悩を表している映画なのに、ミュージカル仕立てだから、
そのノリの良さったら。
ファッション、文化・・・小さいころからの憧れがカタチになると、ああいうかんじ?

日本男子は、ああいうパワフルな西洋女性にコンプレックスを抱くだろうと想像する。
(そう感じるのは、私のような、若さは過去形という世代だけ??)
憧れることはあっても、男女のお付き合いをするにはあまりにも、気質、タイプが違う。
まさに肉食系と草食系。
日本男性と西洋女性のカップルは、あまり知らないけれど、逆の場合は、結構目にする。
あるいは、気が抜けるほど優しい弱々しい男性が、肉食女性に合っているかも??
特に、女性の官能的魅力をデフォルメ・イメージ映像化しているわけだから、
日常とはまた違うステージだとしても、だ。

ニコール・キッドマンの出番が少ないかなー、という印象を受けた。
大女優としてのオーラは、ソフィア・ローレンに、もっていかれていたように思う。
もう一人の渋い熟成女優ジュディ・デンチも、いつもの怖いシビアな役柄とは違って、
また別の顔、一面を見せていた。

ミュージカルは、イイ。
同名ブロードウェイ・ミュージカルをオールスター・キャストで映画化というだけあって
音楽、ダンス、女性が束になってガンガン踊ると、ものすごいド迫力。
(この表現は、完全に終わっている→自覚、あります。あえて、このまま行きます)
ゴージャズ!!!

主演俳優(ダニエル・デイ=ルイス)の英語が、フランス語だかイタリア語だかわからないけれど、
訛り第二国語英語っぽくて、わかりやすかった。
ペネロペ・クルスのダンスは、言うまでもなくセクシー。女性から見てもドギマギ。
体が新体操の選手のように柔軟性がある。
日本女性の文化、色香とは、まさに正反対路線。
典型的女豹イメージ。実に、わかりやすい。女優としても、表現しやすいと思う。
映画「マリー・アントワネット」(キルスティン・キャロライン・ダンスト主演)の
デュ・バリー夫人と同じ路線。
この女豹イメージは、パターン化されていて、概念としても姿としても、カタチが定着している。
大阪のおばちゃん熱狂のコテコテ「豹柄」も、ここから来ている?
(→いえ、また別のカテゴリーです)

文化の違いは、強烈だけれど、日本人も外国文化の流入により、多大に影響を受けている。
生まれた時からすでにそういう文化が身近にあると、
抵抗なくすんなり外国文化に違和感はないだろうけれど。
かつては、海外に在住していたり、海外での経験が豊富な日本人だけがそうだったが、
今や誰でも日本に居ながらにして、リアルタイムで色んな情報、文化に触れられる。
ただし、臨場感がある、なしの決定的な違いはあると思うが。
擬似体験はシミュレーションであって、やはり擬似の範疇を超えられない。
でも、リズムに乗って熱くなれたら、儲けものだ。


ソフィア・ローレンは、しかしまあ、すごい。
存在感、オーラ、居るだけで迫力。
それは私がソフィア・ローレン世代だからそう感じるのだろうか。

この「NINE」は、舞台は1964年のイタリア。
イタリア映画が世界の映画の頂点に君臨していた頃。
もともと「道」などで知られる、実在のフェデリコ・フェリーニ監督の作品「8 1/2」の
ミュージカル版「ナイン」をロブ・マーシャル監督(「シカゴ」でおなじみ)が映画化したもの。
マザコンで女性崇拝をする映画監督グイド・コンティーニの、
映画を作りだすまでの産みの苦しみ、スランプを描く。
もともとの作品は、かなり難解とされているようだが、
「NINE」は、背景や、ややこしいことを知らなくても、単純に楽しめるようになっていると感じた。
ただ、私はいつものように、なんの先入観も持たずに映画館に入り、真っ白な状態で映画を観て、
その後、疑問点やら作品背景やらを調べる。
そうすると、もっともっと深みが増す。

でも、全くそうしない人もいる。
意味がわからなくても、そのまま。
歴史や宗教、地理、文化も全く興味なし。
でも、楽しければいい。
人それぞれ、映画鑑賞法は違うのだから。
それをあれこれ指図したり、意見したりするのは、おかしい。
が、いろんな人がいるんだなあ・・・といつも思う。

総じての感想。
全編、イタリアの魅力満載。
イタリア政府、イタリア観光局から補助金でも出てるのかしらんと、思うぐらいだ。
イタリアに行きたくなった。
(罠にまんまとハマった)
でも、現実としては、映画「道」をレンタルするぐらいしか実現できないだろうけれど。


ということで、今、家庭の事情で時間がない中、すごいスピードで焦りながら感想を綴った。
見直す時間もほとんどないので、じっくりこなされていない、映画感想となった。
まあ、ゆっくりパソコンに向かえる時間が取れないので、しかたありません。
(と、みみっちい自己弁護)


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