蝶になりたい

いくつになっても、モラトリアム人生。
迷っているうちに、枯れる時期を過ぎてもまだ夢を見る・・・。

カッコわるいこと

2010-09-07 | 無題
旅の後、後遺症?だかなんか知らないが、病気で色々お休みした。
その、お休みしたひとつ、ダンス・レッスンのクラスメートNさんとの会話。
彼女(60歳ぐらい?)の発言。

「私、東南アジアって、全くだめなの。
受け付けないのよ。
あの空気、ニオイ、水、生活、見るもの、聞くもの、感じるもの、全て。
だから、目的地のリゾートホテルに直行して、どこにも寄らず、直帰するっていうような
現地との接触を全く避けるのなら、OKだけど。
でも、今では、アジアも、NGかな!」

そう、N女史は仰る。

他にも、大手ゼネコンOBの一級建築士氏は、こう宣う。

「アジアは、水があきませんわ。僕は、無理」

そうなのね。
皆さん、だめなのね。

私だって、現地の水をがぶ飲みしたわけではないんだけれど。
世界中のどこに行っても、常にミネラル・ウオーター。
トイレ事情が、災ったかなぁ~??

しかし、頭からアジアを否定する、そういう気にはなれない。
自分がアジアに適応できない体であるだけであって、アジアには素晴らしいところや
知らないことがイッパイある。

ヨーロッパ至上主義みたいな、そんな想いは、今の私にはない。
昔、昔、若い、若い、全く何も知識のない学生の頃の私は、ヨーロッパに憧れていた。
自分と同じような顔立ちのアジアの人々に対しては、
なんだか、欧米人とは違う、コンプレックスのようなものも感じていた。
無知だった。

今も歴史深いヨーロッパには憧れてはいる。
でも、なんでもかんでも、深く知りもしないで頭から、ヨーロッパはよくて、アジアは劣る、
そういう先入観にとらわれているのは、みっともない、かっこ悪い、知識が乏しすぎるように感じる。

自分が田舎モンなので、何がいいのかよくわからないけれど、とりあえずバカにされないよう、
頭から誰もが知っているようなブランドものを崇拝するかのように、
なんでもかんでもブランドさえ冠に付いていれば安心するような、

自分に見る目がない、自信がない、超・田舎モンの動かぬ証拠みたいであるように、感じる。
(もともと、お姫様だとか、貴族のご出身の高貴なお方が、
ご自分の家紋をブランドとして代々、大切に受け継ぎ使用されているのなら、別だが、
一般ピープルの下々の人にとっては、ちょっとお金を積んで愛用したところで、たかが知れている。
ま、それが「流行」だったりするのだが)

声高に西高東低を叫べば叫ぶほど
そういう人は、いったいヨーロッパの何をご存じだと言うの?と思ってしまう。
(ヨーロッパのその道{外交・経済・歴史・文化・思想・風俗etc・・・}の専門家ならいざ知らず)

上っ面の、見てくれだけの、うわっ調子だけを見て、憧れるのは、
うちの娘が4歳ぐらいのとき、そんなかんじだったけれど。

私だって、まともに、よく知らないけれど。※(すみません。矛盾だらけで)


戦で他国から略奪して、自国の美術館に堂々と飾っている、自国中心の歴史痕。
それを力や富の象徴と、うっとり、頭っから、憧れてしまうなんて、
私には、恥ずかしくて、とてもできない。
※(と言いつつ、展覧会、よく行ってます)
日本も、世界中の国々も、似たり寄ったりだろうけれど。エジプトでさえ。

逆に、何も知らずに(自分が何も知らないことすら知らずに)
素直に、きゃーきゃー憧れている人を見ると、いろんな意味でため息が出る。

まあ、人には、いろんな好みがありますから。
知りもしないで、けなすより、知った上であれこれ言うほうが、人生、ちょっとは奥深いかも?
あれこれ言ったところで、所詮どうしようもないけれど、
何も知らないで、あれこれ言うことほど恥ずかしいことはない、と私は思っている。

(自戒の意味も込めて、です、もちろん)


穴があったら、入りたい、そういう恥を重ねて生きて来ているのです。



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