蝶になりたい

いくつになっても、モラトリアム人生。
迷っているうちに、枯れる時期を過ぎてもまだ夢を見る・・・。

人々の風景

2010-09-24 | 
昨夜は、姻戚関係の遠縁の方のお通夜に出向いた。
休日の夜ということもあってか、大勢の方々が参列されていた。
故人の娘さんたちが、大きな組織で現役で働いておられると、
その関係筋からの弔問人数がぐっと増える。

今回は、顔は存じている。
いつも私にはよくあるような、「はじめまして」「さようなら」が、同時というような
故人は顔を見たこともない人、ということはない。
婚家の法事に来てくださった時に、ほんの少しではあるが、話したこともある。

(お通夜だったので、故人とのサヨナラご対面シーンはなかった。)


そのあと、セレモニーホール階上で、会席場が用意されていた。
知った人もいないし、そそくさと帰ろうとしたら、故人の娘さんに参加を勧められ、
別の親戚の親子(先月、その家の葬儀に列席したので顔を知っている)が、
参加されないで帰られるのをちらと後目に見ながらも、
参加しないのも失礼かと思い、用意されている会場に足を向けた。

喪主の方、関係者の方々が、ご丁寧にご挨拶に見えた。
初めて見る方々が、ほとんど。
中でも喪主は、若いなあとは思っていたが、一代飛ばして、お孫さん。
故人のご長女の息子さんで、母親方の姓を継がれたようだ。
そんな若い男の子が、わざわざ席に来て、挨拶をしてくれるわけだが、
私は、うんとうんと大幅に年上なのに、何を話していいか、わからない。


オバタリアン族の習性で、何も考えずに頭に思ったことが口から出た。
「お若いですね~。おいくつですか?」
「19歳です」
「まあ、なんと!! そうなんですか~。どうりで若く見えるはずですね」
と、若さに感心。
自分の年とのあまりの差に、驚いている私。
まったく意味のない言葉に、自分ながら、恥ずかしくなった。

そのボクちゃんが、挨拶の後、去ったあとは、
同じ名字の遠縁の方々とテーブルを囲んで、お話する。

初めて見るお顔の年配男性ばかり。
遠縁とは言うものの、親戚。
そのうち一人は、婚家の法事に来られたこともあるそうだが、全く記憶にない。
前に座っている人のヘアスタイルが面白いなあ・・・、とか、
あれ?この人、入れ歯、入れてきてないのかな? あ、よく見ると、こういう口のカタチなんだ・・・
などなど、失礼な観察をついつい、してしまう。


○○銀行の××支店長さんが、テーブルにやってきて、お酌をしてくれた。
さきほどの、若きボクちゃんの、お父さん。故人の娘婿にあたる。
もちろん、初めて見るお顔。

銀行の支店長さんには、独特の共通点がある。
△△銀行の□□支店長さんや、××銀行の△△支店長さんにもお会いしたことがあるが
皆さん、同じような人物像。
一般受けする、押しつけがましくない態度、口調、人当たり。
初対面同士や、よく知らない者同士の集まる席でも、場を柔らかに取り持ってくれる。

なので、助かった。


故人の奥さん、Kさんも、もうだいぶん前に亡くなったが、
そのKさんとは、私の子供たちが乳幼児の頃、婚家で、あれこれ手助けしていただいた。
とても温かみのある、理知的な方。
家庭背景も学歴も、ご主人よりずっと良い人が、
なんでこんな田舎に嫁いできたんだろう、と不思議に思っていたが、
職場で、故人と出会い、恋愛結婚されたそうだ。

田舎、バアサン付き、三ちゃん農業
(→大黒柱だけが、外に勤めに行き、定則的に現金収入を得て、奥さん、ばあちゃん、じいちゃんで、農業)
Kさんは、都会育ち、裕福なインテリ家庭で育ち、ご本人も高学歴・優秀。
こんなに環境が変わって大丈夫? 
愛する人と出会い、過去を脱ぎ捨て、お嫁に来たKさん。
姑にとっては自分の家、自分の息子より秀でている嫁だったが、結婚を反対されたそうだ。

まあ、恋愛結婚というものは、そんなものなのだ。

結局、一番先に、Kさんが亡くなってしまったが。

そういう思い入れや、エピソードを知っている人の家族なので、今回のお葬式は、
いつもの義理オンリー・派遣出席よりは、若干、距離感が狭まっていた。


そのKさんの結婚。
素晴らしい娘さんたちや、お婿さんたち、お孫さんたちに恵まれ、
立派なご家庭を築きあげられたと感じる。
(まだ、色んな大変なことがおありだと、聞いているが)

それぞれの家には、それぞれの道のり、方向、将来がある。
故人のご冥福をお祈りするとともに
故人亡き後も、ご遺族の皆さんで、今後ますます盛り立てて行っていただくことを願っている。



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