夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『私が愛した大統領』

2013年10月10日 | 映画(わ行)
『私が愛した大統領』(原題:Hyde Park on Hudson)
監督:ロジャー・ミッシェル
出演:ビル・マーレイ,ローラ・リニー,サミュエル・ウェスト,オリヴィア・コールマン,
   エリザベス・マーヴェル,エレノア・ブロン,オリヴィア・ウィリアムズ他

大阪ステーションシティシネマにてハシゴ。
こちらは前述の『ウォーム・ボディーズ』に比べて年齢層が高めです。当然か。

1933年から1945年までの世界恐慌および第二次世界大戦が起こった時期、
アメリカの第32代大統領だったフランクリン・ルーズベルト
ニューディール政策によりアメリカ経済を救ったと言われ、
歴代大統領のなかでも屈指の人気を誇る彼の秘話が描かれています。

ある日、ルーズベルト大統領の従妹デイジーのもとへ、大統領の母親から電話が入る。
鼻炎を悪化させた彼の話し相手になってほしいとのこと。
デイジーは自分が行っても大統領は退屈するにちがいない、
おそらく今日一日でお払い箱だろうと考えるが、
予想外に大統領はずっとデイジーにいてほしいと懇願する。

大統領の切手コレクションを見ながら、どこかに行きたいと言うデイジー。
以降、デイジーはたびたび大統領から呼び出され、ドライブを共にするようになる。
そして妻のエレノアとは別居中の大統領と道ならぬ仲に。
こんな状況でもデイジーは大統領に愛されていると実感し、毎日が幸せ。
大統領の取り巻きにも認知され、出入り自由の身となる。

一方、ナチスドイツとの戦いが避けられないこととなっていたイギリスは、
なんとかアメリカの支援を仰ぎたいと考える。
英国王ジョージ6世と王妃エリザベスは訪米を決意。
ニューヨーク州ハイドパークにある大統領私邸へと招かれるが、
用意された部屋には英国兵を風刺した絵が飾られ、
翌日のピクニックではなんとホットドッグがふるまわれるらしい。
大統領の真意がわからず、国王と王妃は困惑するのだが……。

作品中のデイジーに当たる従妹が99歳で死亡、
そのときに彼女のベッド下から現れた日記を基にした作品だそうです。

なんというのか、あまり品が良くありません。
不倫関係の始まりとなるドライブ中の出来事など、直接描写は控えられていても、
見とうないし想像しとうない、といったところ。
コメディ俳優としてのビル・マーレイは好きですが、
お世辞にもカッコイイとは言えませんし、時代が時代ではあるものの、
女性陣にあまりに華がなさすぎて、観ていて楽しくはありません。

愛人は自分だけだと思っていたのに、実は周りはみんな大統領お手つきの女性。
どの女性もその事実を受け入れてなお大統領を愛しているというのですから、
どれだけ色男だったのでしょう。う~ん。
ただただルーズベルト大統領ってこんなに女癖が悪かったんだと驚くだけ。

英国王ジョージ6世は『英国王のスピーチ』(2010)の英国王、
その英国王と王妃の会話にたびたび出てくる「兄さん」と「シンプソン夫人」は、
マドンナが監督した『ウォリスとエドワード 英国王冠をかけた恋』(2011)のふたりのことで、
あの映画の登場人物だと思い返す楽しみはあります。

秘密に寛容だった時代だと言いますが、政治手腕と女癖の悪さは別ものなのか、
それとも、女にまめな人は政治にも長けているのか。どっち!?

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