《さ》
『山河ノスタルジア』(原題:山河故人)
2015年の中国/日本/フランス作品。
監督は中国の名匠ジャ・ジャンクー。
1999年、山西省の汾陽に暮らす女性タオに想いを寄せる、幼なじみの男性2人。
1人は炭鉱夫のリャンズー、もう1人は実業家のジンシェン。
嫉妬に狂うジンシェンは、リャンズーの働く炭鉱を買い取り、彼をクビに。
タオはジンシェンと結婚して出産。息子をダオラーと名づける。
2014年、タオはジンシェンと離婚して一人暮らし。
肺を病んだリャンズーは妻子とともに汾陽に帰ってくる。
ある日、タオの父親が亡くなり、上海でジンシェンと暮らしていたダオラーを
タオは葬儀に出席させようと呼び戻す。
ダオラーはすでにジンシェンの後妻に懐いているようで、タオとの間には埋まらない溝が。
2025年、オーストラリアに移住してもはや中国語も話せないダオラーは、
ジンシェンとの間にも確執が生まれ、思い悩む日々を送っていたが……。
う~ん、退屈はしませんでしたが、気持ちは乗らず。
三角関係のメロドラマと言っても、どちらもイケメンじゃないし(笑)、見ていて楽しくない。
しかも、最後はダオラーと中年教師がいい仲になったりして、完璧な「オバハンの妄想」。
軽いキスと服を着たままの抱擁で済んでも、私はゲンナリ。
《し》
『シチズンフォー スノーデンの暴露』(原題:Citizenfour)
2014年のアメリカ/ドイツ作品。
アメリカ同時多発テロ事件をきっかけに、アメリカ政府が自国の一般市民を監視。
市民のやりとりするメール、何を検索して何を見たかなどなど、
すべてが監視されているということを内部告発したCIA職員エドワード・スノーデン。
彼が“シチズンフォー”と名乗ってローラ・ポイトラス監督に接触を試み、
ガーディアン紙の記者の協力を得て告発に至った経緯とその後を収めたもの。
NSA(国家安全保障局)がアメリカ国民全員を見張っているなんて、
にわかには信じられなかった話ですが、なんと恐ろしい。
暗号化したメールでなければ速攻で読まれるし、
暗号化したとしても数日でNSAに解読されてしまうとか、
ホテルの電話が通話中でなくとも盗聴されているとか、怖すぎ。
今年初めには『スノーデン』のタイトルで、
この話を基にした、ドキュメンタリーではない作品も公開されました。
《す》
『ストロングマン 最低男の男気大決戦!!』(原題:Chevalier)
2015年のギリシャ作品。
公開時の邦題は単なる『ストロングマン』。DVD化に際して酷い副題付き。
レンタルしようと思った理由は脚本家エフティミス・フィリップ。
『籠の中の乙女』(2009)、『ロブスター』(2015)が強烈だったから。
その2作に比べると印象が弱いですが、これも相当イッてる作品です。
エーゲ海でクルージングを楽しむ6人の中年~熟年男たちが、
誰がいちばんイイ男かを決めることに。
クルージングの間、さまざまな項目で点数を付け合い、互いを評価する。
もっとも速くキャビネットを組み立てられるのは誰かとか、
掃除を迅速かつ丁寧に終わらせられるのは誰かとか、
血糖値やコレステロール値、ちゃんと勃起するかなどもあり、ものすごくくだらない。
これでイイ男なんか決められるわけがなかろうというもので。シュールです(笑)。
ミニー・リパートンの“Lovin' You”にしばし聴き入る。なんか面白い。
《せ》
『世界の果てまでヒャッハー!』(原題:Baby Sitting 2: All Gone South)
2015年のフランス作品。
昨秋の公開当時、テアトル系列劇場のマナームービーにも使われていました。
ハズレの確率も高そうだと、ハードルを下げて鑑賞。わりとアタリ。
エコを推奨するブラジルの高級リゾートホテルへやってきた悪友たち。
そのうちのフランクは、ホテルオーナーの娘ソニアにプロポーズするつもり。
滞在中にいいところを見せようとするもとことん空回り。
気晴らしに男だけで洞窟探険ツアーに参加しようとしたところ、
オーナーからソニアの祖母ヨランドの世話を押しつけられる。
仕方なく、まるでヨーダのヨランドも連れて出発する。
ところがその後、フランクたちが行方不明になり、戻ってこない。
やがてホテルの敷地内で彼らが持って出かけたはずのビデオカメラが発見される。
オーナーやソニアは手がかりを求め、ホテルスタッフらと共にビデオを再生するのだが……。
最初はスベリ気味かと思いきや、どうしてどうして、ばかばかしくて笑えます。
ビジュアル的に私の好みのタイプがいなかったのは残念だけど。
前日譚の『真夜中のパリでヒャッハー!』(2014)と併せてどうぞ。
《そ》
『ソーセージ・パーティー』(原題:Sausage Party)
2016年のアメリカ作品。
最初から最後まで下ネタ満載のアニメーションで、R15+指定。
スーパーマーケットの棚で、人間に買われていくことを切望する食材たち。
彼らは外の世界は楽園だと信じ、殺されるなどとは夢にも思っていない。
ある日、ソーセージのフランクは、恋人でパンのブレンダとともに、
ついにそろってカートに入れられて大興奮。
ところが、出戻り(一旦買われて返品された)マスタードが
「外は楽園なんて嘘だ」と騒いだせいで、フランクとブレンダはカートから落下。
そのおかげで外で自分たちを待ち受ける運命を知ることになる。
一方、カートから落下することなく外へ出たソーセージのカールは、
購入者の女性宅で恐ろしい目に遭い、命からがら脱出、スーパーへ戻ろうとする。
フランクは衝撃の事実を仲間たちに知らせるべく立ち上がるのだが……。
ソーセージはもちろん男性器、パンを女性器に見立てています。
よくもこんなお下劣なことばかり考えられたものだと苦笑い。
声優を務めるのはセス・ローゲン、クリステン・ウィグ、ジョナ・ヒル、
ジェームズ・フランコ、ダニー・マクブライド、ポール・ラッド、
デヴィッド・クラムホルツ、エドワード・ノートン、サルマ・ハエックなどなど。
こんな錚々たる顔ぶれがこんなおバカな映画という点が面白く、まぁまぁ楽しめます。
『山河ノスタルジア』(原題:山河故人)
2015年の中国/日本/フランス作品。
監督は中国の名匠ジャ・ジャンクー。
1999年、山西省の汾陽に暮らす女性タオに想いを寄せる、幼なじみの男性2人。
1人は炭鉱夫のリャンズー、もう1人は実業家のジンシェン。
嫉妬に狂うジンシェンは、リャンズーの働く炭鉱を買い取り、彼をクビに。
タオはジンシェンと結婚して出産。息子をダオラーと名づける。
2014年、タオはジンシェンと離婚して一人暮らし。
肺を病んだリャンズーは妻子とともに汾陽に帰ってくる。
ある日、タオの父親が亡くなり、上海でジンシェンと暮らしていたダオラーを
タオは葬儀に出席させようと呼び戻す。
ダオラーはすでにジンシェンの後妻に懐いているようで、タオとの間には埋まらない溝が。
2025年、オーストラリアに移住してもはや中国語も話せないダオラーは、
ジンシェンとの間にも確執が生まれ、思い悩む日々を送っていたが……。
う~ん、退屈はしませんでしたが、気持ちは乗らず。
三角関係のメロドラマと言っても、どちらもイケメンじゃないし(笑)、見ていて楽しくない。
しかも、最後はダオラーと中年教師がいい仲になったりして、完璧な「オバハンの妄想」。
軽いキスと服を着たままの抱擁で済んでも、私はゲンナリ。
《し》
『シチズンフォー スノーデンの暴露』(原題:Citizenfour)
2014年のアメリカ/ドイツ作品。
アメリカ同時多発テロ事件をきっかけに、アメリカ政府が自国の一般市民を監視。
市民のやりとりするメール、何を検索して何を見たかなどなど、
すべてが監視されているということを内部告発したCIA職員エドワード・スノーデン。
彼が“シチズンフォー”と名乗ってローラ・ポイトラス監督に接触を試み、
ガーディアン紙の記者の協力を得て告発に至った経緯とその後を収めたもの。
NSA(国家安全保障局)がアメリカ国民全員を見張っているなんて、
にわかには信じられなかった話ですが、なんと恐ろしい。
暗号化したメールでなければ速攻で読まれるし、
暗号化したとしても数日でNSAに解読されてしまうとか、
ホテルの電話が通話中でなくとも盗聴されているとか、怖すぎ。
今年初めには『スノーデン』のタイトルで、
この話を基にした、ドキュメンタリーではない作品も公開されました。
《す》
『ストロングマン 最低男の男気大決戦!!』(原題:Chevalier)
2015年のギリシャ作品。
公開時の邦題は単なる『ストロングマン』。DVD化に際して酷い副題付き。
レンタルしようと思った理由は脚本家エフティミス・フィリップ。
『籠の中の乙女』(2009)、『ロブスター』(2015)が強烈だったから。
その2作に比べると印象が弱いですが、これも相当イッてる作品です。
エーゲ海でクルージングを楽しむ6人の中年~熟年男たちが、
誰がいちばんイイ男かを決めることに。
クルージングの間、さまざまな項目で点数を付け合い、互いを評価する。
もっとも速くキャビネットを組み立てられるのは誰かとか、
掃除を迅速かつ丁寧に終わらせられるのは誰かとか、
血糖値やコレステロール値、ちゃんと勃起するかなどもあり、ものすごくくだらない。
これでイイ男なんか決められるわけがなかろうというもので。シュールです(笑)。
ミニー・リパートンの“Lovin' You”にしばし聴き入る。なんか面白い。
《せ》
『世界の果てまでヒャッハー!』(原題:Baby Sitting 2: All Gone South)
2015年のフランス作品。
昨秋の公開当時、テアトル系列劇場のマナームービーにも使われていました。
ハズレの確率も高そうだと、ハードルを下げて鑑賞。わりとアタリ。
エコを推奨するブラジルの高級リゾートホテルへやってきた悪友たち。
そのうちのフランクは、ホテルオーナーの娘ソニアにプロポーズするつもり。
滞在中にいいところを見せようとするもとことん空回り。
気晴らしに男だけで洞窟探険ツアーに参加しようとしたところ、
オーナーからソニアの祖母ヨランドの世話を押しつけられる。
仕方なく、まるでヨーダのヨランドも連れて出発する。
ところがその後、フランクたちが行方不明になり、戻ってこない。
やがてホテルの敷地内で彼らが持って出かけたはずのビデオカメラが発見される。
オーナーやソニアは手がかりを求め、ホテルスタッフらと共にビデオを再生するのだが……。
最初はスベリ気味かと思いきや、どうしてどうして、ばかばかしくて笑えます。
ビジュアル的に私の好みのタイプがいなかったのは残念だけど。
前日譚の『真夜中のパリでヒャッハー!』(2014)と併せてどうぞ。
《そ》
『ソーセージ・パーティー』(原題:Sausage Party)
2016年のアメリカ作品。
最初から最後まで下ネタ満載のアニメーションで、R15+指定。
スーパーマーケットの棚で、人間に買われていくことを切望する食材たち。
彼らは外の世界は楽園だと信じ、殺されるなどとは夢にも思っていない。
ある日、ソーセージのフランクは、恋人でパンのブレンダとともに、
ついにそろってカートに入れられて大興奮。
ところが、出戻り(一旦買われて返品された)マスタードが
「外は楽園なんて嘘だ」と騒いだせいで、フランクとブレンダはカートから落下。
そのおかげで外で自分たちを待ち受ける運命を知ることになる。
一方、カートから落下することなく外へ出たソーセージのカールは、
購入者の女性宅で恐ろしい目に遭い、命からがら脱出、スーパーへ戻ろうとする。
フランクは衝撃の事実を仲間たちに知らせるべく立ち上がるのだが……。
ソーセージはもちろん男性器、パンを女性器に見立てています。
よくもこんなお下劣なことばかり考えられたものだと苦笑い。
声優を務めるのはセス・ローゲン、クリステン・ウィグ、ジョナ・ヒル、
ジェームズ・フランコ、ダニー・マクブライド、ポール・ラッド、
デヴィッド・クラムホルツ、エドワード・ノートン、サルマ・ハエックなどなど。
こんな錚々たる顔ぶれがこんなおバカな映画という点が面白く、まぁまぁ楽しめます。