雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

幸せを感じる時 ・ 心の花園 ( 20 )

2012-12-24 08:00:45 | 心の花園
         心の花園 ( 20 )

            幸せを感じる時


今年も残り少なくなってきた。
ふと、思うことがある。こんな毎日でいいのだろうか、と。
特別不満があるわけでもなく、その時々には、充実感もあるし、楽しいことも少なくない。
それなのに、何かしら物足りない。
それが何なのか具体的に挙げることは出来ないのだが、このまま時間が過ぎ去っていってよいのだろうか?
漠然とした不安が、心をよぎる・・・


「幸せで、幸せで困ってしまうの」
なんて言葉を聞くこともないわけではありませんが、そんな人には、「本当にそうなんですか?」と尋ねてみたくなってしまいます。
別にいじわるな気持ちで尋ねるわけではないのですが、困ってしまうほどの幸せなんて、そうそうあるわけではないのですよ。思わず、「そう思っているだけじゃないんですか?」と反論したくなってしまいます。
やはり、これ、いじわるでしょうか。

でも、幸せというものはいろいろな姿を持っているものなのでしょうが、本質的には、もっと落ち着いたもので、日頃はあるのかないのか分からないようなものではないのでしょうか。
しかし、人は勝手なもので、時々それをしっかりと認識したくなり、そして、不安な気持ちになったりするのです。

心の花園に「センニチコウ」が咲いています。赤や白やピンクのボンボンさんのような花が可愛いですよね。
特別すばらしいというほどの花でもないのですが、その愛らしさは心に素直に伝わってきます。
「センニチコウ」は漢字書きすれば「千日紅」となりますが、長く花を楽しませてくれる百日紅(サルスベリ)よりも、もっと長く花が咲き続けることからきています。
幸せって、それほど派手やかなものではなく、しっとりと継続するものではないでしょうか。
「センニチコウ」の花言葉は、「変わらぬ愛」そして「永遠の命」です。




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