『 新都知事決定まで あと一時間半?? 』
都知事選挙 投票締め切りまで あとわずか
さて 投票締め切りと同時に 当選確実が出るか否か?
下馬評と どの程度の乖離があるのか 興味深い
新都知事には きめ細かな政策も大事だが
東京を 世界に冠たる都市に 磨き上げて欲しい
選挙権もない 野次馬の希望だが・・・
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『 仏罰を受けた沙弥 ・ 今昔物語 ( 20 - 38 ) 』
今は昔、
石川の沙弥という者がいた。
幼いときに剃髪したが、受戒していないので、法名は無い。ただ、世間では石川の沙弥と呼ばれていた。
そのわけは、その沙弥の妻は、河内国の石川郡の人だったので、沙弥がそこに住んでいたからである。
姿は僧ではあるが、心は盗賊のようであった。ある時には、「塔を造る」と言って、人々をだまして財宝を寄進させて、それを妻に与え、魚や鳥を買ってこさせて食べるのを日常のこととしていた。
また、ある時には、摂津国豊島郡に住んでいて、舂米寺(ツキヨネデラ・所在不詳。)の塔の柱を切って薪(タキギ)にした。
世間には、仏法を破り犯す人は多いが、この人に過ぎる者などいない。
ところが、この沙弥が、嶋下郡味木の里(大阪府摂津市辺りか?)にやってきて、突然病気にかかった。「熱い、熱い」と大声で叫びながら、地面から三尺ばかりも踊り上がった。
その辺りの人が集まってきて、これを見て、沙弥に訊ねた。「あなたは、なんでそんなに叫んでいるのか」と。沙弥は、「地獄の火がここにやってきて、わしの体を焼いている。だから叫んでいるのだ」と答えた。だが、その後すぐに死んでしまった。
思うに、沙弥はどれほどの苦しみを受けたのであろう。
「哀れなことだ」と、見聞きした人は、みな悲しんだ。勝手気ままに罪を造る者は、明らかにこのような報いを受けるのである。
されば、人はこの事を知って、罪を造ってはならないのだ、
となむ語り伝へたるとや。
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