今年で28回目となった十津川遊び。
向う先は十津川村。
風屋ダムを越えた滝川だ。最上流には笹の滝がある。
28回目とはいっても初めてきたのが二十歳そこらのとき。
それからも毎年のように来ている十津川。
数えれば40年近くもなる。
初めて行ったときは新宮行きのバスに揺られてやってきた。
夜勤明けにも関わらずバスの立ち席で八木からてくてく。
当時は多くの人が利用されていたので満席に近かったのだ。
風屋の停留所からとことこ歩いて行った民宿津川。
あのときは昼過ぎに着いたので宿屋でソーメンを食べたことを思い出す。
40年前のことだ。
新聞に載っていた民宿津川を嘱託員のSさんが見つけた。
若手職員と年長者の嘱託員の6、7名で行った。
民宿の下はその滝川。
釣り道具を持っていたので竿をだした。
エサはといえばソーセージ。
なーんも知らない男たちだった。
奇麗な川にはキラキラ光る魚が泳いでいたが喰いつく様子もない。
それもそのはず・・・アユだった。
そのころの店主は若かった。
40歳半ばだったろう。
おばちゃんも若かったことを鮮明に覚えている。
たしか3月ころにも行ったことがある。
それから数えること30数回も訪れる民宿。
ツアーの回数と合わないがそれぐらいだ。
すっかり馴染みになっている民宿。
いつものように私たちが来ることを楽しみにされている。
それがそういうわけにはいかない時を迎えた。
6月、予約の電話をいれたときのことだった。
電話の向こうはねーちゃんの声。
おばちゃんは元気と聞けば3月に亡くなったという。
いつかはこういう日を迎えることになるだろうと思っていたが・・・。
そういう年になってしまったが津川以外に泊る気はない。
いつものメンバーにも了解を得て28回目のツアーを組んだ。
一次集合地は自宅前。
初めて参加するU夫妻は京都八幡でMさんと合流してやってきた。
十年ぶりになる姿はあまり変わっていない。
おつむもそのままだ。
何も用意しなくていいと聞いてそのままやってきたUさん。
なにがどうなるやらさっぱり聞いていない。
というよりも聞く気がないみたいだ。
東生駒でたけりんを乗せてきたUさんも到着した。
指示通りトライアルで氷を買ってきた。
コンビニで買うよりも100円安い。
できるだけ安価にというわけだ。
40分後には2次集合地の大和高田に着いた。
T夫妻と大阪に引っ越したUさんとFさんも居た。
電車でここまでやってきた。
3台に分かれて同乗しようとしたら白バイがやってきた。
「何か事故でも?」。
いやいやそうではなくてと言いながら出発した。
向う先は五條市の山麓にある西吉野のこんぴら館。
3次集合地である。
1時間ほどで着いたこんぴら館。
ここではトイレ休憩させてもらう代わりに必ず買い物をする。
そう、我が家の食卓の嗜好品である和歌山醤油。
紀州有田のカネイワ醤油が販売している「かけ醤油」560円だ。
ネット販売もしているが、これを知ってからはいつもここで買っているありがたいお店である。
そうゆっくりはしていられない。
目指すのは風屋の滝川だ。
国道168号線をさらに南下する。
新天辻トンネルを越えると吉野路大塔や星のくにの施設があるところ。
そこは通り過ぎる。
下っていくと猿谷ダムに着く。
阪本、小代、辻堂、宇井、清水へと。天ノ川から十津川に名称が変わる川に沿って走る国道。
そして長殿、宇宮原を抜けると上野地に掛る谷瀬の吊り橋が現れる。
国王神社を通り過ぎて川津を抜け、しばらくすると風屋ダムである。
急カーブの三叉路をそのまま行けば滝川だ。
ようやく着いた民宿津川。
おやじさんや二人のねーちゃんにご挨拶をしておばちゃんの仏壇に向かわせてもらった。
お供えをして手を合わせる。
Mさん、Uさんと私の三人がお参りをさせてもらった。
享年80歳だった。
おやじさんは85歳。
耳は遠くなったが現役の鉄砲打ち猟師だ。
次の更新では手放そうと思っているという。
国道はトンネルができるなど年々着くのが早くなるがいつもの時間になる。
昼はいつもの渓流へと3台で向った。
奥里へ着くころは空がにわかにあやしくなってきた。
もう少しだと思うが本降りになってきた。
雨が降ってもできる場所がある。
橋の下か民宿でかだが、新入りがいるので渓流を味わってもらわなければと思っていてもそういうわけにはいかない。
仕方なく雨をしのげる樹木の下に設営した。
パラソルもだして車の屋根も活用する。
早速、コンロを組み立て、湯を沸かす。
例年のメニューになったぶっかけうどんを茹でるのだ。
およそ8分はかかる。
その間はフライパンでソーセージや味付け鶏肉を炒める。
手軽にできる料理ができるまでは韓国ノリで喉を潤してもらう。
3袋入って68円。
1袋には10枚も味付けノリが入っている韓国ノリはトライアルで買ったもの。
発泡酒はぐいぐい。
運転手は戻りがあるので飲めない。
その場に到着したのはSさん。
場所は馴染みのある地なので後から着いてもわかる地だ。
ぶっかけうどんが茹であがればカップに入れて切ったネギと天かすを入れる。
ショウガも入れて出汁をたっぷりかける。
パラパラとモミノリをかければ出来上がり。
のどごしがいいものだから2杯目も茹でておく。
ソーセージはまたたくまに売れていく。
パリパリ食感がたまらない。
トライアルで買っておいた味付け鶏肉は2パックも買っておいた。
1パックで298円だった。
美味しい声が出て、それも売れていくがあまりに大きくて包丁で切ったほうがよかろうと焼いている最中にそれをした。
ちょうどそれぐらいの大きさがいい。
久しぶりに出会う人たちもいて話題はあっちこちに広がる。
雨は止まないが小降りになった。
暑さもなく快適なアウトドア料理はいつも人気者だ。
小袋のしょう油を持ってきてくれたので焼きうどんまで作ってくれたFさん。
家で手作り料理を作る独身者。
何をするにしても手際がいい。
何時間もおれば汗もかく。
夕刻までには日帰り温泉に辿りつきたいから設営を方付けて出発した。
民宿津川で小休止して再び車を走らせた。
野尻を抜け山崎、湯之原、小原、滝、折立、平谷から昴の郷へ。
およそ30分だ。
ここには星の湯がある。
優待券を貰っていたので入湯料の800円が500円で利用できる。
ゆったり浸かって汗を流す。
気持ちいい身体になって身も心も軽い。
そうして民宿に着いた瞬間にFさんがいきなり寝だした。
Sさんが持参したワインを半分飲みほしたそうだ。
それが抜けるまで2時間を要したのはいうまでもない。
津川の夕食は最初に来た頃から徐々に増えだして美味しい料理が並ぶ。
ビールはかってに運んで乾杯をした。
いつものことである。
本数は時間が経つにつれ増えていく。
料理といえばシシナベ。
いわゆるボタン鍋だ。
脂身が多いシシ肉は煮込み過ぎるとかたくなるから早めにあげる。
ナスビの田楽も美味かった。
天プラもでてくる。
とにかく美味いのがシカ肉の唐揚げ。
ビールの肴にうってつけ。
今年は子供たちが参加できなかったからおっさん、おばちゃんばかり。
いつもの花火がないのが寂しいが飲食すること何時間も。
一人暮らしのコツを話し出すたけりんの話にY婦人がつっこみを入れる。
応酬は激しいがつっこみには返さない。
お互いが一方通行に回りは大笑い。
それは夜遅くまで続いた。
会場はロビーに移ってFさんも参戦する。
Sさんも居たがソファーで寝てしまった。
しばらくはつきあっていたが眠気に負けて部屋の布団にもぐりこんだ。
(H23. 8.26 SB932SH撮影)
(H23. 8.26 Kiss Digtal N撮影)
向う先は十津川村。
風屋ダムを越えた滝川だ。最上流には笹の滝がある。
28回目とはいっても初めてきたのが二十歳そこらのとき。
それからも毎年のように来ている十津川。
数えれば40年近くもなる。
初めて行ったときは新宮行きのバスに揺られてやってきた。
夜勤明けにも関わらずバスの立ち席で八木からてくてく。
当時は多くの人が利用されていたので満席に近かったのだ。
風屋の停留所からとことこ歩いて行った民宿津川。
あのときは昼過ぎに着いたので宿屋でソーメンを食べたことを思い出す。
40年前のことだ。
新聞に載っていた民宿津川を嘱託員のSさんが見つけた。
若手職員と年長者の嘱託員の6、7名で行った。
民宿の下はその滝川。
釣り道具を持っていたので竿をだした。
エサはといえばソーセージ。
なーんも知らない男たちだった。
奇麗な川にはキラキラ光る魚が泳いでいたが喰いつく様子もない。
それもそのはず・・・アユだった。
そのころの店主は若かった。
40歳半ばだったろう。
おばちゃんも若かったことを鮮明に覚えている。
たしか3月ころにも行ったことがある。
それから数えること30数回も訪れる民宿。
ツアーの回数と合わないがそれぐらいだ。
すっかり馴染みになっている民宿。
いつものように私たちが来ることを楽しみにされている。
それがそういうわけにはいかない時を迎えた。
6月、予約の電話をいれたときのことだった。
電話の向こうはねーちゃんの声。
おばちゃんは元気と聞けば3月に亡くなったという。
いつかはこういう日を迎えることになるだろうと思っていたが・・・。
そういう年になってしまったが津川以外に泊る気はない。
いつものメンバーにも了解を得て28回目のツアーを組んだ。
一次集合地は自宅前。
初めて参加するU夫妻は京都八幡でMさんと合流してやってきた。
十年ぶりになる姿はあまり変わっていない。
おつむもそのままだ。
何も用意しなくていいと聞いてそのままやってきたUさん。
なにがどうなるやらさっぱり聞いていない。
というよりも聞く気がないみたいだ。
東生駒でたけりんを乗せてきたUさんも到着した。
指示通りトライアルで氷を買ってきた。
コンビニで買うよりも100円安い。
できるだけ安価にというわけだ。
40分後には2次集合地の大和高田に着いた。
T夫妻と大阪に引っ越したUさんとFさんも居た。
電車でここまでやってきた。
3台に分かれて同乗しようとしたら白バイがやってきた。
「何か事故でも?」。
いやいやそうではなくてと言いながら出発した。
向う先は五條市の山麓にある西吉野のこんぴら館。
3次集合地である。
1時間ほどで着いたこんぴら館。
ここではトイレ休憩させてもらう代わりに必ず買い物をする。
そう、我が家の食卓の嗜好品である和歌山醤油。
紀州有田のカネイワ醤油が販売している「かけ醤油」560円だ。
ネット販売もしているが、これを知ってからはいつもここで買っているありがたいお店である。
そうゆっくりはしていられない。
目指すのは風屋の滝川だ。
国道168号線をさらに南下する。
新天辻トンネルを越えると吉野路大塔や星のくにの施設があるところ。
そこは通り過ぎる。
下っていくと猿谷ダムに着く。
阪本、小代、辻堂、宇井、清水へと。天ノ川から十津川に名称が変わる川に沿って走る国道。
そして長殿、宇宮原を抜けると上野地に掛る谷瀬の吊り橋が現れる。
国王神社を通り過ぎて川津を抜け、しばらくすると風屋ダムである。
急カーブの三叉路をそのまま行けば滝川だ。
ようやく着いた民宿津川。
おやじさんや二人のねーちゃんにご挨拶をしておばちゃんの仏壇に向かわせてもらった。
お供えをして手を合わせる。
Mさん、Uさんと私の三人がお参りをさせてもらった。
享年80歳だった。
おやじさんは85歳。
耳は遠くなったが現役の鉄砲打ち猟師だ。
次の更新では手放そうと思っているという。
国道はトンネルができるなど年々着くのが早くなるがいつもの時間になる。
昼はいつもの渓流へと3台で向った。
奥里へ着くころは空がにわかにあやしくなってきた。
もう少しだと思うが本降りになってきた。
雨が降ってもできる場所がある。
橋の下か民宿でかだが、新入りがいるので渓流を味わってもらわなければと思っていてもそういうわけにはいかない。
仕方なく雨をしのげる樹木の下に設営した。
パラソルもだして車の屋根も活用する。
早速、コンロを組み立て、湯を沸かす。
例年のメニューになったぶっかけうどんを茹でるのだ。
およそ8分はかかる。
その間はフライパンでソーセージや味付け鶏肉を炒める。
手軽にできる料理ができるまでは韓国ノリで喉を潤してもらう。
3袋入って68円。
1袋には10枚も味付けノリが入っている韓国ノリはトライアルで買ったもの。
発泡酒はぐいぐい。
運転手は戻りがあるので飲めない。
その場に到着したのはSさん。
場所は馴染みのある地なので後から着いてもわかる地だ。
ぶっかけうどんが茹であがればカップに入れて切ったネギと天かすを入れる。
ショウガも入れて出汁をたっぷりかける。
パラパラとモミノリをかければ出来上がり。
のどごしがいいものだから2杯目も茹でておく。
ソーセージはまたたくまに売れていく。
パリパリ食感がたまらない。
トライアルで買っておいた味付け鶏肉は2パックも買っておいた。
1パックで298円だった。
美味しい声が出て、それも売れていくがあまりに大きくて包丁で切ったほうがよかろうと焼いている最中にそれをした。
ちょうどそれぐらいの大きさがいい。
久しぶりに出会う人たちもいて話題はあっちこちに広がる。
雨は止まないが小降りになった。
暑さもなく快適なアウトドア料理はいつも人気者だ。
小袋のしょう油を持ってきてくれたので焼きうどんまで作ってくれたFさん。
家で手作り料理を作る独身者。
何をするにしても手際がいい。
何時間もおれば汗もかく。
夕刻までには日帰り温泉に辿りつきたいから設営を方付けて出発した。
民宿津川で小休止して再び車を走らせた。
野尻を抜け山崎、湯之原、小原、滝、折立、平谷から昴の郷へ。
およそ30分だ。
ここには星の湯がある。
優待券を貰っていたので入湯料の800円が500円で利用できる。
ゆったり浸かって汗を流す。
気持ちいい身体になって身も心も軽い。
そうして民宿に着いた瞬間にFさんがいきなり寝だした。
Sさんが持参したワインを半分飲みほしたそうだ。
それが抜けるまで2時間を要したのはいうまでもない。
津川の夕食は最初に来た頃から徐々に増えだして美味しい料理が並ぶ。
ビールはかってに運んで乾杯をした。
いつものことである。
本数は時間が経つにつれ増えていく。
料理といえばシシナベ。
いわゆるボタン鍋だ。
脂身が多いシシ肉は煮込み過ぎるとかたくなるから早めにあげる。
ナスビの田楽も美味かった。
天プラもでてくる。
とにかく美味いのがシカ肉の唐揚げ。
ビールの肴にうってつけ。
今年は子供たちが参加できなかったからおっさん、おばちゃんばかり。
いつもの花火がないのが寂しいが飲食すること何時間も。
一人暮らしのコツを話し出すたけりんの話にY婦人がつっこみを入れる。
応酬は激しいがつっこみには返さない。
お互いが一方通行に回りは大笑い。
それは夜遅くまで続いた。
会場はロビーに移ってFさんも参戦する。
Sさんも居たがソファーで寝てしまった。
しばらくはつきあっていたが眠気に負けて部屋の布団にもぐりこんだ。
(H23. 8.26 SB932SH撮影)
(H23. 8.26 Kiss Digtal N撮影)