マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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小夫嵩方の田植え初めのハナカズラ

2016年02月20日 09時45分54秒 | 桜井市へ
この年は2月22日に祈年祭の御田祭が行われた桜井市の小夫嵩方。

神事を終えて天照皇大神社に奉られたハナカズラや松苗は家に持ち帰る。

再び登場するのは田植え初めの日だ。

村では一斉に田植えをすることはない。

村で所有する田植え機は1台。

それを運転するのも一人。

それゆえ各戸が田植えをするには順番待ち。

26日辺りからGWまでの期間に一軒、一軒が順番に田植えをされる。

長丁場だけに、すでに代掻きを終えた処もあれば田植え待ちもある。

早い家ではこの日。

土、日、祝日にされる家が最も多い。



田んぼに水を張っていた田植え待ちの家にはヤマブキとヤマザクラが咲いていた。

代掻きをしていた家もある。



その辺りに咲いていたウワミズザクラ。



山間に咲く自然木の美しさに感動してじっと見ていた。

水田を探してみれば1カ所で田植えが済んでいた。



地元住民の話しによれば前日にされたそうだ。

その田にハナカズラと松苗が置かれてあったがイロバナは見られなかった。

我が家は5月3日の朝7時から始めると話す男性Hさんは他の田主さんを紹介してくださった。



田主婦人がいうには「旦那さんがしやはったんやけど、イロバナは田植えが終わってからしますねん」と云った。

4月29日は、K家とT家の2軒がするが、だいたいが5月GW中の3日間。

いずれも朝7時ころになるらしい。

小夫嵩方の畦廻りは波板のトタンを設えて畦土が崩れないように囲っている。

パイロット事業の関係で当地はいずこもトタン囲い。

ただ、全面に設えるわけではなく、片面だけにしていると村総代が話す。

村で所有する田植え機運転手の件も話してくださる。

何故に運転手は一人なのか。

運転手は田植えのプロ。

ヘタであればまっすぐにならない。

専業プロであればまっすぐになる。

そういうことである。

ちなみに田植え機は新規購入した機械だ。

この年は試運転を兼ねている一台である。

雨が降れば一日遅れ。

順繰りにずれる。

苗は購入したJA小夫に取りに行く。

わざわざ取りに行くのは費用の節減。

苗を当地に運んでもらうには一枚当たりの費用がかかる。

苗が100枚ともなれば云万円にもなるそうだ。

(H27. 4.26 EOS40D撮影)