マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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岩船の行事

2017年06月14日 09時22分55秒 | もっと遠くへ(京都編)
京都府木津川市の加茂町岩船に鎮座する白山神社の秋祭り。

おかげ踊りを奉納された保存会の人たちは参籠所で直会をされる。

その間は村の人たちがめいめいで氏神さんに手を合していた。

社殿は2社ある。

左側が白山神社で右に建つのが春日神社である。

写真は撮っていないが白山神社が建つ左奥には小社の天満宮もある。

ある家族は社殿奥まで巡って手を合わせていた。

そこにあるのは建ち並ぶ石。

それぞれが何の神さんなのかわからないが巡拝してはお供えをしていた。

お供えは少額の硬貨。

一円玉をそれぞれに置いては手を合わせる。



子どもたちはそれを見習っているのかどうかわからないが拾ってきたドングリを供えていた。

奈良に嫁いできたときにお姑さんが教えてくれはった作法をこうして今でも守っている。

一緒に参った娘さんも孫さんもひ孫まで。

2周、3周もするお婆さんがしてきた巡拝はお正月も必ず氏神さんに参ってそうしているらしい。

1周目はお金を供えるが、2周目、3周目はお金の供えはせずに巡拝する。

数えてみればこの石の神さんは31石もある。

刻印に南無大□、月、星、日、天子の文字が見られることから仏さんのように思えた。

白山神社は岩船寺鎮守社。

その関係であろうか。

尤も本社、末社に餅も供えるが、それは朝だという家の在り方。

2月3日のトシコシには豆を供えて先に供えていた豆を持ち替える。

いわゆる節分年越しの風習もしていると聞いて、また来てみたいと思った白山神社に風の祈祷と呼ぶ行事がある。



平成14年8月27日(火)の京都新聞夕刊に発行された行事写真のキャプションに「かつては氏子全員が社務所に一日籠って祈った。今は老人会の人たちが担っている」と書いていたという写真は女性ばかり。

二社殿の前にブルーシートを敷いた処に座っている。

現在は特定日ではなく、朝に集まって10巻の般若心経を唱えているそうだ。

また、神社行事に終身制の八人衆がいる。

村総代は2人。神社総代もあれば寺総代もいる。

毎月の1日と15日は神社の清掃。

それを務める四人衆がいるというから宮座制度にトウヤ制度もあるのだろう。

(H28.10.16 EOS40D撮影)