マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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幾度行っても彷徨う大都会にハレとケの谷間

2017年06月30日 08時59分26秒 | しゃしん
空を見上げりゃ青空に浮かぶ白い雲。

ビルの間に広がる自然の色。



内部に入れば僅かな隙間から都会が見える。

重たい籠部屋を上下に引っ張る、降ろす導線。

それもこれも命の綱・・。



一本が欠けたらどないなるんやろか。

私の心臓は一本か何本か判らないが「健索(けん)」切れて高級困難に陥って死にかけた。

地下に潜ればごめんくださいの声が聞こえてくる。



反応もないから他の店も訪ねてみよう。

都会の動きはとにかく忙しそう。



歩く人たちの速度についていけない。

目眩をしそうになった。

この日に出かけた大都会の大阪。

JR大阪より歩いて十数分の西梅田。

ヒルトンプラザウエスト・オフィスタワー13階で展示されている石津武史写真展の「ぶらり大阪環状線」を拝見する。

石津武史さんと初めて出会ったのは奈良の祭りの場だった。

それがどこのどういう行事だったのか未だに思い出せない。

それはともかく石津武史さんがとらえた写真は凄まじいほどの迫力を感じる。

圧倒されるドアップで表現される釜の人たち。

モノクローム部門で第61回のニッコール長岡賞・ニッコール大賞を獲得された実力者。

テーマ「釜で生きる」は第17回酒田市土門拳文化賞奨励賞も受賞している。

今回の作品はモノクロでなく全作品ともカラー。

しかもすべてが縦位置。

画面上にオレンジカラー色の環状線電車が走る。

高架下に暮らす人たちの様相をほぼ明るい陽射しを浴びる状況を撮っている。

ビジネスマンもおれば自転車で道具を運ぶ作業員の姿もとらえる。

ときには夕暮れ近い灯りを得た映像もある。

正面中央には静止画。周りはブレで動きを表現する。

計算しつくした作品に憧れを感じる。

ひと通り拝見して併設されている写真展も拝見する。

石津武史写真展の「ぶらり大阪環状線」は梅田ニコンサロンbis大阪が会場。

同一フロアーの左側にある会場は大阪ニコンサロン。

どういう違いがあるのだろうか。

石津さんの話によれば審査員が違うらしい。

平成22年に拝見した石津作品は「日々坦々」。

3度目になる石津作品はすべてが梅田ニコンサロンbis大阪だった。

たまたまであると思うが大阪ニコンサロンに比べて明るい会場だった。

石津さんが云うには作家さんのご希望による照明のようだ。

この日に拝見した大阪ニコンサロンの展示作品は松本コウシ写真展の「泳ぐ夜 其の弐」。

すべてがモノクロ写真。巷の夜を蠢く人たちは何者。

肩を寄せ合う男女もおれ若いカップルにど派手な姿の女性。

酔っているのか路上に倒れている男性もいるし小学生と思える子どもを連れた親子もいる。

表情に明るさは見られない。

会場の照明も暗く闇に包まれているようだ。

流れている楽曲は知らないが情景に深みを増す。

撮られた地は・・。

おそらく大阪市内。

新世界もあるだろう。

もしかとして環状線も・・。

闇を蠢く虫たちのような映像に心臓術後に出現した幻影と見間違う。

二つの展示会場は隙間があるかのように思った写真展。

ひとつは日常を表現する「ケ」。

もうひとつは夜を舞台にした「ハレ」ではないだろうか。

(H28.10.27 SB932SH撮影)