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マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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再就職への一歩

2011年07月01日 08時05分33秒 | ぽつりと
仮採用を伝えられた4日後。

初めての研修に就いた。

仕事といえば院に通所される患者さんを自宅で迎えて院まで送迎車で送ることだ。

行先は曜日によって異なる。

患者さんは50数名でお住まいはぞれぞれだ。

午前中には3便で昼からは1便の合計4便を行ったきり来たりする。

治療を終えれば自宅まで送り届ける。

安全運転はもっともだが送迎の間に人身事故があってはならない。

足腰の弱い後期高齢者の方は自宅を出て車に乗る間に倒れたらなんにもならない。

要介護まではいかない方ではあるが安全第一に送迎しなくてはならない。

この2週間は、住まい、名前、お顔を覚えなくてはならないが毎日のコースが違うので一回ぐらいでは到底覚えられない。

先輩が運転する車に同乗してそのやり取りを見習う。

そう、この期間は見習いなのだ。

発着記録はその都度しなければならないというが次の人へと頭がよぎるとつい忘れてしまう。

当日の予約が入っている状況を確認して効率よい送迎ルートを確立する。

近い人もおれば遠方地もある。

これがなかなか頭に入らない。

氏名リストを見てもどこの人で住まいはどこか・・なんてものはすぐには浮かばない。

何日要したら覚えられるのだろうか。

1便は院での治療が始まる1時間前に出発する。

戻ってきたら2便目だ。

もういっぺん戻ってきたら治療を済ませた人たちを順繰りに送っていく。

そして3便目の人を乗せていく。

この繰り返しだが人数が多ければひっきりなしっていう感じだ。

もちろん一服する間もない。

トイレに行く間もない。

3便の戻りを終えたらとっくに昼を過ぎている。

その時間になれば4便目の出発。

もちろん昼食をとる間もなく戻ってからようやく休憩となる。

地域、道路は私よりもよく知っていると7年間も勤めている先輩は驚かれた。

送迎する地域といえばほとんどが市内の旧村。

周辺市外もあるがそれらは行事取材で行ったところばかり。

狭い道も、取材でお世話になった人も居る地域で20町あまりにもなる。

9町は始めてだが近在地を知っているので特に問題はないが住まいへ入る目印を覚えなくてはならない。

これを3日間続けたあと4日目にして運転者になった。

もちろん助手席には先輩がついている。

チェンジ、アクセル、ハンドルなどすべてが愛車と異なる操作具合。

慣れるまでぎこちない動作がでる。

その3日目のことだ。

N家の壁をバンパーでこすってしまって車体にキズをつけてしまった。

そう、道も住居も知っている旧村の一つ。

そこは市内でもっとも狭い道の村だったのだ。

仮採用の身でありながら事故を起こしてしまった。

オリエンテーションではくれぐれも安全運転をといわれていた。

場合によっては損害弁償してもらわなあかんといわれていた。

直ちに送迎配車担当者へ報告したのはいうまでもない。

もちろん院長にもお詫び申しあげた。

であるのに、「車のキズぐらいは構わない。人身事故ではなくて良かった。ガンバッテください」と言われて肩を叩かれた。

なんというありがたい言葉だ。

できることなら70歳まで送迎ドライバーを勤めてほしいと願われた。

そうして7回の見習い期間を終えて本採用になったが毎回自宅へ帰ったとたんに疲れがでてぐったりする。

心に余裕がでてくるのはいつごろになるだろうか。

(H23. 5.17 記)
(H23. 5.24 SB932SH撮影)