エンターテイメントとしては最上の出来だろう。為替市場を背景にロシアの企業がアメリカ経済没落を企むという。それを阻止しようとするライアン。
アフガニスタンで乗っていたヘリコプターが撃墜され重傷を負った海兵隊少尉ジャック・ライアン(クリス・パイン)。ウォルター・リード米軍医療センターでリハビリ中に知り合ったのが海軍中佐トーマス・ハーパー(ケヴィン・コスナー)と「医学生3年生よ。あなたが歩けば単位が取れる」と励ますキャシー(キーラ・ナイトレイ)。
やがてハーパーがCIAであることが分かり、職務を告げられる。「大学で博士号をとれ。そしてCIAの情報分析官に。普段はウォール街の銀行で働きテロ組織の資金の流れを探れ」
10年後ライアンは、怪しい情報を得た。銀行の取引先であるロシアの投資会社チェレヴィン・グループだ。ライアンはロシアに飛び、事務屋から慣れないエージェントとして体を張ることになる。
空港に迎えに来た黒い巨大な運転手にホテルの部屋でいきなり銃撃を受ける。ライアンは何とか男をバスタブに沈め窒息死させる。
銀行の監査だと言ってチェレヴィン社長(ケネス・ブラナー)に面会したがすべての要求を断られる。ここからは目まぐるしい展開になる。
つかんだ情報は、ニューヨークのどこかで爆発テロを起こし、直後にドル売りを仕掛ける。大量のドル売りは、為替相場の混乱と株式市場への波及。アメリカ経済どころか世界経済が危機にさらされるという事態を如何に脱するか。キャシーとの恋模様も色を添えていい感じだ。
監督
ケネス・ブラナー1960年12月イギリス、北アイルランド、ベルファスト生まれ。
キャスト
クリス・パイン1980年8月カリフォルニア州ロサンジェルス生まれ。
ケヴィン・コスナー1955年1月カリフォルニア州ハリウッド生まれ。
キーラ・ナイトレイ1985年3月イギリス、ミドルセックス生まれ。