父親の名前は、ティム・バックリィ(1947.2.14~1975.6.29)。1960年代、フォークソング歌手デビューし、先進的な音楽に挑戦していたが、ヘロインの過剰摂取で28歳の若さでこの世を去った。
その父親ティムのトリビュート・コンサートが1992年4月ブルックリンで行われた。その時、息子のジェフが客演として出演。それにまつわる心の動きを描写したのがこの映画。
ジェフが父親と会ったのは生涯で1度。それも小さい時だった。トリビュート・コンサートといわれても、いまさらの感が否めない。しぶしぶ参加したコンサートだったが、2曲歌ったのが注目され、1994年アルバム「グレース」を発表したが当初はあまり注目されなかった。
しかし、ジミー・ペイジやエルトン・ジョンなどの高評価を受け浸透していった。映画ではトリビュート・コンサートまででアリー(イモージェン・ブーツ)という恋人までできて、疎遠だった父親の姿が身近に感じられるというお話だった。
ミュージシャンの伝記ではあるがフォークソングぽい楽曲でも私の肌に合わなかった。そして、このジェフも30歳の時、ミシシッピ川で溺死した。親と子がともに若死とは、皮肉な運命を思わせる。
ジェフ・バックリーの「グレース」を聴いていただきましょう。
監督
ダニエル・アルグラント1959年9月ニューヨーク市生まれ。
キャスト
ベン・バッジリー1986年11月メリーランド州ボルチモア生まれ。
イモージェン・ブーツ1989年6月イギリス、ロンドン生まれ。