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イギリスの女性参政権運動を描く「未来を花束にして」2015年制作 劇場公開2017年1月

2017-08-01 16:42:16 | 映画

                 
 今からほぼ100年前、エメリン・パンクハーストという、この映画の題名にもなったサフラジェット(SUFFRAGETTE婦人参政権論者)で過激なテロ行為でアピールする婦人社会政治連合の運動に感化されていく一人の女性を描く。

 1912年、洗濯工場で働く既婚で息子が一人いるモード・ワッツ(キャリー・マリガン)が主人公。現代から見る100年前、ひどい男尊女卑に驚く。男は支配者で女は家畜同然の扱い。見ていて腹が立ってくる。

 いずれにしてもモード・ワッツは、エメリン・パンクハースト(メリル・ストリープ)のスピーチに感動する。イーディス・エリン(ヘレナ・ボナム=カーター)を知り共に郵便ポストの爆破や大臣の別荘まで爆破する。こういうテロ行為はよくないと知ったかぶりして言うのは簡単だと思う。当時の現実を想像すると生易しい手段では大衆にアピールできなかったのだろう。

 結局イギリスでは、1928年婦人参政権を手にしている。ちなみにアメリカは、1920年。日本は1945年。この映画で気に食わないところがある。それはメリル・ストリープが、パンクハースト役でたった2シーンだけの出番だった。別の女優でもよかった。明らかに客寄せパンダとしか思えない。映画制作者は、ビッグネームが欲しいんだろうなあ。

 そのせいかどうか分からないが製作費1400万ドル。イギリス国内の興行収入1400万ドル、海外で470万ドルだった。

 主役のキャリー・マリガンは、目の冴えるような美人ではないが、人好きのする愛らしさがある。2005年「プライドと偏見」でデビュー。2009年「17歳の肖像」でアカデミー主演女優賞にノミネート。そして本作で2015年第19回ハリウッド映画賞主演女優賞を受賞。私はハリウッド映画賞なんてはじめて知ったよ。

 ヘレナ・ボム=カーターの出自は凄い。「ロンドン郊外のゴールダース・グリーン出身。父親のレイモンド・ボナム=カーターは銀行頭取、母親のエレーナ(旧姓カジェホン)は心理療法士。兄が2人いる。大叔父は映画監督のアンソニー・アスキス、曾祖父は第一次世界大戦開戦時のイギリス首相ハーバート・ヘンリー・アスキス。母方からスペイン人とユダヤ人の血を引いている。ウェストミンスター・スクールで学んだ後、ケンブリッジ大学に合格していたが、女優としてのキャリアを考え入学をやめている。(ウィキペディア)」で映画界では、1997年「鳩の翼」アカデミー主演女優賞にノミネート。2010年「英国王のスピーチ」アカデミー助演女優賞にノミネートという経歴。
  
監督
セーラ・ガヴロン出自不詳

キャスト
キャリー・マリガン1985年5月イギリス生まれ。
ヘレナ・ボナム=カーター1966年5月イギリス、ロンドン生まれ。
ブレンダン・グリーソン1955年3月アイルランド、ダブリン生まれ。

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