私にとって印象に残る映画ではない。痛切に感じたのは、ジェームズ・ボンド役はショーン・コネリーほどの適役は未だにいない。そして近づき超える俳優が出ていない。いまの若い人には異論があるだろうが。映画の世界だけでなく、ポピュラー音楽の世界にもいえると思う。フランク・シナトラ、エルヴィス・プレスリー・ビートルズを超える人は出てきていない。
6代目ジェームズ・ボンドは、ダニエル・クレイグが演じるが、ある人はクライブ・オーエンのほうが適役という。わたしも賛成するが、ダニエル・クレイグの肉体美は素晴らしい。
適度なアクションとカジノ・ロワイヤルでのポーカー・ゲーム、財務省のヴェスバー・リンド(エヴァ・グリーン)との恋が色を添える。

ポーカー・ゲームの場面は、今ひとつ緊迫感が欠ける。

それにしてもアクション場面の追跡シーンは、一見の価値がある。逃げる男(セバスチャン・フォーカン)の身のこなしの柔らかさに驚く。それもその筈、マドンナのロンドン・ツアーでは、ダンスのジャンプ・ナンバーを演じているようだ。

ボンドの上役Mになるジュディ・デンチは、少しお年を召していて‘05年の「プライドと偏見」のキャサリン夫人のような迫力と存在感に乏しい。ボンドの恋人エヴァ・グリーンも美人だけれど強い印象を残していない。
しかし、この映画は、英国アカデミー賞では主演男優賞、脚色賞、作曲賞、撮影賞、編集賞にノミネートされ、音響賞を受賞している。
監督 マーティン・キャンベル1940年10月ニュージランド生れ。
キャスト ダニエル・クレイグ1968年3月イギリスチェスター生れ。’05「ミュンヘン」ほか出演。

エヴァ・グリーン1980年7月パリ生れ。
マッツ・ミチルセン1965年11月デンマーク生れ。
ジュディ・デンチ1934年12月イギリスヨーク生れ。

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