猫とマンガとゴルフの日々

好きな物を題名に↑ 最近はゴルフとグルメお出かけ主体に。以前は1960年~70代マンガを紹介していました。ネタバレ有り。

佐藤 史生 「ワン・ゼロ」

2006年12月20日 17時06分33秒 | マンガ家名 さ行
 これは、現在売っている小学館文庫の方の表紙。私は夜さんにお借りした1985年発行の方を読みました。

 これはマンガなの? いや、確かにマンガだが。ひとつ部屋で登場人物たちが延々としゃべっている場面が続いたりすると、マンガを見いてるというよりも、小説を読んでいる感じ。しかしイメージ映像のような綺麗なイラストも有るし。話はSF好きならたまらない、コンピューターと、神と魔の話。?こう書くとどう繋がるのという感じですけど。繋がるんだよね。神と魔の戦いというと、萩尾 望都氏の 「百億の昼と千億の夜」 を思い出しますけど、戦いってもなんかぴりぴりしてるのは一部の神様だけでトップ同士は仲良くクラブでお酒飲んでたり、話し合ったりしてるし。変な展開といえば変。
 
 ここまで来ると哲学ですよ。「風の谷のナウシカ」 の原作と並ぶ哲学と思いました。ナウシカは始めの頃はそうでもなくて、巻が進むにしたがって哲学入ってくるんだけど、これはきっちり最初から揺るがない佐藤 史生の哲学問答。

 「0と1の間をどんなにこまかく分割してっても埋めることできないってことをね」

 「1と0の間には何も存在しないんだよ」

 これを哲学と言わずして何を言う? 個人的には、前に読んだ 「夢見る惑星」 のほうが題名どおり夢があって好きです。ハッピーエンドな終わり方だし。
 「ワン・ゼロ」の方は主要な女の子の登場人物が死んじゃうし、ちょっと寂しい終わり方。佐藤氏の作品の中で、これを一番と押す人と、「夢見る~」を一番とする人で分かれそうです。
コメント (9)
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