都市と楽しみ

都市計画と経済学を京都で考えています。楽しみは食べ歩き、テニス、庭園、絵画作成・鑑賞、オーディオと自転車

京町家に移り住んで 伊藤邸の夏のしつらえ(京町家再生セミナー):酷暑の日

2014-07-29 05:40:42 | 京都
 京都が38.3度のお昼に伺う。

 連続セミナー。夏の設えとは夏向きの風通しの良い建具や夏をモティーフにした装飾品への取り替え( http://www.kyomachiya.net/tomo/saiziki/01.html )、しつらいと言い、室礼を使う町家もある( http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%97%E3%81%A4%E3%82%89%E3%81%84 )

 伊藤邸は2年前に昭和6年(1931年)の町家をリニューアルしてお住まいだ。立地は北側が九条通で敷地の側は1930年に拡幅され(敷地が削られ)、新築が多かった(一部に明治の町家もあるとのこと)四つ塚の地名のいわれは分からないとのこと。裏に堀川が通っており、御土居の跡がある独自な立地。

 昭和の建物のため、総2階、1列4室型、北向き玄関で1階の腰は石張り、2階は格子。茶販売店のご主人の居宅であったようで、地下室が長細くあった。コンクリートが分厚く20㎜位の鉄筋が入っていたそうだ。基礎はRCの上に束石を置いてあるとのこと。床下は乾燥していて腐りもなかったという。北側の屋根は吹き替え済み、南を補修した。階段は逆に付け替え、コーナーをPSに。

 通り庭には床を張り関東炊事に変更。火袋には天窓なし。床暖房と二重窓、ガスヒーターなどで冬はしのぐ。夏はエアコンと扇風機で15人+4人の集会だったが快適。

 質問コーナーでご主人から改修のコストと工務店の見積について、予算を守らないこと、一式が多く内容不明なこと、単価も割高であることの指摘があった。当方から、工務店も一旦請負えば責任があること、ぼったくりではないが内容は説明しにくいこと、コストと仕様を調整するファシリテーターとして設計事務所やコンサルタントの導入や京都市のコンサル対応を提言した。フロアの方から、昔は町家が多く、口コミで大工を評価するしくみがあった、棟梁も儲けより評判でやっていた、確かにコンサルなどは欲しいとのご意見を賜った。

 どうやら、町家改修を望む方向けだったようだ。伊藤様、おもてなしありがとうございました。

 帰り、新町五条下るでウインディのHujiさんとばったり。珍しくATBのクロス。最近の不義理をお詫びし、秋にはご一緒のランを。
コメント
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