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政治の混乱の中、円高は投機筋、動かない日銀、投資は見合わせ待つのが得策

2022-09-20 02:52:51 | マクロ経済

 政府は、安倍国葬、旧統一教会と自民党の関わり、東京オリンピック電通汚職の疑惑トリオで機能不全に陥っている。

 アベノミクスの影の借金である日銀の国債保有540兆円、株式のETF36兆円であり、アメリカの国債の利率上昇(3%の上昇: https://www.sbisec.co.jp/ETGate/?_ControlID=WPLETmgR001Control&_PageID=WPLETmgR001Mdtl20&_DataStoreID=DSWPLETmgR001Control&_ActionID=DefaultAID&burl=iris_indexDetail&cat1=market&cat2=index&dir=tl1-idxdtl%7Ctl2-US10YT%3DXX%7Ctl5-jpn&file=index.html&getFlg=on )に連動するのが当たりまえだが、保有債券の含み損と金利上昇による株価下落のリスクがあり、黒田日銀の政策は「円安も見ないふり」で、来年4月の黒田退任まで(安倍の後ろ盾もなくしたのもあり)時間稼ぎの様相だ。そのため、投機筋は日銀が動かないと見て、さらなる円売りを仕掛けている。我が国も外貨準備1兆ドルを原資に円買いでの対抗を考えているようだが、仕手筋も足元を見て対応するだろう。

 円/$は実感として60円位だ。ニュー・ヨークのラーメン$20も1,200円位、ビッグ・マック価格( https://ecodb.net/ranking/bigmac_index.html )も近い水準だ、またシリコン・バレーの$20万の給与も1,200万円くらいというのは納得がいく。大体、通貨は最安値と最高値の幅が2倍くらいだから2011年の円高80円/$なら円安160円/$くらいは想定の範囲だが( https://ecodb.net/exchange/usd_jpy.html )。円高に転じた時、投機筋の空売りなど歯止めが思いつかず恐ろしい。

 日銀の出口戦略として、3%利上げがあるとすると、単純な計算では3%の含み損になり16兆円程だ。さっさと売れるときに売った方が良い。株式も利回り2.5%なら3%の上積みにより5.5%となり株価は半値以下になる。日銀のETFも株価相応の含み損となる。

 さらなる爆弾が20年3月からのゼロゼロ融資残高18兆円( https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA08AQK0Y2A900C2000000/ )であり、不良債権化が懸念されている。

 このように、金利が上がる、株価が下がる、倒産が増えるなど約30兆円(国民一人当たり約25万円)程度の損が見えている。

 さらに、金利が上昇すると、住宅ローン金利も上がり住宅の値下がりをまねく。さらに、投機資金の金利もあがり、不動産売買市場や株式、現物(時計、自動車など)も冷え込む。資産デフレが発生し、高値買いの損失が明確になる。

 今の経済は政府を含め、無為無策だ。こんな時に、外貨投資(円高リスク)や株式投資をしてはケガをする。今は、預金も債券の金利上昇待ち。円安で海外からの不動産取得が旺盛なだけ(GDP上、手数料などを除き資産の移転はカウントされない)。

 日銀も今のままを続けることはできない、アベノミクスの悪辣な仕掛けが明らかになる。また円安もいつまでも続かない、購買力平価との乖離が大きい。

日銀の変容と市場の崩壊を待つ。創造的破壊がないと、我が国の金融も産業もさらなる停滞だ

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