都市と楽しみ

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為替介入は限定的、家計を守るには利上げしかない

2022-09-26 02:28:52 | マクロ経済

 為替介入として外貨準備金約1兆ドルを利用し、ドル売りをしかけているが「びっくり水」の効果しかなく、やがてもとに戻る( https://www.nri.com/jp/knowledge/blog/lst/2022/fis/kiuchi/0914_3 )為替取引に比べ原資が少ないのが理由だ。

 それより、黒田総裁の矛盾はひどい( https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220922/k10013830841000.html )2.8%のインフレ(物価上昇)なら、年金不足の2千万円を保有としても56万円の目減りだ。それなら、銀行預金を3.5%(税引き後2.8%)にするべきだがコメントはない。その反対に、「今は経済を支えて賃金の上昇を伴う形で物価上昇の目標を持続的に安定的に実現することが必要であって、金融緩和を継続することが必要であると考えている。必要があれば追加的な金融緩和措置を講じる。金融緩和を続けることには全く変わりないので、当面、金利を引き上げることはないと思っている」

 これは株価維持と日銀の国債やETFの含み損回避の方策であり、家計資産(2,000兆円: うち預金の1,088兆円は1%の利上げで11兆円の増加)から、株価維持や日銀の保護への所得移転だ。

 しかも、世界のなかでゼロ金利と金融緩和維持は異常だ。安い円は海外からの不動産投機をまねき、我が国の国債のいびつな利率は信用の下落と国債投機をまねく。さらに、インフレ下のゼロ金利は実質マイナス金利であり経済政策上問題がある。(借りる程、返す時に楽になり、モラル・ハザードとなる)

 我が国は輸入経済が特色でありコスト・プッシュ・インフレに弱い。オイルショックがその実例だ。企業はさらに企業物価が上がり、給与を上げる余裕があるとは思えない。しかも財政政策への移行も原資がない(財政赤字)、有望な投資先がないと手詰まりだ。

 黒田の政策はアベノミクスの出口戦略の失敗だ、家計を守るためにも素直に利上げをするべきだ

 

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