阪急京都線から北側を眺めると西山から高槻の北摂山地につながる。東山から醍醐山地を見るときも果たして自然かと訝る。
自然というが、区分を考えると:
①アニミズムの自然:そのまま、山、川→岩座、滝、大木(森)などアニミズムの信仰対象、酸素の供給や朝露による冷却
②半自然:人工の手の加わったもの→生産の水田など、東山や渡月橋など禿山の人工植林、鴨川などの堤防、防災と生産の両立、水田は水平かつ畔で区画、水路の配水と利用権
③シンボル自然:都会の中の壷庭、茶室→鄙びた風景の切り取り、テーマ・パーク的な数奇屋や作動の様式、季節の室礼
関西には②が多い。神社の奥山、山奥や秘境まで行かないと①はない。熊野古道などだ。
印象派は軽めの抽象により自然を模写しており②に近い。染井吉野(護岸強化の植林)や芥子菜なども飼いならされた自然だ。
都会の鄙びた風景の移入が、③壷庭や茶室と思う。絵でいうと象徴や抽象にあたる。更に侘び(空間的な僻地感:胎蔵界)、寂び(時間軸の変容感:金剛界)( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%8F%E3%81%B3%E3%83%BB%E3%81%95%E3%81%B3 )
①の自然に近いのが、京都では神社の奥社のあたりや、東海道自然歩道などがある。このあたりの特徴は木々の吸音効果での静謐かつ湿度を感じる。
時々、疲れを癒しに山登りや神社の奥社など行きたくなる