都市計画学会関西支部国際交流委員会にて見学会を開催。関係する委員として出席した。おにクル( https://www.onikuru.jp/ )は、市役所の東、もと茨木川(廃川し安威川に統合)の天井川だった跡地(元茨木川緑地)に建設された。茨木市民会館が2015年12月に閉館し、用地がIBALABI広場として多目的に使われている。名前は公募、幼児の命名により茨木童子(鬼)が絡む。近くの茨木高校を設計した出江寛 (https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%87%BA%E6%B1%9F%E5%AF%9B )の体育館にも鬼のモチーフとして6つのとんがり出窓がある。
おにクルは昨年の10月開館。いつも、阪急茨木市駅からJR茨木近くの「らぁめん真(とてもうまい)」に行く途中見ていたが今回、関係者のご厚意により見学となった。
設計は竹中工務店・伊東豊雄建築設計事務所共同企業体とあり、伊東事務所の基本設計(ご自身は車椅子での現地来訪)と竹中の実施設計かとおもう。アート作品などは、茨木市と伊東事務所関連。
企画には市民参加があり「ミルミルフムフムスクール」などでデザインや使い方などが議論され、コンセプトと形決まった。
複合施設であり、3~5階の大ホール1,200席と延床面積:16,500㎡、工事費165億円となっている。
構造は7mスパンの細い柱が囲む単純な籠だが、ホール部分が大きな箱となっている。
用途は、下から、小ホール、幼児施設(ベビー・カー)と斜めの緑地、大ホール、図書館、プラネタリウムの構成だ。
これをつなぐ互い違いに90度振ったスカレーター(地元のFUJITEC)のアトリウムが使い方のスパイラルアップを象徴する。
建築的には縦のアトリウム、テラスなど内外の空間の融合が面白い。(平面図 https://www.city.ibaraki.osaka.jp/material/files/group/104/slidesiryo.pdf )指定管理者は
サントリーパブリシティサービス(さらに幼児部分など下請け細分化のようだ)
3階の大ホールからの避難階段は特に大きなのを見つかられなかったが特例での対応か、それとも外部にあるのかもしれない。また、縦のエスカレーターのアトリウムはシャッターやガラスで区画されている。設備にコストがかかっている印象だ。
利用だが、図書館では入試勉強が多く、上層ではシルバーののんびり座りが多かった。なかなか自由で交流は難しいようだ。ずっと座るか勉強を続け「確保した椅子」という風情もある。
とまれ、面白いものを見た。阪急茨木市駅とJR茨木駅の真ん中に集客施設ができた。
阪急茨木市駅前の再々開発も今後ある。委員の方が、「茨木市にタワーマンションは規制した」との発言もあった。
久々に、懇親会を含め楽しい時間だった