都市と楽しみ

都市計画と経済学を京都で考えています。楽しみは食べ歩き、テニス、庭園、絵画作成・鑑賞、オーディオと自転車

屋外広告などの減少と景観保全

2010-03-16 19:17:35 | 都市経営

 駅の近くでビルの屋上広告が空いている。地下鉄の駅の広告が隙間だらけ。車内の吊広告が、運営会社関連や、公共広告が増えている。唯一、「過払い利息」関連の法律事務所が元気だ。<o:p></o:p>

 消費者金融のポケット・ティッシュ配りもあまり見ない。京都の四条に消費者金融がたくさん入っている看板だらけのビルがあったが段々看板が少なくなった。前は、店の前にダンボールでティッシュを置いていて、自転車のかごに入れて持っていく方もお見かけしたくらいだ。<o:p></o:p>

 広告費の見直しとメディアの選定がネットに向かっているのだろう。ネットでは最近、画面が変わると、嫌でも全画面広告が出る新聞サイトなどある。見ても決して頭に残らない。感心のない項目は無視するというのは記憶の構造だろう。<o:p></o:p>

 看板など屋外広告が少なくなるのは、景観上なかなかよい。これを機会に規制するのも手だ。なお、税収増のため、道路にはみ出した看板に占有料を取る自治体もあるようだ。<o:p></o:p>

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おじやうどん 色々 うさみ亭マツバヤ(松葉屋)と てんま 、京都の富美家 など

2010-03-15 19:23:09 | 食べ歩き

発祥は松葉屋だった。うどんを腹持ちするようにしたのが起りと聞いた。船場の松葉屋には、その昔、勘定場に宇佐美さんがいらしたのを思い出す。勘定を払ったあと「よいでやす」(と聞こえた)と掛け声をうけて扉を閉めたのが昨日の様だ。 <o:p></o:p>

おじやうどんは四角い鉄の容器で木の底敷きに乗せて出される。底敷きの奥の出っ張りに底を乗っけると食べやすくなる。秀逸なのは紅しょうがの風味と煮含めたドンコ椎茸、焼穴子、カシワ、斜切りの葱、玉子、きざみきつねという出汁と味の多様さがある。鍋焼きうどんの発展形であり、うどんとご飯(共に少量)であり、あくまで汁を味わうものだ。 <o:p></o:p>

若い頃は、二日酔いの友で「大おじや」で大汗とともに回復するとすぐ横の丸善で本を読んで和んだものだ。今でも、おじやうどん750円(天ぷらおじや1,000円、大盛200円増し)と手軽なお値段だ。<o:p></o:p>

京都の富美家 錦でもあり 650円(具はかの有名な富美家鍋に準ずる)京都らしくお出汁は甘く、うどんは柔らかいというものだがしみじみとしている。なお、中華そばもある。<o:p></o:p>

今回、大阪の松葉屋での経験もある てんま カレーおじやうどん 1,200円 を頂いた。ご飯が大盛で汁が少なく、丸い鍋でご飯が鍋肌にひっつく、出汁もカレーの風味、うどんも普通であった。値段はカレーうどんとご飯(900円:750円+150円)より天ぷらの分だけ高くなっているとのこと。大盛過ぎるので、もう少し安くならないかな。<o:p></o:p>

 カレーうどんでお腹一杯になりたければ「男なら麺を残すな、名を残せ」の山元麺蔵が京都岡崎にある。890円で讃岐風の美味しい麺と一杯のお汁が味わえお腹一杯になる。段々待ちの行列が長くなっている。<o:p></o:p>

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ロックを聴く

2010-03-14 17:41:52 | 趣味

Queen, ELP, Yes, King Crimson, Red Zeppelin, Deep PurpleなどをIpodで聴いてみた。流石に飽きてきたのか、古典音楽に戻りつつある。気に入ったのはQueenで、厚塗りな感じが良いし、フレディの声も多彩だ。ロックはボーカルが特徴で、歌劇のような感じだ。特に歌詞ではキング・クリムゾンのエピタフなど素晴らしい。ELPのタルカスも楽しいし、ツエッペリンの天国への階段も聴き入った。ディープ・パープルはなんともロックというもので良い。<o:p></o:p>

 古典音楽のなかでも、ロックに近いのが、近代音楽には多い。ロックは演奏の一回性重視、ボーカルのメッセージ性、楽器の音の新奇性など制約があるようにも思える。ボーカルは無い近代音楽で研ぎ澄まされたような演奏が聴きたくなってくる。久々に車窓から春の芽吹きを見ながらストラビンスキーの「春の祭典」を聴こうかな。<o:p></o:p>

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デパート分析:東洋経済の特集を読んで

2010-03-13 13:20:02 | マクロ経済

 デパートが話題だ。「百貨店・スーパー大閉鎖時代!」とある。「個店」の重視とあるが、デパート店毎の誘引力のことだろうか。立地・規模・人材がある旗艦店が優位となるのは自明の理だ。<o:p></o:p>

面白いのは、バブル以降の坪効率で、今はバブル期の半分とある(百貨店協会調べ)今年1月は28.4万円/月・坪となる。昔は大体50万円/月・坪が目安であったので半減だ。これこそ、問題であろう。売上が2/3になったが、未だに店舗が多いことが分かる。<o:p></o:p>

デパートの施設を何に転用するかが、都市の課題だ。デパートはその都市の名物となっているものが多い。いたずらに「全国均一」のチェーンの姿にするのももったいない。有楽町のビックカメラなどは、改装したハイテクの外装とビルの歴史の融合がうまく行っているのではないだろうか。<o:p></o:p>

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大阪の都市構造の変化

2010-03-12 20:50:23 | 都市経営

 大阪の都市の良さは歴史ある中ノ島の風景や活気ある船場の街だと思っている。最近はオフィスセンターとして利便性の高い梅田や新大阪の人気が、特に東京本社の大阪支店・営業所として人気が高い。<o:p></o:p>

これは、梅田への開発集中(デパートも)と新大阪の成熟化(前はどうにもぱっとしなかった)にもよるが、東京からの利便性や大阪企業の東京移転(歴史あるオフィスセンターのユーザー減少)によるものだろう。これは日本各地にある旧市街中心とJR駅の綱引きで、金沢や広島がそのモデルとなろう。<o:p></o:p>

さらに、都市の利用者自体の変化及びその価値観と選好性の変化も感じる。これは、ビルの評価や位置付け変化ではなく、評価軸のシフトとしてモデルを考えている。(久々にまともな分析なのだが、なかなか論文にならない)<o:p></o:p>

それにしても、関西はひとつひとつだ。大阪市、京都市、神戸市も抱える問題が違う。共通しているのはバブル時期の開発の後始末だろうか。<o:p></o:p>

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なごみの京都

2010-03-11 22:01:39 | 京都

 暖かくなると、ぶらぶらと洛中の界隈の楽しさを感じる。春の宵は事の外のんびりしてよい。ついつい、あの角で一杯、はしりの筍で一杯と楽しい。<o:p></o:p>

 東山も、「いつでも芽をだしますぜ」というスタート・ラインに立つ選手のようだ。また、春の雨が、霧となり山肌にたなびくのも風情がある。<o:p></o:p>

 桜の下でスケッチをして、軽く一杯やるのも良いかな。<o:p></o:p>

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不動産ファンド(REIT)と市場変動

2010-03-10 20:39:48 | 都市開発

最近REIT(不動産投資信託:以下 ファンド)のファイナンス問題などが新聞に取り上げられている。ファンドは、賃料と稼働率による収益を配分する。資産は基本的に収益価格で洗いかえる。プロジェクトファイナンスのため借入れ金利は収益力による。また要求利回りも不動産市況が良くなると低くなる。その逆もある。<o:p></o:p>

最近は、収益低下で資産評価損とともに配当が少なく、評価損の税金支払い問題もあるという。不動産市況により、収益、資産、利回りの変動に相乗効果があり値動きが大きい。ミディアム・リスクというが、一般不動産会社の株より変動は大きいはずだ。(σが大きい)<o:p></o:p>

そのためファンドのビルは、不動産市況に対応して賃料値上げや値下げ、フリーレントの機動的対応があり、市場の撹乱要因となってはいまいか。REITにより、所有が分散化され不動産市場が合理的になるはずだったが、かえって変動が大きくなったように思える。<o:p></o:p>

旧来の不動産所有は長期であったため、含み益を重視し短期的な収益よりも長期的なブランドや信頼性を重んじていたと感じる。ファンドは短期的売買でキャピタル・ゲイン&ロスの流動化もあり収益に敏感とならざるを得ない。なお、不動産情報の最適化、ビル区分の発達もあり、いわゆる「コモディティ化」もあると思われる。(マーケティング用語のコモディディはもともとどこでも同じものを指し不動産には馴染まない概念だが)さらにファシリティ・マネージメントにおける選択性の判断課題もある。<o:p></o:p>

どなたかファンド(REIT)と市場変動の分析をお教え頂ければ幸いです。<o:p></o:p>

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危ない自転車:歩道、無灯、逆走

2010-03-09 20:33:32 | インポート

自転車バブルという感じがする。本屋の棚には自動車より自転車の雑誌が多いし、洛中にも自転車のお店が増えた。最近感じるのは<o:p></o:p>

①歩道は歩行者優先:特に御堂筋など、角から自転車が飛び出したり、追い抜いたりが多い<o:p></o:p>

②無灯は危ない:夜は灯火があっても影なら分かりにくい。照らすのは運転者が道を知るのとともに歩行者に知らせる役割がある<o:p></o:p>

③左側通行:自転車は車両で左側、車道の逆走などは会ってはならないし、一方通行でも左を走らないと双方がぶつかる。(お互い迷惑になる)<o:p></o:p>

自転車はマナーと法規がある。とくに、自転車と歩行者や自転車同士の事故は急増しているという。右側走りには「自転車は左ですよ」と一声かける運動はどうだろう。(お聞き頂ける方も多い、今までご不自由もあったのだろう)また、速度の出るレーサーなどで歩道を走るのは、自転車屋さんも、左側通行で車道を走ると教えた方がよい。<o:p></o:p>

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大阪の府と市の統合は何がメリット?

2010-03-08 19:41:26 | 都市計画

 橋下知事は府と市の統合が必要というが、そのメリットが分からない。「都」と同じにすればよいというが、「都」というのはそれこそ、県と政令指定都市が一体化したようなものであり特別だ。いまでも、23区それぞれの独自性発揮の期待もある。<o:p></o:p>

 そもそも、大阪市を府の管理下におくのは大きな市に独自権限を持たせる政令指定都市の発想に逆転する。また、府下には堺市も政令指定都市としてある。市が府の元に入るなら、府が国の元に入る発想と同じだ。また、同州制ならば、県単位よりも大阪市、京都市、神戸市の核都市が協調すべきであろう。なんで、大阪府が主導するのか分からない。<o:p></o:p>

 政策の発想には説明責任と共感が必要だ。<o:p></o:p>

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デパートの分化:大丸と高島屋の比較

2010-03-07 07:17:26 | マクロ経済

 大丸は京都店も20前後向けの「うふふがーるず」を4月のリニューアル完了も見据えて変更の予定と聞く。いよいよ、ショッピング・センター型となる。<o:p></o:p>

 一方、高島屋は難波店の増床が完了したが、レストラン街の充実や呉服回帰も見られる。つまりは、富裕高年齢層をターゲットとしている。<o:p></o:p>

 また、大丸のグループである松坂屋が諦めたJR名古屋駅の再開発は高島屋が増床し、品揃え充実を図るという。前なら、松坂屋は「戦略的」に押えたはずだ。<o:p></o:p>

 大丸と高島屋はデパートとして今後両極端になるのではないか。最近、京都大丸の食品の催事が懐かしい東京のお店が多い。何かあるのか。<o:p></o:p>

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ふくいの焼きそば:独自で美味しい

2010-03-06 07:35:12 | 食べ歩き

 吉野に行こうとしたら、臨時休業のため、五条のふくいへ。焼きそばがおいしいそうなので、イカ焼きそば900円を。待つ間、「赤」を。<o:p></o:p>

 鉄板が綺麗に掃除されている。鉄板に火を入れてからしばらくして、女将が先ずは、大匙3杯くらいのラードを落として、まず少なめの麺を広げて焼く。両面焼の中華焼きそばみたいだ。ときどきひっくり返してカリカリに焼く。その後、大量の細切りのキャベツ(四分の一玉分とのこと)を置いて、麺をその上に載せてちょっと蒸してから、薄いソースと濃いソース両方をかけて炒め合わせる。手際が良い。<o:p></o:p>

 鉄板はガスをつけたまま。小皿にとって食べる。キャベツの甘みと麺の歯ごたえが良い。味付けは薄い。ここで、激辛ソースも頂く。小ジョッキの2/3くらいの半分をかける。いよいよ味が重層化し美味しい。ただ、焼きそばは単調だ。お好み焼きは端と真ん中の違いなど楽しめるが。カツオ粉をかけるといよいよもそもそするし。激辛ソースも大量だと結構辛い。<o:p></o:p>

 最後のほうは、焦げているので一寸残してご馳走様。焼きそばとしては高いかな。お味は良いし、、お客も多い。激辛ソースは唐辛子の粉が多いようだ。(麺に引っ付いてくる)<o:p></o:p>

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はなまるうどんが錦市場の入口に:低価格志向か

2010-03-05 20:24:18 | 京都

 大丸さんの錦のところには、高めの回転寿司があったが閉店した。何が出来るのかと思っていたら、はなまるうどんだ。このことは、うどんの人気が高いこと、売上が見込めること、賃料が回転寿司より負担できると考えられる。また、消費者の低価格志向を表している。<o:p></o:p>

 前に、はなまるうどんは観光客の多い新京極六角にあったのに撤退した。恐らくは、心斎橋の次は新京極を思ったのだろう。今度の、錦高倉ならば周辺のオフィスの方が利用しやすい。斜め向かいには、夜はなんでも100円の居酒屋「百」もある。(なぜか時々、英語やフランス語が飛び交っている)500円あれば飲んでうどんで仕上げられるか。<o:p></o:p>

 (なお、松川酒店というお酒屋さんの立ち飲みもある、渋い)<o:p></o:p>

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人生の色気 古井由吉:枯れた指摘

2010-03-04 14:00:37 | 趣味

語りを文章にまとめたもの。人生の色気とは、「差異」が「エロス」になる、つまりは違ったもの同士が反発しながら惹かれあうとある。また土地や界隈の持つ歴史や複雑さ、職業の多様さも差異と色気を生んでいた根源であると指摘している。<o:p></o:p>

 最近は、世間が平均化し、感情が平板化し、相互の関心が薄れているとある。これでは小説となりにくいというのが見解だ。<o:p></o:p>

 日本で、密室への憧れ、「情事」につながる欲求と盛り上がりも面白い指摘だ。常に人目や耳を意識する、感覚を研ぎ澄ませていたと、「ムラ」のような時代を、現代と対比している。<o:p></o:p>

 更に、「後始末的な職務」が増え、上も下も無責任になってきた、歳をとっても未熟な男が増えた。ようは、書き栄えのしない状況を嘆いている。<o:p></o:p>

 最後に、自分の好きなことを貫くには、「仲良し」では駄目で、「鬱」での溜め込み、つまりは「面白い」ためには「面白くない」のに耐えるのが必要という知見がある。好きな人間がいるとより耐えられるとある。さらに、差異と多様性のある出会いの地域、教育を提言している。<o:p></o:p>

 都市の匿名性、サラリーマン化が、地縁や多様化に転換しつつあるなか、このような文学からの観点は面白い。<o:p></o:p>

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グリル うえの 洋食が輝いていた時代

2010-03-03 21:09:10 | 食べ歩き

難波で歴史ある、かつ安く大盛のうえのを訪れた。ハヤシライス(460円)とチキンカツ(550円)を無謀にも注文した。ハヤシライスは玉葱を半月に切ってから炒め、肉も入れて、ドゥミグラス・ソースとあわせる丁寧な調理。玉葱のしゃきしゃき感と甘み、ソースのケチャップが大昔を思い出させる。これはデパートが輝いていた60年代のお味だ。460円であり、今まで食べた中で最も安いハヤシライスだ。<o:p></o:p>

チキンカツは大きいのが2枚出てくる。京都の学生の胃袋を満たすハイライト食堂のジャンボ・チキンカツより大きく厚い。皮も取り去り、付け合せも、玉葱の入ったポテトサラダ、スパゲティ、キャベツ、レタスと丁寧だ。上にかあかる黄土色のドゥミグラス・ソースは小麦粉とスパイスを感じるが、広島のますゐ(350円のサービストンカツ定食が有名)のソースと似ている。小麦粉を焦がさないで、粘りに使うタイプで厚ぼったい。久々に見る古典派で、カツの下で蒸らされるキャベツが懐かしい。フライもこんがり嫌味がない。<o:p></o:p>

それにしてもとんでも無い量だ。ご飯は食べきれなかった。テーブルのスパイスはインスタントのスース焼きそばの粉末に似ていた。<o:p></o:p>

歴史を感じるお店だ。<o:p></o:p>

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トヨタの問題を考える:先端技術に誇りを

2010-03-02 20:14:41 | マクロ経済

 トヨタは、ブレーキのマット問題、ブレーキレバー問題、プリウスのABS問題を経て、電子制御スロットル(ETCS)問題がアメリカ公聴会で取り上げられている。<o:p></o:p>

 電子制御スロットル(ETCS)とは自動車のアクセル・ペダルとエンジンのスロットル(開け閉めのバルブのようなもの)をワイヤーなどでなく電気的に接続して制御する仕組みでドライブ・バイ・ワイヤーの一種で航空機などに使われている。<o:p></o:p>

実は、アクセル・ペダルの踏み込みは電気信号としてECU(エンジン・コントロール・ユニット)というコンピューターに伝え、ECUは、スロットル開度を初め、燃料噴射、点火時期などを、速度、負荷などに応じ動かす。というのも現代のエンジンは、空気量のスロットル以外に燃料噴射量と時期、点火時期が独立管理できる(前はキャブレターのみの調整で難しかった)という、効率の良いコンピューター制御となりつつある。おかげで、エンジンの中はいじりようが無くなり、一種のブラック・ボックスになりつつある。旧型の銀塩カメラと最新型のデジタルカメラくらい違う。制御のソフト・ウエアは検証しているだろうが、動いているものの制御のためバグはないとは限らない。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

今回、カローラなどで電子制御スロットルの動作異常が取りざたされているが、本当なのだろうか。結構、一般化しつつある技術で、これがないと高出力と低燃費の両立は難しい。戦闘機やF1もバイ・ワイヤー技術で性能や操作性、安全性が進化した。トヨタは安い車にもこれを導入しており、優位性の一つだ。<o:p></o:p>

見えないブラック・ボックスは不安もあろう。(フェイル・セーフは確保しているだろう、機械式でも事故は起こる)ただ、消費者の事故事例の検証も充分だろうか。豊田社長の「製品に問題はない」、「顧客意見は対応する」というのは、正しい。(機械は機能しても、コンピューターのバグや利用者の意見反映が必要だからだ) 先進的な方式採用にともなう「コスト」として「バリア」を乗り越えて頂きたい。「バリア」は次には新規参入の障害となり守りにもなる。<o:p></o:p>

この技術はそれこそ環境にも優しく燃費も良いという効用があり、誇りとすべきものだ。それにしても社長の「顧客目線」という言葉はどうだろう。<o:p></o:p>

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