都市と楽しみ

都市計画と経済学を京都で考えています。楽しみは食べ歩き、テニス、庭園、絵画作成・鑑賞、オーディオと自転車

中ノ島バンクス 賑わいがないのは当然

2010-03-22 06:38:03 | 都市開発

新聞によると自民市議が「幽霊やしきのようだ」と発言しているようにテナントがつかない状況だ。これは当然であろう。一つに周辺に来訪者を誘引する集客施設くクリティカル・マス(集積効果)がない。次に、堂島川の北側に特に優れた都市景観があるわけではない。つまりマグネットがない。最後に、施設がレストランやギャラリーであり、目的的に訪れるには差異が明らかでなく規模が小さい。同じような公園のレストランでも最近、破綻しChapter11適用のセントラルパークのタバーン・オン・ザ・グリーン(Tavern on the Green : http://en.wikipedia.org/wiki/Tavern_on_the_Green )などは数百席の規模だったはずだ。しかも、デザインや内装が凝って名物となっている。中ノ島バンクスはウォーターフロントに向かって開けておらず、目立たない外観でもあり、規模や特徴からも何を狙ったのか良く分からない。ウォーターフロントの建築は、豪華に目立つか、安くても雰囲気があるか(ボルティモアのハーバー・プレイス 設計はBTA)のどちらかにした方がよい。更に、エスプラナードや後背地の施設連携が見られない。<o:p></o:p>

 府の実験的ウォーターフロント活用コンペであるというが、利用者の観点や施設連携ルートの構築に課題が多い。中ノ島公会堂の周辺でのギャラリーとレストランのコンペも建設に向かっているのだろうか。<o:p></o:p>

 ウォーターフロントでは、集積のクリティカル・マス、マグネット、施設の規模と差異、連携とルートが兼用である。(古いが拙著 ウォーターフロントの開発とデザイン 1992)を御覧頂きたい。<o:p></o:p>

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