平和橋(フリーデンスブリュッケ)という橋があります。何の変哲もない普通の橋です
下から見たところ
ウィーン9区(
アルザーグルンド:手前)と20区(
ブリギッテナウ:橋の向こう)を結び
ドナウ運河の上に架かっています。
アルザーグルンド側には
地下鉄U4の駅があります
この地下鉄路線は、20世紀初頭に
オットー・ワーグナーが都市交通路線として設計したもので多くの部分が地上を走ります。
上から見た平和橋
駅舎、橋、橋の下にドナウ運河。橋の上には市電の停留所もあります。後ろの大きな建物は災害保険会社です。
ウィーンの北山方面に住んでいたころは、いつも電車でこの駅を通過していました。西山方面に引っ越してからは長年通っていないのですが、平和橋なんて、良い名前だと思っていました。今頃になって、ふと思いつき、ネット検索したところ、第一次世界大戦後の
サンジェルマン条約を記念して平和橋になったということです。
それまでヨーロッパの列強のひとつであった
オーストリア・ハンガリー帝国が解体され数々の独立国が生まれました。こうした経緯があるので、ナチスドイツによってオーストリアが併合された時期には1941年からブリギッテナウ橋と呼ばれました。第二次世界大戦後は再び平和橋に戻りました。
アメリカで警察官の暴力行為による
ジョージ・フロイドの死は全世界に大きなショックを与えました。世界各国で連帯や抗議の集会とデモが行われる中、ウィーンでも6月4日に集会とデモがありました。
いつものHPに載った写真
警察への届出には3000人規模の集会・デモとして許可されたのですが、警察の発表によると参加者が見る見るうちに増加し、ほぼ5万人の規模に膨れ上がったということです。
続いて6日にもウィーンでデモがあり数千人が参加したそうです。
プラカードや横断幕は、アメリカ向けに英語が多いようです。公共の場でのマスク着用は今も義務付けられていますが、参加者の多さから警察側も「ゆるやかに解釈」したようです。
公共の場、公共交通機関でのマスク着用は引き続き実行されていますが、今やマスク・ファッションが広がり、布製マスクも市販されるようになって、千差万別・百花繚乱で見るのが楽しくなりました