フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

9月8日(火) 雨

2015-09-09 12:59:03 | Weblog

8時半、起床。

今日の朝食はめずらしくご飯。鰯の醤油煮が食べたかった。パンでも食べられないことはないが、やっぱりご飯。

午後、傘を差して散歩に出る。雨は、風を伴わない限りは、散歩の妨げとはならない。

写真手前の小柄な老人は傘を手に持っているだけで差してはいない。イギリスのジェントルマンみたいだ。

自転車は辛い。風を伴った雨と結果的に同じことである。

昼食は「グッディ」でとる。ナポリタンを注文。

どの店でもタバスコと粉チーズが一緒に出てくるが、私はほとんど使わない。使った方が美味しいのかな?

食後にコーヒー。セット料金にはならない。日替わりのランチセットがあってそれは値段的にはお得なのだが、今日はナポリタンが食べたかったので、ランチセットにはしなかった。

ジンメルの『社会学の根本問題』(岩波文庫)の第三章「社交(純粋社会学即ち形式社会学の一例)」に目を通す。この歳になると、昔の岩波文庫のフォントサイズはつらい。おまけにジンメルの凝縮された文体は飛ばし読みを許さない。

  社会生活における本当の「社会」というのは、相互協力、相互援助、相互対抗のことであって、これと結びつくことによって、衝動や目的から生まれた実質的乃至個人的な内容や関心が構成され促進されるのである。そして、これらの諸形式は、新しく独立の生命を獲得し、内容という根から一切解放された活動を営む。ただ諸形式そのもののための、また、この解放から生まれる刺戟のための活動を営む。これこそが社交という現象である。(72頁)

途中から、私の背後のテーブルにはキャバクラのスカウトマンとキャバクラで働きたい女性が面談をしていて、聞こうとしなくても、話の内容が耳に入ってくる。それは「社交」の変種であるようにも思われないでもなかった。これも岩波文庫の字面を負うことの妨げになっていた。

家にいる娘にメールをして、いまから帰るけれど、お鮨でも買って帰ろうか(たぶん娘は昼食はまだである) と聞いてみた。「わーい、サーモンがいい!」と返事があった。

「サーモン合わせ」という名前のセットがあったので買って帰る。サーモンを握ったり、炙ったり、叩いたり、巻いたりしている。 これもサーモン好きの女性客向けの新商品だろう。やるな千代田鮨。

私は鉄火巻き。ナポリタンを食べたばかりだが、お腹には余裕がある。私はネギトロ巻きよりさっぱりとした鉄火巻きが好きである。

夜、仕事終わりの卒業生のめぐみさん(一文、2000年卒)と蒲田駅で待ち合わせて、東口にあるベトナム料理「ティティ」で食事をする。「ティティ」は『孤独のグルメ』に登場した人気店で、入れるかどうかわからなかったが、雨の平日(それも週の前半)とあって、7時過ぎに行ってもテーブルに着くことができた。

何を頼んでも美味しいというのがこれまでの「ティティ」の印象で、何を注文しようか迷ったので、こういう場合の定石として、コースで注文する。

飲み物はグァバジュースにする。

海老の生春巻き。この店に来たらこれは外せない。

揚げ春巻き。葉っぱに包んで、タレをつけて食べる。タレは生春巻きのときとは別のものである。料理によっていろいろなタレが出てくるところがいい。

鶏肉サラダ。

この海老せんべいにのせて食べる。

いかカレー炒め。

牛肉のフォー。

デザートのベトナム風お汁粉。ものすごく甘いのではないかと恐る恐る注文したのだが、とても上品な甘さだった。

さっぱりとライチで〆る。

コースにはABC3種あり、今回頼んだのは一番軽めのAコース(一人前2800円。二人前からの受注)。人気のメニューから合理的に構成されていてお勧めである。

コース料理のよいところは、ゆっくりと食事が出来るところである。料理はこちらのペースに合わせて運んで来てくれる。入店したのが7時過ぎであったが、店を出たときは10時を回っていた。滞在時間は3時間に及んだ。堂々たる女子会的会食である。

この夏、彼女はカナダ旅行をしたそうで、お土産のメープルシロップをいただく。パンにつけて食べたいと思う。